2016. 08. 12  
3章

↑【目次】Ⅲ章 どでかい花火で人生終幕?
←Ⅲ章3話へ | Ⅲ章5話へ→




「線路に降りよう」

追いつめられた僕は、常軌を逸した手段に賭けることを提案しました。

「えっ?」

1文字だけ発して衝撃を受け止めたキャプテンの表情は、豆鉄砲を食らった鳩です。

「線路に降りて、反対ホームまで行ったらめっちゃ早いやん!」

しんぷるかつ大胆な意見でしたが、キャプテンも覚悟を決めました。

「それで行くか!」


方針が決まり、一息ついて車内を見渡すと、隣の車両にいもっちを発見しました
 (いもっち:Ⅲ章2話に登場した僕らの因縁の相手)

「あいつ…」

「テニスコートではよくもやってくれたな...」

「あいつの学校、学院や!
俺らが下りる駅の次、湊町でおりるんやろう。」

「この時間遅刻ちゃう?俺らと同じくギリギリなんやろうな。」


いもっちについて考えている間に、電車は僕らの降りる長川駅の1つ前の駅に着きました。

「次の駅や。心の準備はええか?」

「おうよ!」

ストレッチを行い、本気で走れるコンディションを整える僕ら二人。

背中にどでかいエナメル鞄とラケットを掲げ、臨戦態勢を整えました。

電車最後列の車両のドアに陣取り、電車が停車するのを今か今かと待ちわびます。

その姿は、まさにメダルを狙うスプリンター。


電車の速度が落ち、止まるか否やのそのタイミング…

僕は、意気揚々とドアから飛び出しま…

ガンッ

「あいてっ!」

ドアはまだ開いておらず、僕は顔面からドアとKissしちゃいます。

 これが僕の初Kiss。初Kissは浅倉さんと... という夢は儚く散ります...


「アホ!とっしー!慌てん…」

キャプテンの言葉が言い終わらないうちに、ドアが開きます。

シューーー…

ピーっ

この聞きなれたドアの開閉音が闘いのゴングを告げる合図に変貌したのです。

顔つきの変わった僕ら2人は電車からホームに降りるなり、即座に電車の後方に回り込みます。


そして、

さっっ!


線路に呼びおりました。

まるで時をかける少年×2

51WtexGgsBL.jpg51WtexGgsBL.jpg

月に降り立つアポロの乗組員的な感動はそこにはなく、足には石っころのじゃりじゃりした感覚が染み入ります。

無我夢中で反対のホームへ向かい走るその姿は、忍者を彷彿とさせていたでしょう。

(注・忍者はエナメルかばんもラケットも背負いません)


対面の線路を越えて、ホームにたどり着きます。

アンガールズ田中体型の僕は、縦長のひょろい身軽さでさっと、登りましたが、
身長の低いキャプテンは若干てこづっています。

そこで、リポビタンD的な熱い友情を発揮するわけでもなく、

「はよ!あがれ!!がんばれ!」

と叫ぶ僕の横で、キャプテンは必死な表情で、ホームをよじのぼりました。

ホームに登ると息もつかず、改札を抜けて学校へ針路をとりましたが、
線路沿いの歩道橋を走っているとき、僕らは異変に気づきました。


ファオファオファーオ

TBSのSASUKEの警告音のような忌まわしいサイレンが駅から響いているのです。

実は、この音は僕らが線路に降りたときから発されていました。
しかし、線路を通りぬけるという緊迫状態の集中からそのサイレンが意識に入ってこなかったのです。

一流のスポーツ選手が陥るゾーンってやつですか?


脱兎の如く駅から飛び出していた僕らの背中に、浴びせられる忌まわしいサイレンを聞きながら、慌てふためく僕ら。

「おい!どうするねん!」

「ちゃうねんみて?後ろ振り返って?」

足は止めずに、首だけをごきっと、後ろにひねった僕の目に飛び込んできたのは、

さっき乗っていた電車が「ファオファオ」と鳴きながら、止まっている光景でした。


「あっかん...電車止めてもた。」

「俺ら、なんちゅうことしてもたんや…」



次回予告

賽は投げられた...
ファオファオと鳴く電車に戻るのか?
それとも、遅刻阻止のため学校に向かうか?
俺とキャプテンは選択を迫られる...

一方、その頃、ボブやギアル、たけけたちは.....

電車止めちまう編、堂々完結!!!

8月19日(金)
→5話 電車止めちまう(3)

→3話 電車止めちまう(1)

↑【目次】Ⅲ章 どでかい花火で人生終幕?



作者がギターで弾き語る4話エンディング曲
ネオメロドラマティック(ポルノグラフィティ)




俺バグ最後9

関連記事
NEXT Entry
君の夏は、物語だ  高校野球☓あだち充☓満田拓也
NEW Topics
特別編 第16話 温泉の素をぶち込めば…
【株式投資】「TATERU」 本日もストップ高!
【株式投資】「TATERU」 差金決済で売却できず!
【株式投資】 TATERU-タテル- に賭けて、資産3倍!
Make my story   Lenny code fiction
Comment
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

神戸のルパン

Author:神戸のルパン
このブログでは小説を連載したり、
日々気になったことを記事にしています!

小説の題名は、「俺たちバグジー親衛隊」
読むと笑みがこぼれる学園コメディです!

毎週金曜日に更新します。基本、1話完結ですので何話からでも読み始めることができます!

<あらすじ>

電車で謎のおっさんに殴られる。
学校創立以来の大事件を起こす。
迷子の末、線路を爆走。

門限18時、冴えない高校1年生のとっしーと、
「おもしろければ何でもええ」笑い至上主義のボブとキャプテンの出会いが化学反応を起こし退屈な日常に奇跡を起こします。

無茶振りに戸惑い、泣き喚きながらも、持ち前の行動力を発揮していくとっしーは、数々のイベントをこなし、高校デビューを果たします。

そしてぼくら3人は、毎日、22時頃まで共に過ごすホモ集団へ… 蜜月の3人を待ち受けるのは、次々と起こる謎イベント...

死を覚悟した高さ10mの橋に架かる線路を歩くことを乗り越えた先に待つものは…?

そして9年3か月の片思いは、悲劇の結末へ…
いや、その結末こそが、喜劇の始まりでした。

アウグストゥス
「この人生の喜劇で自分の役を最後までうまく演じたとは思わないか?この芝居がお気に召したのなら、どうか拍手喝采を」 



この作品のジャンルは「喜劇」、「コメディ」です。読者が幸せになる作品を目指します!

金曜日の「俺たちバグジー親衛隊」がみなさんの週末に欠かせないものになり、「今週もよく頑張った!また明日から頑張っていこう!」とみんなの心が軽くなって、笑顔になれる作品を執筆していきます!


 物書きとしては初心者で、稚拙な表現も多々ありますので、感想や指摘点はコメント欄でどんどん教えてほしいと思っています!
 喜劇の物語の完結まで、一生懸命執筆しますので、応援よろしくお願いします!

また、他にも投資、音楽、サブカルチャー、社会問題への提言など幅広い話題の記事をアップしています。よろしくお願いいたします!
 夢は、書籍化→映画化!!!
日本に「俺バグ旋風」を巻き起こします!!

↓ツイッターでブログ更新を通知しています!
やぎぬま るい (@hishintai08)

カテゴリ
訪問者数
フリーエリア
頂点を目指せ!
ランキングに参加しています! 応援してくれる方はクリックお願いします!
検索フォーム
ブロとも申請フォーム