2017. 08. 13  
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阪神尼崎駅からヤンキー風の男が乗ってきた。

金髪の髪、白のTシャツの上に羽織る薄水色のジージャン。
片方の膝だけ破れている黒のズボンに、コンバースの黒靴。

友人の発言「コンバースの黒靴履いてるやつは全員もれなくダサい」を思い出して俺は吹き出しそうになる。

そんなヤンキー風の男は、Tシャツの下にチラッと見える3つの鍵をジャラジャラいわせながら歩いてきた。
家の鍵と、彼女の家の鍵と、あと一つは...?

後ろから付いてきたのは、ジージャンを羽織った茶髪の西野カナ風女子。
ジージャンには手を通さず、羽織っているだけだ。

ワンピースのクロコダイルかよ。心でそう突っ込む。

「このカップルは絶対おもろい。」
俺は即座に判断し、観察を始めた。

このカップルは、俺の隣の席に女子が座り、男はその前につっ立った。

「へいっへいへいっおらぁー」

わけのわからないテンションで言葉を発しながら、男は座っている女子に自分の大量の荷物を持たせる。

荷物を押し付けられた女子は、手に持っていた傘で男の足を突いた。

槍部隊か?

「うわっ、穴空いた!」

元々そのズボンには穴が空いていたのだが、男はそう叫んだ。

「うふふふふっ」
槍使いの女子は、そんな男の様子を見て、サザエさんのように笑っている。

「へっへー、すんません」
会話の雰囲気を見ていると、男が後輩のようであり、一応敬語を使っている。

「晴れてきたね。」
外の天気を見て語りかける女子に対して、男は自信満々に話し始めた。

「晴れてきたっさすが俺!鬼晴れやん!
天気覆すからな、俺!」


「ほんとだー。すごいねー」
男の超能力者発言に突っ込みもせず、ゆっくり頷く女子。

男は気をよくしたのか、言葉が止まらない。晴れ間が見えてきた空を指差しながら、喋り続ける。

「ほらっ!ほらっ!晴れてる!
へっへっへっ!
俺すっげえわぁ!」

男のズボンの隅からは相変わらずジャラジャラと銀の鍵が3つ垂れ下がっている。
まほうの鍵と、最後の鍵と...?


俺はこの男をじっとみつめて、分析している。

鬼晴れ?
晴れに鬼とかあるんか?

天気を覆す?
そんなことできるんか?

そもそもこいつは本気で晴れたのが自分のおかげやと思っているんか?

しかし、彼を分析をしても無駄なことに気付く。
イケイケDQNの行動言動に意味はないのだろう。

「ねぇねぇ?オリンピックして?」女子は猫なで声で男に語りかける。

オリンピックという表現がわからなかったが、電車のつり革を掴んでいた男の顔のにやつき具合で全てを察した。

こ、こいつは体操選手になるつもりだ。

「やりましょか?オラオラァ!」
ジョジョの見すぎなのか、オラオラと言いながら、つり革で懸垂を始める男。

「やめてやめて」と言って止める女子。

お前かやらせたんやろうが。

男は渋々止めるが、まさかのワル自慢を始める。

「神鉄とかではバリバリやりますよ!
ぶぅわぁーやって、この荷台の上に、寝転んでガァッーやったりますよ!」


擬態語が多すぎてよくわからないが、DQNの行動は読めた。

「そうなんやー、すごいねー」と、言って感心している女子もどうかと思うが。

神鉄ユーザーの俺としては、この男がつり革で体操選手になってることが辛かった。

しかし、この男のことは他人事には思えない。
彼を見ていると、俺にもこんな時期はあったことを反省する...

さすがにこの男ほどではなかったが...

男が急に口ずさみ始めた歌は、ドリカム 大阪LOVER
♪何度恋をしてたってー大阪弁は上手にならへんしー♪

バリバリの三代目ジェイソールブラザーズみたいな雰囲気の男が歌うドリカムは破壊力抜群だ。

サチモスが好きなタイプが歌うドリカム顔もなかなかいい。

次に男は、自分の定期券を見せて語りかけた。
「この阪神の定期券は、ウメダって表記されてっけど、阪急電車はウメヅなんすよっ」

「そうなんだー。」あまり興味なさそうに答える女子。

「これ見てください」男は強引に定期券を見せる。

「ああ、ほんとだー」さっきよりは驚く女子。

「どうすかこの発見?」

「へえへえへえへぇ。4へぇだね。」

「いや、5は、いったっしょ!」

彼らの観察を終えた俺は、頭が真っ白になった。

俺の振られた元カノは今、年下イケイケ系のイケメンと付き合ってるらしいけどあんな感じなんか…?
そうか、今は、年下のマイルドヤンキーがモテるのか。
そして、俺は決意した。
明日から、チャラくなろう。

まず、手始めに、片方の膝だけ破れている黒のズボンに、コンバースの黒靴を買おう。
そして、ドンキホーテで、チェーンつきの鍵を3つ買えば、完璧だ...?/strong>



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2017. 07. 30  
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「11時40分に梅田着く!リムジンバスで関空行こ!」

10時30分、相棒から上記ラインが来ましたが、「おれ、ギリギリになるから先行っといてくれ!」そう返信したぼくが梅田に着いたのは12時半過ぎでした。

そして、12時40分過ぎに新阪急ホテルの空港バス乗り場に着きます。

関西空港から飛行機が出発する時間は、14時50分。

「13時のリムジンバスに乗れば、
14:01に関西空港の第二ターミナルに着くからな、25分前のチェックインにはヨユーで間に合うやろ」

この時のぼくは、まさかあんなことになるなんて思いもしませんでした。

12時55分、相棒から電話がきたのでぼくは応答します。

「おう、もうバス乗ったん?」

「まだやで、バス乗り場」

「まだなんや?俺もバス乗り場やで。どこおるん?」

「後ろにおるで」

そう言って彼はぼくの真後ろから、ひょいと突然現れました。
リアルメリーさんの羊とはこのことです。

金曜日の昼間、有給消化コンビの珍道中の始まりです。

ぼくは彼に言います。
「先行ってくれたらよかったのに、すまんな待ってもらって」

「ええで、髪切ってたから」

この返答にぼくは度肝を抜かれます。

たしかに、髪の毛はやけにかっちょええ...
しかし、リムジンバスの待ち時間に散髪に行くとは、時間の使い方がうますぎやろ!?

そんなこんなしている間に13時発のバス会社到着しました。ゾロゾロ乗って行く乗客たちですが、ぼくらが乗る直前に、案内のおじさんが腕を振って言い放ちました。

「はーい、ここより後ろの方は次のバスに乗ってくださーい」

「次?次??いや、次はギリギリなってまうで、これに乗っけてよ」

ぼくは焦りますが、危機感が足りなかったのか、
「まあギリギリ間に合うかならええか」と引き下がってしまいます。

そして、次の13時20分発のバスを待ったのですか時刻を過ぎてもバスが全くきません。

「ただいま、バスの到着が遅れておりまーす」
緊張感のないアナウンスに、ぼくらの焦りも緩和されてしまいます。

「おいおい、もしかしたら、飛行機間に合わへんのちゃう?」

「せやな!」


✈✈✈✈✈✈✈✈✈✈✈✈✈✈✈


結局バスは、20分も遅延し、13時40分ごろに梅田を出発したのです。

peachの飛行機は出発の25分前には空港でチェックインをすませないといけません。
しかし、バスが20分遅延したことにより、チェックイン時間に間に合う可能性はゼロになりました。

「絶対間に合わんやろ??」

「せやな」

「けどさ、ワンチャンに賭けてみいひん?」

飛行機に乗り遅れる時にこんなに明るい奴らも珍しいでしょう。緊張感なさ!

「もし乗れんかったらどうする?」

「神戸空港からスカイマークの仙台行きに乗るか」

「関空から神戸空港って何分で着くん?バスじゃ遠いやろ?」

「大丈夫や、水上ジェット船がある。なんと、約40分で着く」

(*7月26日に事故を起こした高速船ベイ・シャトルです)


「チッケェ!!」

「でも水上ジェットは、便数少ないなあ。
神戸空港からの飛行機の出発時間にギリギリやん」

「これさ。神戸空港行って、神戸空港でも遅れたらどうするよ?」

「そうなったら伊丹空港に行こうぜ!」

「1日で近畿圏内の三空港制覇するとかおもろすぎやろ!!」

飛行機遅延という大事件をワクワクに変えてしまうぼくらは、やっと関西空港の第二ターミナルに到着しました。

バスから降りて、peachの受付に行ってリムジンバスが遅延したという事情を説明します。

peachの方の対応はとても丁寧で、2160円を支払えば翌朝の仙台行きの飛行機に振替えてくれると言うのです。

2160円?!めっちゃ安い!と思いつつも、ぼくは無茶な要求を出します。

「それでも嬉しいんすけど、今日の成田行きの便とかに乗っけてくれませんかねー?」
仏のpeach職員でもさすがに、それの要求にはNGがでましたが...


✈✈✈✈✈✈✈✈✈✈✈✈✈✈✈


明日の朝の飛行機という提案にぼくらは考え込みます。

「明日の朝か?
けどせっかく今日有給とったのに、明日出発やったら意味ない、なんとか今日行きたいなあ」

「やっぱ、神戸空港行こか、」

「いや、わかった。神戸空港行って、遅れたら明日の朝の関空発に乗ろう!」

「は?それって二回もチャンスがあるってことかよ!得すぎやん!」

「せやろ?最高の作戦や!」

そして、神戸空港に向かいますが、神戸空港からの便に乗れなかったらpeachの飛行機に振り替える、というややこしい事情をpeachの職員さんに伝えました。

もちろん、仏peachは笑顔で快諾。
そして、バス会社の事務所に向かいます。
peachの飛行機を振り替えるためには遅延証明書をもらって提出しないといけないのです。

バス会社に遅延した旨を伝えると、ぶっきらぼうな事務員が、黄ばんだヨレヨレのザラシに印刷された遅延証明書を渡してきました。

バス遅延証明書!

あまりのしわしわさに驚きつつも、ぼくらは遅延への不満を伝えます。

「空港リムジンバスが遅れて関空発の飛行機に乗れませんでした。

だから、今から神戸空港発の飛行機に乗るつもりなんですが、
せめて神戸空港までのバスの切符は、無料配布してくれるとかはないんですか?」

すると、ぶっきらぼうな事務員は、無機質に答えます。
「バスと飛行機は連動してませんので、遅延証明書しか出せません」

リムジンバスを運営する大阪空港交通、関西空港交通は、まるで遅れたことなど悪いと全く思っていないような態度です。

「空港行きのバスが、飛行機と関係していないってどういうこっちゃねん!」怒りを胸にしまいます。

せめて、大阪駅の乗り場で、「遅延しておりますので、お急ぎの方は電車にお乗りください」などのアナウンスがあってもよかったのではないでしょうか。

あくまでも、バス会社の利益しか考えていないその態度、どうなのでしょう。
たしかに、ぼくらの態度は軽いですが、飛行機に遅れるという重大事態に遭遇した若者に同情の一つでもしてくれてええんとちゃいまっか!?

ぼくらはバス会社に失望して、神戸空港へのリムジンバスに乗り込みました。

わざわざ神戸空港に行かずとも、明日の振り替え便で仙台にいけばいいのですが、「なんとしても今日仙台に行こう!」と、なぜかムキになってしまっていたのです。

あの黄ばんだ遅延証明書を見るたびに悔しさがこみ上げます。
「ここで、あきらめたら、あのバス会社の事務員の思うつぼや」

*大前提、そもそも、もっと早くバスに乗ればよかったという事実を棚に上げるあたりがゆとり世代の傲慢さです(笑)

リムジンバスが第二ターミナルから出発して、第1ターミナルに到着した時にぼくらは我に帰ります。

「ちょっと待とうや。急いで仙台行ってどないするん?」

「コボスタで楽天戦みるやん」

「それさ、明日でよくね?」

「...」

「ここから神戸空港まで行くのに2000円、飛行機代が23000円。さらにそれで、間に合う保証もない。また遅れるかもしれん」

「けど、ここであきらめたら、バス会社の...」

「バス会社にとって俺らなんて眼中にないぞ???」

「あっっ!!!」

リスキーすぎる神戸空港へのアタックに気づいたぼくらは、慌ててバスから駆け下りて、ドトールで会議。
そして、冷静になってだした結論は、本日は泉佐野で一泊、明日朝一の飛行機で仙台へ。

その晩、ぼくらは飛行機に遅れたころなんて忘れて、楽しくお酒を呑んでいましたとさ。




【今回の教訓】

今回のミスから、次回の旅行に活かせる教訓をまとめようと思います。

☆飛行機は絶対に送れない
基本中の基本です(笑)
飛行機だけは何としても遅れないようにしましょう!
振り替え便がないときや、帰路の時に遅れたら最悪です。余裕を持って空港に向かいましょう。

○リムジンバスは想像以上に混んでいるということを想定に入れる。
リムジンバスは速い。そう思っていました。しかし、昨今の外国人観光客増加により、リムジンバスの利用者数は大幅に増加しています。
乗るつもりのバスが定員オーバーで乗れないこともあります。
バスよりも、電車などの公共交通機関の方が遅延の心配はないと思います。

○乗り遅れても焦らない
 関空で乗り遅れて慌てて、神戸空港に向かうというのが、最も誤った選択でした。もし、神戸空港から飛行機に乗ったとしても、関空からの振り替え便との、到着時間の差は僅かでした。その僅かの到着時間の差に25000円ほどかける意味は薄かったでしょう。
旅行終わったあとに、待っておけばよかったなあ、と思うはずです。
乗り遅れないのが一番ですが、乗り遅れてしまった場合でも冷静に事後対応を考えることが大切だと思います。

ぼくたちの失敗がみなさまの教訓になれば幸いです。



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2016. 09. 09  
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「お前、まだポケモンGO入れとん?

幼稚やなー。消せ消せ。」

片手間にパズドラをプレイし、人に幼稚と言う割には自分が幼稚な顔つきをした短髪くりくり天然パーマは、胸毛までは見せない灰色のVネックシャツと50年前の勇者様が着てそうな紺の布切れを羽織った友人の携帯を覗き込んで言い放った。

友人は、所々が無駄に破けている白色の七分丈綿パンに手を突っ込み、顔を真っ赤にしながら、苦し紛れの言い訳をする。

「やってないわ。一応置いてるだけ。」

友人は言い訳を言い終わるや否や、苦虫をすりつぶしたような顔で、ポケモンGOのアプリを抑えつけた。

彼の手は小刻みに振動している。
まるでポケモンGOを消したくないのと主張しているかのように...

ポケモンGOのアプリが恋愛中の西野カナを超える勢いで、ブルブル震え始めたのもつかの間、男の手は目にも留まらぬ速さでバツボタンをタップしていた。

白綿パンの男の携帯からポケモンGOが跡形もなく消え去った瞬間だった。

「ふっ」
余りに潔い消去の割に、消した本人は顔面蒼白になっていたのを見た私は、つい吹き出ししまった。

焚きつけた天パと白綿パンは、突然隣に現れた、'急に笑う男'の存在を訝しく思い、ジロジロと私を見つめた。

細い目をさらに細め、何もなかったかのようにケロッとした憎たらしい表情を浮かべた私は、携帯を取り出し、あのアプリを起動した。

「ポケモンGO幼稚やな。消せ消せ。」
そう言って、白綿パンを焚きつけた張本人、天パも、彼がここまで早くアプリを消すのが予想外だったのか、どう声をかければいいかわからない顔をしている、未だに横目でパズドラをプレイしながら。

そして先ほど、私の携帯から起動されたポケモンGOは、破けた白綿パンの目線を集めていた。

彼は綿パンの破けた部分を爪で引っ掻き、唇をガタガタ震わせている。

よっぽどポケモンGOに未練があったのあったのだろうか、白綿パンが私を見る目つきは、長年連れ添った彼女を奪った男に対する憎悪にも似ていた。

ブゥオンプシューっという神戸電鉄独特の停車音で駅に到着したが、そこで天パは「じゃあな。」と言いながら颯爽と電車から降りた。

白綿パンは少し虚ろな目で「お、おうじゃなあ」と力なく答えた。

彼らの友情はこれからも続くのだろうか。
たぶん続くだろう。モヤモヤした気持ちのまま彼らの物語は続いていくが、私には彼らを見守ることしかできない。

しかし、いつの日か、白綿パンが激昂し、「あん時お前の一言で、俺は、俺は、ポケモンGOを消してしまったんやぞぉっ!俺の、ピッピカチュウ返せやボケェッ!」と、天パの胸ぐらを掴み壁ドンする時が来るのかもしれない。

不用意に「消せ消せ」と煽るのはやめようと学んだ出来事だった。



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2016. 08. 01  
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誰もが一度は経験する逃げられぬ闘い...

僕は22歳にして、そいつを初めて経験しました。


普通、新入社員というものは、15分ほど余裕を持って会社に到着するものですが、僕は毎日、時間ギリギリに到着する電車に乗っています。

'ギリギリでいつも生きていたいからah-ah' りあゆふぇいす


ある日の朝、満員電車に揺られている最中に、何かムカムカする感覚がしました。

便意という名の魔物が僕を襲います。

漏らすのか?

いやだ、いやだ。

前傾姿勢をしたり、芋虫のように体をくねらせ、ときおりしゃがみこみ、耐えるために全力を尽くします

あかん、これはあかん

僕は、この便意が多少の我慢程度ではどうにもならないということに気づいてしまいました。

そんなとき、電車の広告に描かれた表示が目に飛び込んで来ました。


「万が一の時には、非常停止ボタンがあります。」

そして隣に、ワンピースのバギーの鼻のような真っ赤な赤いボタンがあるではありませんか?

これか?押すか?

もう押そう...

押すと全てが楽になる。
そんな気がしたのです。

押せば、電車が止まります。

そうなると、なぜ止めたのか?という問題になります。

僕は答えるでしょう。

大便がしたかった。

しかし、線路で止められてもトイレはありません。

なぜ止めた?

朝の通勤ラッシュの大切な時間を、便意に駆られて止めてしまった僕を、人々は、神は、許すでしょうか?

いえ、許しはしないでしょう。

僕はなんとか思いとどまり、電車停止ボタンを押すことを思いとどまりました。


梅田まで耐える、そうすると、まだ会社に間に合う可能性はあります。

しかし、僕は会社に間に合うことよりも便意を抑えることを優先しました。



西宮北口に電車が止まるや否や、僕は猛ダッシュで、階段を駆け上がりました。

このとき、僕は風になりました。

こんなお洒落な駅で途中下車する理由が.....だなんで。


トイレに駆け込んだ僕は、4つの世界への扉が開かれていないことに絶望します。

「すみません!」
「すみません!」
「すみません!」
「すみません!」


僕は鈴木奈々の楽屋挨拶周りのように叫びながらドアを順に叩きました。

しかし、反応はありません。

僕は、どうすることもできずドアの前でとにかく歩き回ります。

カッカッカッ

響き渡る革靴の音...


頼む、誰か?早く...


そのとき...

ガチャッ

トレンディエンジェルのような頭をした中年男性がドアから出てきました。

僕は彼が、現世に舞い降りた天使に見えました。

「ありがとうございますっ」

叫ぶや否や駆け込み、この世界に平和が戻りましたとさ。



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2016. 06. 22  
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トンッ

`ぐんぐんヤクルト`

というおよそ小2が好みそうな甘ったるい飲料を、これまた甘ったるい笑顔でレジにおいた。

「俺を買ってくれ!」
「ワイもええ味でんよ~」
「私もおいしいわよ」

棚に鎮座され、思い思いに自らをアピールするおいしそうな飲み物たちの中から
こいつ `ぐんぐんヤクルト` に決めた理由は、

`カルシウムたっぷり’ という宣伝文句だった。
身長を伸ばしたいという小2マインドは22歳になっても変わらない。


推定29歳のレジのお姉さんは俺がおいたお金を受け取ると、

ニィコッォ!!!

と笑ってお釣りを渡してくれた。

妙な上目使いは大人の色香を漂わせ、俺の心をざわつかせる。


「あざっす!」

眩しいかどうかはわからないスマイルを高2のテンションで言い放った俺は売店を後にした。


男と言う生き物は妄想と勘違いで構成されていると言っても過言ではない。

俺は人よりもそれが強いだけだ。

お姉さんが俺に意味深な笑顔をくれるように
(そもそもこれが勘違いかもしれない)なったのは約1か月前…


お会計の時に俺をぐっとみつめてくれるのだ。

彼女がレジにいないときでも、たまに目が合うと会釈をしてしまう。

意味が解らない。
どこに、店員のお姉さんに媚びる客がいるんだ?


まあ、お姉さんが俺を見て笑ってくれる気がするから、毎日売店へ訪れているわけである。

お得意様というかいいカモだ。

たまにお姉さんが商品を並べていてレジにいないときがある。
その時にレジに居座っているのはぽっちゃり系お兄さんだ、

もちろん彼は俺にとっての天敵である。

彼は常に眠そうな顔をしているが、一度本当に寝ていた。

勤務中に愛くるしい姿で寝ていたのだ。(この繰り返しに意味はない。)

レジで肘をつき、舌を向いている彼に、俺は「さーせん」と声をかけた。

すると、バッと顔を上げた彼は、一瞬顔のパーツがバグって、眠そうな顔から、普通の顔に戻った。

「はい、いらっしゃいませ~」

と奇妙な声をあげていたが、それほど眠かったのに起こしてしまったのが申し訳なくなってしまった。


そんなぽっちゃりはさておいて、とにかくお姉さんだ。

怪しい、怪しいんだ。

なぜ、俺に笑う?

俺以外に笑っているのか?
俺だけなのか?

人妻説
ハニートラップ説
姉妹に俺が似ている節
男好き説
常に笑っている説

いろいろな説を打ち立てたがどれもしっくりこない。

妄想と勘違いが、さらなる妄想と勘違いを生み、明日も明後日も売店に向かう原動力となる。

そうしてカモ、もとい お得意様が生まれる…



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プロフィール

神戸のルパン

Author:神戸のルパン
このブログでは小説を連載したり、
日々気になったことを記事にしています!

小説のタイトルは、「俺たちバグジー親衛隊」
楽しく生きよう!と思える、明るい作品です!
会話が多く、気軽に読める作品で、毎週金曜日に1話ずつ更新します。

1話完結が基本なので、何話からでも読み始めることができます!

<あらすじ>
 毎日をバカらしく生きた高校生のドタバタ日常ほんわかラブコメディ!
電車で謎のおっさんに殴られる。旅館の浴場に温泉の素を投入。迷子の末、線路を爆走…
  主人公は高校デビューを決意した、冴えない高1とっしー。親衛隊(友人たち)の助言を得て、様々なおバカ活動により垢抜けていく。
 浅倉さん、謎の美女レベッカとの出会いはさらなる波乱を生み…!
 次々と起こる謎イベントや、とっしーの恋のゆくえ!果たして物語はどう転ぶのか?
 読むと「っふぅほわっ」とした気分になり、人生が楽しくなる!?
 現代日本に送る「愉快痛快日常コメディ」

 ぜひ一読してみてください!

また金曜日には稀に、俺たちバグジー親衛隊の続編「俺バグ延長戦」を更新しています。こちらは、社会人となった主人公とっしーが、何を考えどう生きたかが描かれています。おなじみ、親衛隊メンバーとのおバカな掛け合いは健在ですが、高校生編よりも真剣な展開が多いです。

金曜日の「俺たちバグジー親衛隊」がみなさんの週末に欠かせないものとなり、
「今週もよく頑張った!また明日から頑張っていこう!」
 と思え、読んだ人々の心が軽くなって笑顔になる作品を執筆していきます!

 物書きとしては初心者で、稚拙な表現も多々あります。
 感想や指摘点はコメント欄でどんどん教えてほしいと思っています!
 物語の完結まで、一生懸命執筆しますので、応援よろしくお願いします!

また、他にも音楽や、サブカルチャー、社会問題への提言など幅広い話題の記事をアップしています。よろしくお願いいたします!
 夢は、書籍化→映画化!!!
日本列島に「俺バグ旋風」を巻き起こします!!!

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やぎぬま るい (@hishintai08)

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