2016. 03. 30  

高校1年の夏休み。部活を終えたバグジー親衛隊の3人はいつも通りバグリ島でたむろって話していましまた。

「この前中卒で働いてるやつと話してよ。仕事って大変やと思ったわ」
「俺ら働いたことないからよくわからんのやけどさ。仕事って、どういうもんなん?」
「なんかして金もらえたら仕事やろ」

「蛇使いは?」
「仕事や」
「占い師は?」
「仕事やろ。」
「コモドドラゴンに追われて走るイッテQの井本は?」
「仕事ちゃう。」

「やってる内容なんてなんでもええやろ。何かをして、その対価として報酬をもらうってことが仕事なんと、ちゃうかな?」

「なら、親の手伝いして、小遣いもらうのも仕事になる?」
「いや、親の手伝いは、お駄賃って感じやろ」

「仕事の定義って難しいなあ。」


「でもよー、俺、転勤はなるべく嫌やな。」
「んな贅沢言ってられっか!高齢化進んでジジババばかりになる日本の内需なんて知れてる。これからは海外で稼がないと。」
「じゃあお前らさ?'明日から転勤や、カンボジア行ってこい'って言われてもええんか?」
「それは嫌やなあ。」

「なんでカンボジアなん?ヨーロッパとかアメリカがええわ」
「アホか!欧州なんてもう市場は開拓され尽くしてる。今後、商機を掴むなら、発展途上国や。」
「カンボジアや、ラオスの東南アジア、ケニアとかコンゴ、アフリカかあ。ちぃと嫌やな。」

「俺は国内でも転勤いやや。朝倉さんと結婚するから定住したいな。」
「とっしー、正気か?もう2回も振られてるくせに何言うてるねん。」


「そういや、お前らって夢とかあるん?」
「幼稚園の頃、ミュウツーになりたい、ってやつがいたなあ」
「俺は出川哲郎になりたいわ」
「とっしーならなれるやろ」


「真面目な話、働くってさ。
'ハタ'を'ラク'にするって意味やと思うんや。
つまり、人のために働くんじゃないか?」


「ふむ、ミスチルの彩りでも言うてるな。
'僕のした単純作業がこの世界を回り回ってまだ出会ったこともない人の笑い声を作ってゆく。
そんな些細な生き甲斐が日常に彩りを加える'」


「けどさ、俺が働いて、お前ら楽か?」
「いや。なんも変わらん」
「けど、巡り巡って誰かは嬉しいんやろな。そう思って働くしかないやろ。」


「少し趣向変えて考えて見よう。俺らの知り合いで、1番働かなさそうなやつは?」
「たけけ。」
「あいつ指示されたら黙れとか言いそうやな」
「いや、あいつ案外真面目やから1番働いてそう」

そうこう話しているうちに時刻は23時を回っていました。

パトカーで巡回中の警官が僕らを見つけて、車から降りて駆け寄ってきます。
バグリ島は道路なので、人からは目がつきやすいのです。

「君ら高校生?今、何時やと思ってるの?もう遅いよ」
「すみません、そろそろ帰ります。」

僕は、失礼かと思いつつも仕事についての疑問を口走りました。
「あ、1つ聞きたいんですけどね、仕事って楽しいですか?」

「え?仕事が楽しいか?」
30を過ぎたくらいの警察官のおじさんは戸惑った顔をしたが、何か張り詰めた糸が切れたように話し始めます。

「仕事は大変やで!ほんま、やってられんで!残業だらけ、人間関係も難しい、給料は安い...」

そう愚痴りながらもなぜか嬉しそうな顔をしている警察官に疑問は膨らみます。

「なんで、そんなに大変やのに働いているんですか?やっぱお金ですか?」

「もちろん、お金は大事やで。金稼がない生活できへんからな。けど、僕は、仕事にはお金で買えない価値があると思うな。ラクな仕事なんてまあないし、大変なのが仕事にとっては普通やと思うねん。
仕事でしか得られへん、人間的な成長とかそういうのがあるんとちゃうかな?


僕もよくわからんけど、
毎日必死に働いてたらなんか成長してる実感はわくし、人として成長できたらやっぱり嬉しい。
金と割り切るのもええけど、やっぱしんどいやん。
自分の成長っていうのは、仕事にとって大事な要素やと思うよ。君らも働いてみたらきっとわかるで。
じゃあ、僕ら行くから。君らもはよ帰りよ。」

そう言って警察官は去って行きました。

「あの警察官の話さ。わかるようでわからんよな。」
「せやな、結局仕事がどういうもんかの結論は出ねぇな」

「結局さ。人から聞いたり、あーだこーだ話してもわからへん。
実際自分で働いてみないと何もわからんよ。
「いや、働いてみてもわからんよ。
'仕事ってなんなんやろ'ってずっと思いながら働き続けるんや。それでええんやろ。」


「ただ、日本国憲法に国民の義務として、勤労の義務が明記されてっからとりあえず、俺らも大人になった働くしかないなあ。やらされてる感はあるけども...」

「初めは仕方なく働くって形でええんちゃうかな?
何が何だかわからん中で働いていく中で、自分なりに仕事ってものを消化して、より自分が働きやすいように考えを変えていけばええんじゃない?」


「どうやって考えを変えて仕事を楽しむん?」
「わかりやすいのが、仕事をRPGゲームみたいにしてみるとか。この業務こなしたら、レベルが上がったとか、あの会議でこの経験値が増えたとか。そんで、でかい目標作ってそれをボスと仮定してさ。」

「自分の行動が、自分の成長に繋がってると実感してモチベーション高めるためにゲームに例えるわけか。

「献身性がある人は、仕事をすることが、人のためになってると思えばいい。どんな仕事だって人の役に立ってるし、必要とされてるからそれをして欲しいという需要が生まれて仕事になるわけやからな。」


「目立たへんこと、人から尊敬されへん仕事でも、それが人のためになってるってことをどれだけ自分で感じれるか」

「つまり、視野を広げていろんな視点で物事をみれると、仕事にやり甲斐を感じるわけやな。それが仕事を楽しむことにつながる」


「まあ、こんな話してもそう上手く話いかへんけどな」
「せやなあ」
「俺らがみんな社会人なって、社会に打ちひしがれてからまた呑んで話そうや。」

僕らはそう言ってバグリ島をあとにし、それぞれの帰路につきました。


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エンディング曲

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次回予告 3月31日(木) 
番外編「あれから7年~生まれ変わっていくんだ何度も~」
乞うご期待!
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プロフィール

神戸のルパン

Author:神戸のルパン
このブログでは小説を連載したり、
日々気になったことを記事にしています!

小説のタイトルは、「俺たちバグジー親衛隊」
楽しく生きよう!と思える、明るい作品です!
会話が多く、気軽に読める作品で、毎週金曜日に1話ずつ更新します。

1話完結が基本なので、何話からでも読み始めることができます!

<あらすじ>
 毎日をバカらしく生きた高校生のドタバタ日常ほんわかラブコメディ!
電車で謎のおっさんに殴られる。旅館の浴場に温泉の素を投入。迷子の末、線路を爆走…
  主人公は高校デビューを決意した、冴えない高1とっしー。親衛隊(友人たち)の助言を得て、様々なおバカ活動により垢抜けていく。
 浅倉さん、謎の美女レベッカとの出会いはさらなる波乱を生み…!
 次々と起こる謎イベントや、とっしーの恋のゆくえ!果たして物語はどう転ぶのか?
 読むと「っふぅほわっ」とした気分になり、人生が楽しくなる!?
 現代日本に送る「愉快痛快日常コメディ」

 ぜひ一読してみてください!

また金曜日には稀に、俺たちバグジー親衛隊の続編「俺バグ延長戦」を更新しています。こちらは、社会人となった主人公とっしーが、何を考えどう生きたかが描かれています。おなじみ、親衛隊メンバーとのおバカな掛け合いは健在ですが、高校生編よりも真剣な展開が多いです。

金曜日の「俺たちバグジー親衛隊」がみなさんの週末に欠かせないものとなり、
「今週もよく頑張った!また明日から頑張っていこう!」
 と思え、読んだ人々の心が軽くなって笑顔になる作品を執筆していきます!

 物書きとしては初心者で、稚拙な表現も多々あります。
 感想や指摘点はコメント欄でどんどん教えてほしいと思っています!
 物語の完結まで、一生懸命執筆しますので、応援よろしくお願いします!

また、他にも音楽や、サブカルチャー、社会問題への提言など幅広い話題の記事をアップしています。よろしくお願いいたします!
 夢は、書籍化→映画化!!!
日本列島に「俺バグ旋風」を巻き起こします!!!

↓ツイッターでブログ更新を通知しています!
やぎぬま るい (@hishintai08)

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