2016. 07. 21  
3章

【あらすじ】

 平成21年。日本が今よりちょっとだけ、元気だった時代。
神戸の田舎で何気ない日常をあほらしく楽しく過ごした高校生たちの物語。
 5月、浅倉さんにあっさり振られたとっしーは、持ち前の立ち直りの早さで学校生活を再開した。
インフルエンザが猛威を振るい学校閉鎖に陥るが、親衛隊の3人は誰一人としてかからず、日々神戸の街を闊歩する。
そして、みなと神戸花火大会では、僕らに異変が起こり...


▼目次(俺バグ高校生編Ⅲ章)

1話 `いい人`やって、よかったな!...今にみてろよ!
2話 もっとええコート借りとけよ
3話 電車止めちまう(1) 「階段やめよ」
4話 電車止めちまう(2) 「線路に...降りよう!」
5話 電車止めちまう(3) 「戻ったところでどうもならん」

6話 初のテニス公式戦(1) 「燃えろ燃えろ」
7話 初のテニス公式戦(2) 「でかすぎて逆に小さいわあ」
8話 初のテニス公式戦(3) 「イーッケイッケェイケナガ」
9話 テニス部顧問は無能?有能?はたまた...
10話 新キャラ・まさはる登場
11話 '全力'全力少年&まさはるの姉貴
12話 吹奏楽部&まさはるの姉貴
13話 フェニックスッ
14話 インフル襲来、いざメトロへ
15話 メトロ神戸の洗礼
16話 魔界村へようこそ
17話 史上最悪のクソゲー「ダイナマイト刑事」(1)
18話 史上最悪のクソゲー「ダイナマイト刑事」(2)
19話 情熱卓球
20話 'BECK'「普通に普通」
21話 テニヌで自己打破
22話 嘘つき少年、現る
23話 あきち誕生
24話 「ルーキーズ」
25話 There is…
26話 わかりま...えびす
27話 ハヤサガイノチ
28話 速球派ボブ
29話 よこぶーブイビクトリーバルカンボルケーノ...
30話 オルタナティブ・ファクト
31話 ボウリング狂想曲(1)
32話 ボウリング狂想曲(2)
33話 チュゥーットハンパヤデェ
34話 世界で一番長い日(1) 「空気を読めば」
35話 世界で一番長い日(2) 「キャンプ行く=誰か行く」
36話 世界で一番長い日(3) 「これがバイナイってやつか…」
37話 世界で一番長い日(4) 「みなと神戸花火大会」
38話 世界で一番長い日(5) 「ドーンドーンドンビキビッキー」
39話 世界で一番長い日(6) 諸行無常のバグり島


!→俺たちバグジー親衛隊 全章 目次へ





 みなと神戸花火大会にて...

「なんで誘ったん?6時間前に振られたところやん。」
 真顔で素っ頓狂な疑問を呈するボブ。
「どーんどーんどんッ!ビキビッキィッッ!ドッドーンドドッーン!」
 全身でドン引きダンスを披露するきゃぷてん。

「お前が言うなぁっ!お前はええわ!」
僕は、半泣きで絶叫していました。

2016. 07. 22  
3章

↑【目次】Ⅲ章 どでかい花火で人生終幕?
←Ⅱ章PART16へ | Ⅲ章2話へ→




「武田君は、本当に

いい人

やと思うけど、今は付き合うとかは、考えられない。ごめんなさい。」

僕が浅倉さんにメールで告白してから20分後、こんなお返事が届きました。


能面みたいな顔になり思考停止状態(のフリをして)で固まっている僕を、ボブとキャプテンはニヤニヤしながら諭します。

「いい人やって!よかったな!」


「てかとっしー、浅倉さんと全然話してないのに、いい人って言われるってすっげえな!!!」


`いい人`

僕の心にこの言葉が突き刺さります。

いい人… 

いい人…いい人???

脳裏を巡る、「いいひと」という4文字は、僕に強烈な現実を突きつけました。

僕は、顔をガクガク震えさせながら、2人に告げます。

「い、いい人ってさ。断る時の
‘常套句‘やん。

浅倉さん。俺のこと知らんって。
告られて、断る時に、`あなたは嫌な人です。なんて言うはずないやろがっ!」

名探偵コナン君じゃなくてもわかる当たり前の真実に気づいた僕に、キャプテンは真顔で言葉をかけます。


「そうやで。`いい人`なんて、上辺のお世辞や。」

「あっ。」

僕は、「あ」という一言のみで衝撃を受け止めるという偉業を達成しました。


なんとか衝撃を受け止めた僕に、とどめを刺すかのように、ボブはこれまた真顔で告げます。

「浅倉さんの本当の気持ち知ってるか?

`なにこの人?
全然仲良くないのに、急に告白してきた。どこからそんな自信が生まれたの…?


キモッ`」


「ぁぁああぁ~~~~~!!!!!」


同じ「あ」でも、今回の「あ」では、衝撃を受け止めきれません。

抑えきれずに溢れ出る哀しさがスーパーマーケット・co-opに撒き散らされます。
(こんなところで告白をするな)

僕は頭を抱え込み、首を縦横にふりまくり、まるで舞台俳優のごときオーバーなリアクションを繰り広げています。


そんなとき、遠くから微かな足音が響いてきました。

コツコツコツ…

僕が顔をあげると、そこには、警備員牛尾が仁王立ちでたっていたのです。


「大丈夫か?落ち着きよ。大丈夫」


1時間前の敵は今の友

卓球で叱られたことを忘れ、牛尾が仏様の様に見えた僕は、牛尾の胸に飛び込みたくなる気持ちを抑え、一言
'あざっす'と告げました。

このあざっすに色んな想いがこもっています。


「いくぞっ」

荒ぶる僕を見かねたボブとキャプテンはルパン三世のように長い僕の腕をぐいと掴み、引きづるようにバグリ島に連行しました。


バグり島で座り込み、反省会です。
(バグり島はI章で登場していますが、僕らの溜まり場となっている道路です)


「しかし、無理やったな」

ボブは他人事を他人事のように言い放ちます。

「イケる予感がせんかった。」
常識人のキャプテンは僕と浅倉さんの関係性の薄さを冷静に捉えます。

泣きっ面の僕は、ドラえもんに懇願するように2人に尋ねます。

「俺は、明日から、どんな顔で浅倉さんに会えばいいんや?」


「知らん」

あっさりとした返答のキャプテンとは対照的にキャプテンは、稀に見る柔らかな甘い声で僕に語りかけました。

「とっしー

とっしー」

僕は、菩薩のような表情のボブをみて、救いを求めるように彼の言葉を待ちました。


「ムリなやつはな...

一生っムリ!!!」



天国から地獄とはまさにこのこと。
(天国と地獄を数えろ!退屈に殺される前に)


月が照らすバグり島...

僕は、空を見上げながら誓いました。

このままじゃ終わらんぞ

今にみてろよ!





次回予告


テニスの大会へ向け、練習を続ける僕ら。
そこに現れる謎の男...
そしてテニスコートの隅で飯を食いまくる巨漢'めこ'は!?

7月29日(金)
→2話 もっとええコート借りとけよ
↑【目次】Ⅲ章 どでかい花火で人生終幕?

→Ⅱ章PART16 I say to you `I love you`, for the first time.





作者がギターで弾き語る1話エンディング曲
常套句(Mr.Children)





俺バグ最後15

2016. 07. 29  
3章

↑【目次】Ⅲ章 どでかい花火で人生終幕?
←Ⅲ章1話へ | Ⅲ章3話へ→





間近に迫った大会に向け、僕らはテニスの自主練習を行っていました。

その場所は…

道路の壁。

車通りの少ない道路で、壁打ちを行っていましたが、これがとにかく危ない。

そりゃそうです。

3人が横に並んで、道路上でラケットを振り回しているのですから、安全なはずがありません。

人や車が来たら避けるものの、壁打ちに熱中して、周囲の存在に気付くのが遅れることもありました。

「これさ、めっちゃ危なくね?」

常識人のキャプテンの提言のおかげで、僕らは'ちゃんとしたテニスコート'を借りることにしました。

めでたしめでたし...

(まだ終わりません。今回の話は長めなのでもうしばしお付き合いくださいませ)



あくる日の日曜日。

テニス部の練習がないこの日、僕らはしあわせの村のテニスコートを借りて練習することにしました。

メンバーは4人。

僕、ボブ、キャプテンのバグジー親衛隊の3人に、出家丸、めこを加えたメンツです。

出家丸というのは、西桜ヶ丘付近に住む僕とボブの小学校時代の同級生です。

話は横道に逸れますが、
'出家丸'という名前の由来については触れておかなければならないでしょう。

普段は角刈りの彼は、ある日突然、坊主になって部活に現れました。

大人しめの彼が、突然丸刈りにしているわけですから、僕らは驚きを抑えきれず口々に質問します。

「なんで?」
「悪いことしたん?」
「気温暑いん?」
「お寺の住職を目指しとん?」

「髪の毛嫌いなん?」
「どこの散髪屋行ったん?」
「その髪型めっちゃ好きやで♡」


彼は、そんな僕らの予想を遥かに上回る答えを叩き出しました。

「間違って剃られたから、そのままの勢いで坊主にしてもらった。」


そのままの勢いがどんな勢いかはよくわかりませんでしたが、テニス部で坊主にするという前代未聞の事件を自ら引き起こした彼は

出家丸

というあだ名で呼ばれることになります。

坊主、住職、出家した人、
いろんなあだ名の候補がありましたが、

「丸」

という言葉がこのあだ名のチャームポイントです。



とつけりゃあ可愛くなる'おじゃる丸'的なあれです。


そろそろ皆様の心にも

「出家丸」

という言葉の響きに惹かれたというマヌケなあだ名の由来があぶりだしのように浮き出てきたでしょうか。


もう1人の新キャラ
「めこ」という人物は、身長195cm体重120kg超の巨漢です。

原チャリに引かれるも、逆に原チャリを弾き飛ばす。

自動販売機に肘をかける。

などの伝説を残してきた'西桜ヶ丘の歩く伝説'的存在ですが、テニス部ではありません。

テニスをするでもなく、僕らをボーッとながめながら、ひたすらベンチでお菓子をバリボリ食ベています。

「めこ」がなぜいるのかは誰にもわかりません。



閑話休題
話を元に戻します。

めこ以外の4人は順調にテニスの練習を続けていました。

そんな僕らの平穏が、ある男により潰されることになります。


残り30分、
彼は、やってきました。

出家丸の導きでコートに入る尖ったジャガイモのような顔をした男は、さっとバッグからラケットを取り出し、出家丸とラリーを始めました。

ハイレベルな打ち合いを、僕ら3人は横で唖然と見ているだけです。

'ヒーローは遅れてやってくるってばよ'といいますが、僕らは彼を呼んではいません。

「めこ」は相も変わらず、飯を食っています。


僕は、急にコートに現れて占領してきた人物を睨み、ボブに問いかけます。

「誰やねん、あいつ。」

「いもっちや。中学校の時、出家丸と同じくテニス部やった。」


少しやいこしいので整理しますと、

小学校が同じメンバーが、
僕、ボブ、出家丸、めこ

中学校が同じメンバーが、
ボブ、キャプテン、出家丸、めこ、
そして、突然現れたいもっちです。


出家丸はこのテニス練習にいもっちを'勝手に'呼んでいたのです。

結局、残り30分は、出家丸といもっちが激しくボールを打ち合う姿を僕ら3人は見つめているだけで終わりました。


そのとき、原チャリを弾き飛ばすほどの巨漢「めこ」は何をしていたか?

ひたすらお菓子を食べていました。

彼のカバンにはたくさんの夢、もとい...

お菓子が山のように積み込まれていたのです。


コートの使用時間が終了すると、いもっちは驚きの行動に出ました。

金も払わず、
コートのブラシかけもせず、

1人でさっと手荷物をまとめ、
そそくさと帰路につきます。


そして、振り返りざまに捨て台詞を吐き出しました。

「もっとええコート借りとけよ。」


あいつなんやねんっ

僕らの心にはいもっちへの怒りが溢れんばかりに膨張していました。

彼が去ったあと、僕らは、出家丸にコート代を払います。


そのとき、僕の背後から、どでかい巨人がお相撲さんのような掌に載せた豆粒サイズの500円玉を差し出しています。

一切コートでテニスをしていない「めこ」はお金を払おうとしているのです。


いもっちからお金を徴収せえへんねんから「めこ」からお金を取るはずないやろ...


出家丸はそんな僕の予想をしっかりと裏切り...

めこからお金を徴収しました。


「めこっ!おっ、お前なんで払うねんっ!」





次回予告


絶対に間に合わないといけない状況
誰しもが一度は経験する遅刻との戦い。
人は追い込まれたとき、恐ろしい行動を思いつく...


8月5日(金)
→3話 電車止めちまう(1)

→1話 `いい人`やって、よかったな!...今にみてろよ!


↑【目次】Ⅲ章 どでかい花火で人生終幕?



作者がギターで弾き語る2話エンディング曲
常套句(Mr.Children)





俺バグ最後10


2016. 08. 05  
3章

↑【目次】Ⅲ章 どでかい花火で人生終幕?
←Ⅱ章2話へ | Ⅱ章4話へ→




ファオファオファオ…

鳴り響くサイレン…
僕らは死に物狂いで逃げました。

あの忌まわしい音を引き起こした張本人にも関わらず…


俺たちバグジー親衛隊 Ⅲ章
 3話 電車止めちまう(1) 「階段やめよ」




テニスの大会の日、僕は寝坊してしまい、遅刻が確定された電車に乗ってしまいました。

「ああ、やっちまった~。」

嗚咽のような溜息を洩らしながら、車内を見渡すと、見覚えのある青年が頭をポリポリ書きながら困った顔をしています。

くっきりとした目鼻立ちの背の低いイケテルメンズは、どでかいエナメル鞄をのっさりと揺らし、
その場から溢れでんばかりの常識人オーラをまきちらしながら僕に近づき、話しかけてきました。

「おうとっしー。
この電車に乗ってるってことはお互い遅刻確実やな。」

「キャプテンよ。諦めるってのはな?
`明らかに見極める`ってことなんや。

諦めるのはまだ早いぞ?」

「ムチャ言うな!この電車が駅に着くのは、集合時間の3分前や。
本気で走っても学校まで7分はかかる。
間に合うはずがない。」


「やってみねえと、わからんやんけ!」

僕の言葉はキャプテンの心の発火点となりました。

「そうやな。本気で行ってみよか。
なんとしても遅れられん。遅れたら

置いていかれるからな…!」


おいていかれる…


この事実が僕らの脳裏によぎりました。


集合時間=出発。


主将の坂田さんは昨日そう言いました。

「けどよ。俺らも選手やん?
遅刻しても待っといてくれるんちゃう?」

「ちゃうで。
俺らはな?

雑魚なんや!
んでもって、真面目でもない。
そんな2人が遅刻…
バスは俺らを置いて出発するやろ!?

残された俺らはあわあわして結局家に帰る…」

キャプテンの理論を聞いた僕はとっさにポジティブなことが頭に浮かびます。

「家に帰れるん?嬉しいな!」

「アホかっ!」

とぼける僕をキャプテンは一喝し、説明を続けます。

試合に行かんって相当あかんぞ?

先輩にもピリられるし、今後めっちゃ気まずいぞ?」

正論で押すキャプテンの言葉に、僕は西野カナを遥かに超える勢いで震えています。

「な、なんとしても、間に合うしかない!けど、どうする!?」

「電車を早くするのは無理やろ?」

「せやな。」

「やっぱり電車から降りてからが勝負や!」

「足を速くするのは無理ちゃう?」

「そうなるとショートカットしかないな。」

「マリオカートみたいやな。」

マリオカートには触れずにキャプテンは考察を続けます。

「あの駅ってさ。
改札までに行くまでに、階段上り下りして、反対ホームまで行かなあかんやん?
あの時間むだちゃう?」

「じゃあ階段やめよ。」

「っやめる?!

階段を使わずにどう反対ホームまで行くねん?」

僕はぐっと息をのみこみ、おぞましい案を提案しました。


「…線路に…

降りよう…!!!」






次回予告


俺とキャプテンはついに作戦を決行する!
正気か正気じゃないかはどうでもいい...
間に合うために、すべてを尽くす!!!!!
とち狂った2人のぶっ飛びアクションが開幕!

8月12日(金)
→4話 電車止めちまう(2)

→2話 もっとええコート借りとけよ


↑【目次】Ⅲ章 どでかい花火で人生終幕?



作者がギターで弾き語る3話エンディング曲
常套句(Mr.Children)





俺バグ最後2
2016. 08. 12  
3章

↑【目次】Ⅲ章 どでかい花火で人生終幕?
←Ⅲ章3話へ | Ⅲ章5話へ→




「線路に降りよう」

追いつめられた僕は、常軌を逸した手段に賭けることを提案しました。

「えっ?」

1文字だけ発して衝撃を受け止めたキャプテンの表情は、豆鉄砲を食らった鳩です。

「線路に降りて、反対ホームまで行ったらめっちゃ早いやん!」

しんぷるかつ大胆な意見でしたが、キャプテンも覚悟を決めました。

「それで行くか!」


方針が決まり、一息ついて車内を見渡すと、隣の車両にいもっちを発見しました
 (いもっち:Ⅲ章2話に登場した僕らの因縁の相手)

「あいつ…」

「テニスコートではよくもやってくれたな...」

「あいつの学校、学院や!
俺らが下りる駅の次、湊町でおりるんやろう。」

「この時間遅刻ちゃう?俺らと同じくギリギリなんやろうな。」


いもっちについて考えている間に、電車は僕らの降りる長川駅の1つ前の駅に着きました。

「次の駅や。心の準備はええか?」

「おうよ!」

ストレッチを行い、本気で走れるコンディションを整える僕ら二人。

背中にどでかいエナメル鞄とラケットを掲げ、臨戦態勢を整えました。

電車最後列の車両のドアに陣取り、電車が停車するのを今か今かと待ちわびます。

その姿は、まさにメダルを狙うスプリンター。


電車の速度が落ち、止まるか否やのそのタイミング…

僕は、意気揚々とドアから飛び出しま…

ガンッ

「あいてっ!」

ドアはまだ開いておらず、僕は顔面からドアとKissしちゃいます。

 これが僕の初Kiss。初Kissは浅倉さんと... という夢は儚く散ります...


「アホ!とっしー!慌てん…」

キャプテンの言葉が言い終わらないうちに、ドアが開きます。

シューーー…

ピーっ

この聞きなれたドアの開閉音が闘いのゴングを告げる合図に変貌したのです。

顔つきの変わった僕ら2人は電車からホームに降りるなり、即座に電車の後方に回り込みます。


そして、

さっっ!


線路に呼びおりました。

まるで時をかける少年×2

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月に降り立つアポロの乗組員的な感動はそこにはなく、足には石っころのじゃりじゃりした感覚が染み入ります。

無我夢中で反対のホームへ向かい走るその姿は、忍者を彷彿とさせていたでしょう。

(注・忍者はエナメルかばんもラケットも背負いません)


対面の線路を越えて、ホームにたどり着きます。

アンガールズ田中体型の僕は、縦長のひょろい身軽さでさっと、登りましたが、
身長の低いキャプテンは若干てこづっています。

そこで、リポビタンD的な熱い友情を発揮するわけでもなく、

「はよ!あがれ!!がんばれ!」

と叫ぶ僕の横で、キャプテンは必死な表情で、ホームをよじのぼりました。

ホームに登ると息もつかず、改札を抜けて学校へ針路をとりましたが、
線路沿いの歩道橋を走っているとき、僕らは異変に気づきました。


ファオファオファーオ

TBSのSASUKEの警告音のような忌まわしいサイレンが駅から響いているのです。

実は、この音は僕らが線路に降りたときから発されていました。
しかし、線路を通りぬけるという緊迫状態の集中からそのサイレンが意識に入ってこなかったのです。

一流のスポーツ選手が陥るゾーンってやつですか?


脱兎の如く駅から飛び出していた僕らの背中に、浴びせられる忌まわしいサイレンを聞きながら、慌てふためく僕ら。

「おい!どうするねん!」

「ちゃうねんみて?後ろ振り返って?」

足は止めずに、首だけをごきっと、後ろにひねった僕の目に飛び込んできたのは、

さっき乗っていた電車が「ファオファオ」と鳴きながら、止まっている光景でした。


「あっかん...電車止めてもた。」

「俺ら、なんちゅうことしてもたんや…」



次回予告

賽は投げられた...
ファオファオと鳴く電車に戻るのか?
それとも、遅刻阻止のため学校に向かうか?
俺とキャプテンは選択を迫られる...

一方、その頃、ボブやギアル、たけけたちは.....

電車止めちまう編、堂々完結!!!

8月19日(金)
→5話 電車止めちまう(3)

→3話 電車止めちまう(1)

↑【目次】Ⅲ章 どでかい花火で人生終幕?



作者がギターで弾き語る4話エンディング曲
ネオメロドラマティック(ポルノグラフィティ)




俺バグ最後9

プロフィール

神戸のルパン

Author:神戸のルパン
このブログでは小説を連載したり、
日々気になったことを記事にしています!

小説のタイトルは、「俺たちバグジー親衛隊」
楽しく生きよう!と思える、明るい作品です!
会話が多く、気軽に読める作品で、毎週金曜日に1話ずつ更新します。

1話完結が基本なので、何話からでも読み始めることができます!

<あらすじ>
 毎日をバカらしく生きた高校生のドタバタ日常ほんわかラブコメディ!
電車で謎のおっさんに殴られる。旅館の浴場に温泉の素を投入。迷子の末、線路を爆走…
  主人公は高校デビューを決意した、冴えない高1とっしー。親衛隊(友人たち)の助言を得て、様々なおバカ活動により垢抜けていく。
 浅倉さん、謎の美女レベッカとの出会いはさらなる波乱を生み…!
 次々と起こる謎イベントや、とっしーの恋のゆくえ!果たして物語はどう転ぶのか?
 読むと「っふぅほわっ」とした気分になり、人生が楽しくなる!?
 現代日本に送る「愉快痛快日常コメディ」

 ぜひ一読してみてください!

また金曜日には稀に、俺たちバグジー親衛隊の続編「俺バグ延長戦」を更新しています。こちらは、社会人となった主人公とっしーが、何を考えどう生きたかが描かれています。おなじみ、親衛隊メンバーとのおバカな掛け合いは健在ですが、高校生編よりも真剣な展開が多いです。

金曜日の「俺たちバグジー親衛隊」がみなさんの週末に欠かせないものとなり、
「今週もよく頑張った!また明日から頑張っていこう!」
 と思え、読んだ人々の心が軽くなって笑顔になる作品を執筆していきます!

 物書きとしては初心者で、稚拙な表現も多々あります。
 感想や指摘点はコメント欄でどんどん教えてほしいと思っています!
 物語の完結まで、一生懸命執筆しますので、応援よろしくお願いします!

また、他にも音楽や、サブカルチャー、社会問題への提言など幅広い話題の記事をアップしています。よろしくお願いいたします!
 夢は、書籍化→映画化!!!
日本列島に「俺バグ旋風」を巻き起こします!!!

↓ツイッターでブログ更新を通知しています!
やぎぬま るい (@hishintai08)

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