2017. 02. 10  
3章

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真っ直ぐ西桜ヶ丘へ帰宅せずに、湊町のマクドナルドで時間を潰していた部活帰りのある日のことです。

僕らが座っているとなりで500円玉を握りしめた小学生が、今後のスケジュールを報告しあっていました。

「おれは、かえってからあ、ほんよみのしゅくだいする!」

「おっれっは、ともだちと、さぁっかーする!」

「おれはあ、おれはあ、かえって、
えぃと...
らんどせるおいてぇ、
はっ、

ぅうんこする!」


たわいもない会話で盛り上がる小学生を見て、あいつら幸せそうやなぁと冷めた視線を送る3人の高校生ですが、普段の僕らの会話のレベルは彼らと大した違いはありません。

しかし気持ち的には大人になったわけで、純粋に毎日を過ごしている小学生が羨ましくなります。
そうして黄昏にふけりながら、あの頃を回想します。

「小学校時代が懐かしいな」

「小卒してもう3年か」


そんなときぼくは、思い出したかのようにボブに言いました。

「おいボブ、そろそろあのことについて謝れよ。」

「なんのことや?」

「小学生4年の時の、ドッジボール...
ボブが投げたボールが、俺の親指に当たった...
それで俺は、骨にヒビ入ったんや!!」


「そんなん知らんがなっ」

「知らんはずあるか!
あんな速い球投げやがって!
人が骨折する可能性考えたんかよ!」


「誰がドッジボールで、'骨折せんように'って遅い球投げるねん!
俺は悪くないぞ。
骨折するとっしーの骨がへぼすぎるたけやろ」

「なんやと!
俺の骨は、へぼくない!
ボブの球が速すぎるんや!!
あんな速い球投げてヘラヘラすんなよっ!」


「どんな球投げようと俺の勝手やろ」


ぼくは目を充血させて叫んできましたが、冷静さを取り戻しました。

「わかった。何を言っても無駄みたいやな。
ただこれだけは覚えとけ。

お前の'とてつもない速球'は、人を傷つけることもある。ボクサーの拳といっしょや。

だから、これからは、
もっと遅い球投げろよっ」


ぼくはボブを責めているのですが、球が速いを連呼されたボブは少し嬉しそうな顔をしています。

高校ではテニス部に入っているものの、小学校1年から中学校3年まで野球をしてきたボブにとって、球が速いということは何者にも代えがたい名誉だったのかもしれません。


ぼくとボブの口論を横で聞いていた横では、キャプテンが頭をぽりぽり掻きながら首をかしげていました。

キャプテンは、ぼくとボブとは別の小学校に所属していたので小学校時代の出来事は共有されていませんでした。

「おれの小学校は、お前ら2人と違うけど、中学校はボブと同じや。

ボブはうちの中学校の野球部のエースやったからな。
いろいろ噂が聞こえてくるわけや」


ぼくは体をキャプテンに近づけて尋ねます。

「どんな噂や!
星ヶ丘中学校に、'ものごっつい速球'を投げるやつがおるってか!?」

バツの悪そうな顔で、「おい、もうええやろ」と言うボブを横目に、
キャプテンはぐぅと息を飲むわけでもなくさらっと言い放ちました。

「球の速さはふつう。
コントロールの良さが売りの技巧派エース。
これがボブの中学校時代の評価や」

ボブは'バレたかー'という顔をしています。
「おれの球は速くはない。少年野球いっしょにやっててんから知ってるやろ?
そんな球に骨折させられたとっしーの骨...

察してくれ」

「うぅわぁーぁっーー」

今日も神戸の街には少年の叫び声が響き渡ります。

TO BE CONTINUED 次回もおぶあかした



次回予告

あだ名...
それは、唯一無二の表現

3月24日(金)
→29話 よこぶーブイビクトリーバルカンボルケーノ...


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エンディング曲
やっぱ I love you  




俺バグ最後2

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プロフィール

神戸のルパン

Author:神戸のルパン
このブログでは小説を連載したり、
日々気になったことを記事にしています!

小説の題名は、「俺たちバグジー親衛隊」
読むと笑みがこぼれる学園コメディです!

毎週金曜日に更新します。基本、1話完結ですので何話からでも読み始めることができます!

<あらすじ>

電車で謎のおっさんに殴られる。
学校創立以来の大事件を起こす。
迷子の末、線路を爆走。

門限18時、冴えない高校1年生のとっしーと、
「おもしろければ何でもええ」笑い至上主義のボブとキャプテンの出会いが化学反応を起こし退屈な日常に奇跡を起こします。

無茶振りに戸惑い、泣き喚きながらも、持ち前の行動力を発揮していくとっしーは、数々のイベントをこなし、高校デビューを果たします。

そしてぼくら3人は、毎日、22時頃まで共に過ごすホモ集団へ… 蜜月の3人を待ち受けるのは、次々と起こる謎イベント...

死を覚悟した高さ10mの橋に架かる線路を歩くことを乗り越えた先に待つものは…?

そして9年3か月の片思いは、悲劇の結末へ…
いや、その結末こそが、喜劇の始まりでした。

アウグストゥス
「この人生の喜劇で自分の役を最後までうまく演じたとは思わないか?この芝居がお気に召したのなら、どうか拍手喝采を」 



この作品のジャンルは「喜劇」、「コメディ」です。読者が幸せになる作品を目指します!

金曜日の「俺たちバグジー親衛隊」がみなさんの週末に欠かせないものになり、「今週もよく頑張った!また明日から頑張っていこう!」とみんなの心が軽くなって、笑顔になれる作品を執筆していきます!


 物書きとしては初心者で、稚拙な表現も多々ありますので、感想や指摘点はコメント欄でどんどん教えてほしいと思っています!
 喜劇の物語の完結まで、一生懸命執筆しますので、応援よろしくお願いします!

また、他にも投資、音楽、サブカルチャー、社会問題への提言など幅広い話題の記事をアップしています。よろしくお願いいたします!
 夢は、書籍化→映画化!!!
日本に「俺バグ旋風」を巻き起こします!!

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やぎぬま るい (@hishintai08)

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