2016. 12. 16  
3章

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陸上部用Tシャツ「自己打破」を購入してしまったぼくは、がっくりと肩を落として呟きました。

「今日はもう帰るわ。」

「早いな。もうちょっと遊ぼうや。」

「だからさっきも言うたやん。今日は用事あるねんって。」

「用事ってなんなん。」ボブは素朴な疑問をぶつけてきます。

「.......歯医者や。」ぼくはバツの悪そうな顔でそう返しました。

「ほうほう。虫歯か?」怪訝な表情でキャプテンは質問してきます。

「いや.....てい」

その途端、ぼくの携帯に父から電話がかかってきました。

電話取るや否や、父の声が耳に響き渡ります。
「おい、とし。
お前今日歯医者やぞ。わかってんのか。
前は予約すっぽかしてんから、今回こそは行けよ!」

「わかってる、もう帰る。」
ぼくは父にそう言いました。

「こういうことやから、もう帰るわ。」
帰宅に向け足取りを進めたぼくの上腕二頭筋をボブは、ぐいと掴みます。

「腕ほっそ。折れそうやん。」

「そんなんええやろ。」

「帰るなって。」

「今日は帰る。だいたい、前の歯医者だって、バグリ島であたむろしてるときに、お前らが、
`今日は歯医者やめよ。きつい。次行って`
って言って、行かんかったんやろが。
今日はなんとしても歯医者に行くんや。」


ほほう、こいつ何言ってるんやという真顔を見せたボブは諭し始めます。
「とっしーよ。バグリ島、誕生の日を覚えているか?
お前はあのとき、門限が18時やった。
そして俺たちはお前を無理やり家に帰さなかった。その時の歩道橋での絶叫を忘れたんか?
いつまで親のいいなりになるねん!」

「言いなりじゃねえやろ。歯医者は歯医者や!」

「だからさ、虫歯なん?」
キャプテンは、至って冷静な表情を維持しながら疑問をぶつけます。

「虫歯ちゃうよ!俺は虫歯にはなったことないんや!」

「じゃあなんやねん?」

「.....定期検診や。」

「定期検診?」ボブとキャプテンは揃って声が翻りました。

「なんでそんなんするん?!
歯医者なんて、虫歯になってからいけよ。」

「いや、定期的にみてもらうねん。」

虫歯でもないのに歯医者に行こうとするぼくを2人はなんとかして改心させようとします。

「定期検診なんていかんでええ。」

「考えてみろ?
風邪にもなってないのに、内科行くみたいなもんやぞ。
'あぁ、風邪ひく前に定期的に内科いこう。'
そんなやつどこにおるねん!」

「ここにおるやんけ!」

「ほんまやっ!」

2人に定期検診の愚かさを説かれる中で、たしかに歯医者に行く必要がないかもしれないと思い始めたぼくですが、まだ良心残っています。

「確かに定期検診は行く意味がわからん。
けどな、もう予約してるねん。だから俺は定期検診に行く。」

「とっしー。そういうとこやで。」
ブは呆れた顔でつぶやきます。

「そういうことってなんやねん!」

「そういうことはそういうことやっ!」

「だからそういうことはどういうことやねんって!?」

前に進まない議論を15分ほど続けていると、ぼくの携帯が再び、ぶぶぶっと震えました。

そう、父からメールが来たのです。
真っ赤なガラパゴスケータイの画面上には、ある3文字が刻まれていました。

まだか

その文面を見るや否や、悪魔たち(ボブとキャプテン)のささやきに毒された僕は父に、メールしました。

「まだハーバーランドにおる。
今日はもう、歯医者には行かん。」



15秒後...

三度、携帯がぶぶぶっと震えます

心なしか、振動がさっきよりも大きくなっています。

さっと父からのメールを読んだぼくは、衝撃的な内容に顔面がみるみるうちに崩壊していきます。
そして、体をわなわなとふるわせ、その場に立ち尽くしました。

異変を感じ取ったボブは、携帯を覗き込み父からのメールを読み上げました。

「はあ?さっき、今帰るって言ってたやろ?この、
ウソつき少年が!!!



それを聞いたキャプテンは満面の笑みで僕の肩をたたきながら言いました。

「いよっ!ウソツキ少年!」

「うわーぁっぁ!!!」

ウソツキ少年というあだ名がいやすぎたぼくは
PM7:30  ハーバーランドの道で空に向かって叫びました。

そして「もう帰るぞ!!」と叫んで一人で歩き出しました。

1,2,3歩目...

足をすべらして、背中から
っすぅっテぇえーーーーんっ!!!

転倒。

「いってぇっー」
蚊のような声を上げるぼく。

「ぎゃははははゃっっ」
悪そうな笑いで包み込むボブとキャプテン。

「ひどい転び方や!ここまで見事に転ぶやつみたことないで!」

大の字に倒れたまま、半泣きで見上げる夜空は、厚い雲に覆われ光が見えませんでした。


TO BE CONTINUED 次回もおぶあかした



次回予告

自動販売機でアイスを買いたい。
それだけのことでこんなにも熱くなれるのか!?
情熱のつまった23話!

12月23日(金)
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作者がギターで弾き語る22話エンディング曲
Hello! Good-Bye!!  




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プロフィール

神戸のルパン

Author:神戸のルパン
このブログでは小説を連載したり、
日々気になったことを記事にしています!

小説の題名は、「俺たちバグジー親衛隊」
読むと笑みがこぼれる学園コメディです!

毎週金曜日に更新します。基本、1話完結ですので何話からでも読み始めることができます!

<あらすじ>

電車で謎のおっさんに殴られる。
学校創立以来の大事件を起こす。
迷子の末、線路を爆走。

門限18時、冴えない高校1年生のとっしーと、
「おもしろければ何でもええ」笑い至上主義のボブとキャプテンの出会いが化学反応を起こし退屈な日常に奇跡を起こします。

無茶振りに戸惑い、泣き喚きながらも、持ち前の行動力を発揮していくとっしーは、数々のイベントをこなし、高校デビューを果たします。

そしてぼくら3人は、毎日、22時頃まで共に過ごすホモ集団へ… 蜜月の3人を待ち受けるのは、次々と起こる謎イベント...

死を覚悟した高さ10mの橋に架かる線路を歩くことを乗り越えた先に待つものは…?

そして9年3か月の片思いは、悲劇の結末へ…
いや、その結末こそが、喜劇の始まりでした。

アウグストゥス
「この人生の喜劇で自分の役を最後までうまく演じたとは思わないか?この芝居がお気に召したのなら、どうか拍手喝采を」 



この作品のジャンルは「喜劇」、「コメディ」です。読者が幸せになる作品を目指します!

金曜日の「俺たちバグジー親衛隊」がみなさんの週末に欠かせないものになり、「今週もよく頑張った!また明日から頑張っていこう!」とみんなの心が軽くなって、笑顔になれる作品を執筆していきます!


 物書きとしては初心者で、稚拙な表現も多々ありますので、感想や指摘点はコメント欄でどんどん教えてほしいと思っています!
 喜劇の物語の完結まで、一生懸命執筆しますので、応援よろしくお願いします!

また、他にも投資、音楽、サブカルチャー、社会問題への提言など幅広い話題の記事をアップしています。よろしくお願いいたします!
 夢は、書籍化→映画化!!!
日本に「俺バグ旋風」を巻き起こします!!

↓ツイッターでブログ更新を通知しています!
やぎぬま るい (@hishintai08)

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