2017. 04. 29  
アイネクライネナハトムジーク



【「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」  あらすじ・感想】

短編集ですが、それぞれの話が繋がりあって1つの大きな物語になっています。
誰かが誰かに影響を与えて、その誰かがさらに他の誰かを動かす。みんな誰かに影響されている。

それがプラスの影響になるか、マイナスの影響になるかは、人との関わり方、その人の捉え方次第です。

この本は読後感がすっきりと、爽快です。明日からまた頑張ろう。と思えます。

ボクシングヘビー級の日本チャンピオンが一応主人公ですが、登場人物が多く、また作中で時系列がまぜこぜになるので、読みながら人物相関図を書いた方がわかりやすいです。

軽妙な会話や、手に汗握るボクシングの対戦シーン。
ほっこりしつつと熱くなれるか素晴らしい作品です。

ボクシング (3)




*『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』とは
Wikiより抜粋

『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』(Eine kleine Nachtmusik) ト長調 K.525は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが作曲したセレナードのひとつである。
ドイツ語でEineは女性形の不定冠詞、kleineは「小さな」の意の形容詞kleinの女性形、Nachtmusikは、Nacht(夜)+Musik(音楽)の合成名詞で、「小さな夜の曲」という意味である。かつて日本語では「小夜曲」と訳されていたが、今ではほとんど使われなくなっている。この題名はモーツァルト自身が自作の目録に書き付けたものである。




この物語は6つの短編が折り重なっていますが、それぞれを少し紹介します。

多少ネタバレも含みますので、ご注意ください!

1.アイネクライネ

「どっかにいい人いないかなあ」
恋人のいない社会人の多くはこう思っていると思います。
学生時代のように、自然と出会える環境がない日常でも、「奇跡、いや、奇跡までは言えないながらも、偶然の出会いがあるんだ。もしかしたら私も...」
そう思えて勇気が出る話です。

ここで出てくる2人の登場人物はこの作品のキーとなります。

◯織田一真
物言いが乱暴で子供っぽいですが、自信たっぷりな姿や言動がかっこいいのです。

◯斉藤さん
無言が鳴らす音楽が人々の心をとかします。この人物はこの本のタイトルとも関係があります。


2.ライトヘビー
この物語の一番のピーク「ナハトムジーク」につながる話です。
不思議な距離感の2人の関係性に注目です。


3.ドクメンタ
全てを書かずに読者に想像させる物語の終わり方が素晴らしいです。
夫婦関係の陰陽が描かれています。


4.ルックスライク
一番練られた短編です。初めはなんのことかわかりませんが、つながりに気付いた時に体が震えました。
しかし、同時に切なさも覚えるという作品です。


5.メイクアップ
誰しもが何か抱えて生きて、その傷を隠しながら生きている、人間の本質が垣間見える作品です。


6.最終話「ナハトムジーク」

現在、9年前、19年前、3つの時代が交錯しながら物語が進みます。

(p.256~)
決戦に備えて過去を回顧する場面で、小野がトレーナーのケリーと会話する場面と、
(p.269~)
世界戦の描写は、胸が熱くなります。
(特に273~278)

寡黙で真面目な小野が、対極に位置する自信家で天才のアメリカ人オーエンに挑戦するシーンはしびれます。

小野の戦う様を見て、「私も頑張らなければ!」と勇気をもらいました!

ラウンドボーイ(少年)の静かな意思表示に気づいたときは、私も小野と共に燃えていました。
最後の左フックは場面が頭に浮かぶようでした。


【名言】
「年齢を重ねても人は変わらない。経験を重ねるからこそ人は変わる」
「何と言っても世界戦だぜ。挑戦者はまだいい。目的がはっきりしてるだろ。向かっていくしかねえんだから。守る側はモチベーションを保つのが難しい。油断大敵なんだよ」



【おすすめ度】

読みやすさ  ☆☆☆☆ 
わくわく度  ☆☆☆☆ 
感動     ☆☆☆
ほっこり   ☆☆☆☆☆
読後の爽快感 ☆☆☆☆☆

ささいな日常にほっこりしつつ、熱くなれる作品。
アイネクライネナハトムジーク

おすすめです!



【リンク集】

読んでいただきありがとうございました。
よければ別の記事もご覧ください!


!→俺たちバグジー親衛隊 全章 目次へ

→名言集 ~日々に活力を~ 目次
→人生をRPGと捉えれば楽しくなる!
→やる気を上げる捉え方、考え方
→「おもしろおかしく生きた方が勝ちだ!」 ~こち亀 人生観 vol.1~
→おすすめ書籍
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2017. 04. 23  
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【「マスカレード・ホテル」  感想】

一流ホテルを舞台にした長編推理小説です。
敏腕刑事の新田が、事件解決のためホテルマンに扮して捜査にあたります。コンビを組むのは優秀なフロントクラーク山岸尚子。
山岸尚子は、人間として、仕事人として完成された完璧な人物として描かれますが、
新田は優秀さと自信ゆえに少し天狗になっている人物です。
そんな新田が徐々に成長していく姿や、初めはぶつかり合いながらも、徐々に認め合う新田と山岸。
二人の人間模様がこの作品の魅力の一つです。

終盤の2人の掛け合い、覚悟と覚悟のぶつかり合いは心が揺さぶられます。
プロのホテルマンと警察官。職業によって立ち居振る舞いは違いますが、仕事に対する姿勢は共通するものがありました。

今までホテル従業員の仕事について考えることはあまりありませんでしたが、この作品ではホテル従業員のこだわりを知ることができました。
新田や山岸の仕事への取組みを感じるることで、私も仕事に誇りを持てたら…なんて思いましたね。

徐々に事件のピースがはまっていく後半の急展開は息を呑みます。
ワクワクよりも、ハラハラする作品です。

おすすめです!



【おすすめ度】

読みやすさ ☆☆☆
ハラハラ度 ☆☆☆☆
勉強になる ☆☆☆
感動     ☆☆


2016. 10. 10  
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【「世界で1番長い写真」  あらすじ】

思春期の中学生を描いた物語です。
主人公宏伸は親友が転校してからの日々を抜け殻のようにボンヤリ過ごしていました。本人は自分の異変に気づかず周りからの指摘にモヤモヤしています。
そんなとき、宏伸は'グレート・マミヤ'という特異なカメラと出会います。
カメラとの出会いをきっかけに少しずつ周りに心を開いていく宏伸。彼の心が変わると彼の世界が鮮やかにときめき始めます。



【おすすめ度】

読みやすさ  ☆☆☆☆☆
わくわく度  ☆☆☆☆
感動     ☆☆
青春     ☆☆☆☆



【感想】

!ネタバレを含んでいます!

 物語全体として大きな盛り上がりはありませんが、主人公の心理描写を丁寧に描いており、甘酸っぱい青春が詰まった作品です。
思ったことをズバッと言う主人公の美人な従姉妹・あっちゃんが登場してから物語がにわかに活気付きます。
美人ですがギャンブル好きで言葉遣いが荒いあっちゃんはいつも宏伸を振り回しますが、彼女の豪快な人柄は読んでいて爽快な気分になります。
物語後半'ガンダム'の存在もじわりと笑わせてくれます。

 主人公宏伸の物語序盤の煮え切らない態度にはモヤモヤしますが、その分後半からが読んでいて嬉しくなります。
ある出会いをきっかけに、宏伸の心が少しずつ変わっていく様子が丁寧に描かれています。
 劇的な変化でなくとも何か少しずつ変わる、その変わるきっかけを探すのは自分次第ということをそれを物語の最後で述べられていました。

名言が詰まった物語の終盤の台詞を抜粋してみます。

「パチンコ屋を例にとると、客が勝って喜んでる時、店側は泣いてる。客が負けて泣いてる時、店側は笑ってる。たいていのギャンブルは、本質的にはそういうものだ。でもそういうのって、なんか間違ってる。売る側は、客に喜んで欲しいからいいものを作る。客はそうやって作られた、いいものを選んで買う。売る側は買ってもらってありがとう。客側は、いいものをありがとう。やっぱ世の中、そうやって互いのためにならないと回っていかない。
誰かに喜んだ顔をしてほしいから、人は何かをするんだよ。誰かがそういう顔をしてくれるから、人は仕事を頑張ったり、何かに打ち込んだりできる。」

「お前らは、なんだってできるさ。いや、ほんとはみんな、なんでもできるのに、やらないだけなんだよ。やろうとしてないだけなんだよ。そういう奴、絶対多いよ。
何をやろうか迷ったら、考えてみりゃいいんだよ。誰を喜ばしたいか。その、喜ばしたい人の顔が浮かべば、それが正解だよ。やってみる価値、アリだと思うよ。」

「僕にも、なんかあるかな。」

「あるさ。あると思って探せば、いっぱいあるさ。
やるべきことは今日から、今からやんなきゃ。先延ばしにする奴は、結局いつまで経ってもやんないから。」

読んだ後に、爽やかな気分になれる作品でした。




俺バグ最後
2016. 09. 18  
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【「コーヒーが冷めないうちに」  あらすじ】

 ある街の地下にある「フニクリ フニクラ」という小さな喫茶店が舞台です。
この店には、'過去に戻れる'特別な席がありました。

望む過去に行くためにはいくつもの面倒なルールがあるのですが、そのルールを守ってでも過去に行きたいという強い願いを持った人が喫茶店を訪れます。
4人の女性の物語が重なり合って本書が構成されています。



【おすすめ度】

読みやすさ  ☆☆☆☆
わくわく度  ☆☆☆
感動     ☆☆☆☆





【感想】

!ネタバレを含んでいます!

 ある街の地下にある「フニクリ フニクラ」という小さな喫茶店が舞台です。
この店には、'過去に戻れる'特別な席がありました。望む過去に行くためにはいくつもの面倒なルールがあるのですが、そのルールを守ってでも過去に行きたいという強い願いを持った人が喫茶店を訪れます。
4人の女性の物語が重なり合って本書が構成されています。

非常に読みやすく、さくさくと読み進めることができました。
展開の起伏は少ないですが、登場人物の心情を丁寧に描いており、感情移入することができました。
この作品はタイムスリップの要素があるSFものです。タイムスリップものにありがちな要素としては、未来を変えるということや、思わずタイムスリップしてしまうというのが王道の展開です。
しかしこの物語では、'過去に戻っても今は変えられない'という、過去に戻る意味さえ奪ってしまうような条件があります。登場人物たちは、現実を変えられないのなら過去に戻る必要はないと思いますが、それでも、何も変えられなくても過去に戻る選択をします。

過去は変えられなくても、真実を知ることで、胸の痞えが降りて前向きに生きることができるのです。そのことが、この作品が最も伝えたいことのように思えました。
それが全編に収束されています。

僕がこの作品を通じて感じたことは、誤解ということの恐ろしさです。日本人は特に、本音を語らないことが多く、それが美徳とされています。
大切な人とコミュニケーションがとれているとおもっても、それは自分の思い込みでしかないかもしれません。

大切な人を本当に大切にするにはどうすればいいのか?
現実から目を背けて逃げていたらいつか取り返しのつかないことが起きるかもしれません。
'あの時、もっと向き合えたら'と、後悔する前に、衝突を恐れず自分の意見を相手に伝える大切さを学び、大切な人とのコミュニケーションを考え直すきっかけになりました。


幽霊さんの話や、北海道にいた理由など、もう少し深く掘ってほしかった部分もありますが、全体的に完成度の高い物語だと思いました。

タイムスリップものでは、未来を変えるということや、思わずタイムスリップしてしまうというのが王道の展開です。しかし、この物語では、過去に戻るための条件が余りに多く、また過去に戻っても今は変えられないという、過去に戻る意味さえ奪ってしまうような条件もあります。
登場人物たちは、何も変われなくても過去に戻る選択をし、そこで、真実を知る。
胸の痞えが降りて前向きに、生きる姿が私たちにも勇気をくれます。




現実が変わったわけじゃない。変わったのは心。
過去の後悔に囚われて大事なことを忘れていないか
心ひとつで、人間はどんなつらい現実も乗り越えていける

2016. 08. 17  
私は社会人になってから読書を始めて、本を読むことの面白さに気づき始めました。
大学生時代までは活字が苦手で漫画しか読んでいなかったのですが、
漫画とは別の魅力が読書にはあります。

このカテゴリでは、おすすめの本を紹介しています。
素人なりに、その本のいいところや感想をまとめていますので、皆様も参考にしてみてください。


<おすすめ書籍>

【日常】
「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」伊坂 幸太郎
「世界で1番長い写真」誉田哲也

【ミステリー】
「マスカレード・ホテル」東野圭吾

【感動】
「コーヒーが冷めないうちに」川口俊和





<読書の魅力まとめ>(他の記事の引用です)

・知的好奇心を刺激でき、知性の育みに大きく貢献する。
・他人の人生経験を一冊の本から疑似体験できる。
・漫画と違って絵で情景が固定されていないので、自分の想像の余地が多くて面白い。
・お金がかからない、どんな場所でも楽しめる娯楽。
・本を読んでいる間はあらゆる悩みやストレスから解放されて本の世界に現実逃避できる。
・本の作者の思考や人生観、価値観に直接触れることができ、自分の世界が広がる。
・実態のないものを脳内で再生する面白さがある。
・小説の中の表現や文章技巧が実際の会話や文章にも活きてくる。
・他人の目線で世界を見ることができる。




【リンク集】

読んでいただきありがとうございました。
よければ別の記事もご覧ください!


!→俺たちバグジー親衛隊 全章 目次へ

→名言集 ~日々に活力を~ 目次
→人生をRPGと捉えれば楽しくなる!
→やる気を上げる捉え方、考え方
→「おもしろおかしく生きた方が勝ちだ!」 ~こち亀 人生観 vol.1~
プロフィール

神戸のルパン

Author:神戸のルパン
このブログでは小説を連載したり、
日々気になったことを記事にしています!

小説のタイトルは、「俺たちバグジー親衛隊」
楽しく生きよう!と思える、明るい作品です!
会話が多く、気軽に読める作品で、毎週金曜日に1話ずつ更新します。

1話完結が基本なので、何話からでも読み始めることができます!

<あらすじ>
 毎日をバカらしく生きた高校生のドタバタ日常ほんわかラブコメディ!
電車で謎のおっさんに殴られる。旅館の浴場に温泉の素を投入。迷子の末、線路を爆走…
  主人公は高校デビューを決意した、冴えない高1とっしー。親衛隊(友人たち)の助言を得て、様々なおバカ活動により垢抜けていく。
 浅倉さん、謎の美女レベッカとの出会いはさらなる波乱を生み…!
 次々と起こる謎イベントや、とっしーの恋のゆくえ!果たして物語はどう転ぶのか?
 読むと「っふぅほわっ」とした気分になり、人生が楽しくなる!?
 現代日本に送る「愉快痛快日常コメディ」

 ぜひ一読してみてください!

また金曜日には稀に、俺たちバグジー親衛隊の続編「俺バグ延長戦」を更新しています。こちらは、社会人となった主人公とっしーが、何を考えどう生きたかが描かれています。おなじみ、親衛隊メンバーとのおバカな掛け合いは健在ですが、高校生編よりも真剣な展開が多いです。

金曜日の「俺たちバグジー親衛隊」がみなさんの週末に欠かせないものとなり、
「今週もよく頑張った!また明日から頑張っていこう!」
 と思え、読んだ人々の心が軽くなって笑顔になる作品を執筆していきます!

 物書きとしては初心者で、稚拙な表現も多々あります。
 感想や指摘点はコメント欄でどんどん教えてほしいと思っています!
 物語の完結まで、一生懸命執筆しますので、応援よろしくお願いします!

また、他にも音楽や、サブカルチャー、社会問題への提言など幅広い話題の記事をアップしています。よろしくお願いいたします!
 夢は、書籍化→映画化!!!
日本列島に「俺バグ旋風」を巻き起こします!!!

↓ツイッターでブログ更新を通知しています!
やぎぬま るい (@hishintai08)

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