2017. 03. 31  
3章

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ピーョォーピーィィーー.....

聞きなれない機械音が鳴り響く中、ヒトの腰骨あたりに位置するビート板のような両翼は、瞬時に羽を閉じ、青年の動きを封じ込めました。

「グゥアァ!出れねぇッ!」

慌てふためきながら蒼白になっていく塩顔は、必死に声を絞り出します。

「オメェラッ!俺を置いて早くいけ!」



ピーピーピー

女子が告られた時に、本能的に発する男殺しの言葉、「生理的にムリー拒絶反応」を示す機械音を鳴らす改札口は、改札口を締めて不審者の侵入を防ぐことを試みました。
どうにかしようと足掻く童顔は、首を左右に揺らし口を真一文字に閉じながら、意味のわからない言葉を発しました。

「オメェラッ!俺を置いて早くいけ!」

ぼくのその言葉を聞いたボブとキャプテンは至って冷静です。

「とっしー、かっこええこと言ってるけど、PiTaPaの磁気がバグって改札通れへんだけやん」

「だから、俺を置いて先に行ってくれ」
あくまで主人公を気取るぼくにボブは苛立ちながら言い放ちます。

「ええからズデェーンッってやってくれや」

「アホ!ここは無人駅や」

「無人駅やから、ズデェーンッができるんやろ?」

'ほほう'と納得したぼくはない脳みそを使って3秒ほど考えた末、
「定期あるから大丈夫やな。磁気が狂ったPiTaPaが悪い」という結論を出しました。

そして即座に、

ズぅぅッデェェーン...!

切羽詰まって長川駅でズデェーンしたことを三宮駅の駅員に伝え、真顔でピリられるという大して面白くないイベントをこなしたぼくらは神戸一の繁華街、三宮駅をうろつき始めました。


「さて、今日はどこで何する?」
終業式のあと、部活が早めに終わったからとりあえず三宮まできたものの、相変わらずの無計画さです。

サラリーマンがとりあえずビールならば、ぼくら神戸っ子学生はとりあえず三宮みたいなテンションなのです。

「ラウンドワンでも行くか」と、僕らを導くのはキャプテンの言葉にぼくは反応します。

「ラウンドワンといえばボウリングか....

ボウリングって、地下深くにドリル打ち込む調査やろ?
9.9mから'生活ゴミ'が出てきて、'8億円'値引きされるから気をつけろ!」


「とっしー、何いうてるねん?」

「すまん、今のは忘れてくれ。不都合な真実や」


高校1年生の夏休み前というのは、中学生に毛の生えたようなものです。
繁華街で遊んだ経験も少なく、三宮のラウンドワンを訪れるのもこれが初めてではないかという田舎っぺのボブとキャプテンをぼくは先導します。

「こっちや!こっちやで!」

「とっしー、三宮詳しいな。ラウンドワンの場所わかるん?」

「もちろん、知らん!」

「その自信どっから来てるねん。
ちゃんと調べて」

「わかった、今から調べるわ。」
そう言ってぼくは、自慢の真っ赤なガラケーで検索し始めました。

「あった。ラウンドワン千日前店!!」

「どこにあるん?」

「ええと...
こっから片道39.5km!」

「遠すぎるやろ。
三宮のラウンドワン探してくれよ」

「わかった」

そう言うとぼくは、真っ赤なガラケーを閉じ、道行く人に声をかけようとしました。

「さーせん!さーせん!」
街角調査隊で鍛えられた'一般市民に声をかけるスキル'が大都会でも活かされる瞬間です。

「ラウンドワンどこっすか?」

「...ァはぁへぇ?」

「ラウンドワンどこっすかね?」

「ぃぃしぃらん」

「わかりましたあざっす」

ぼくは彼との会話を終えると、ボブとキャプテンに愚痴り始めました。

「なんであの人ラウンドワン知らんねん。常識やろ?」

「とっしー。あの人、80歳越えてるで。
将棋会館とか囲碁クラブ行ってそうな人にラウンドワン聞くなって」

「すまん、とちった!」

若者が闊歩する三宮で、少数派のよぼよぼおじいちゃんに声かけるというミスをおかしたぼくは反省しました。

「わかった。今度は女性に聞くわ」

そして、
「さーせん。さーせん。
ラウンドワンどこっすかね?」

ボブとキャプテンは、少し離れた距離からぼくを見守りつつ、囁きます。

「あいつまたやりよったぞ。
またお年寄りや。
みた感じ120歳はゆうに越えてる。
あのおばあちゃんは絶対知らん。」

「絶対知らんよな。とっしーって、熟女好きなんかな」


ボブとキャプテンからは期待されていなかったおばあさんですが、海老のように曲がった腰を7度ほど上げて、空に向かって指を指しました。

その指の先には、


どでかいボーリングピンがあったのです。

「おおぉ!あざっす!」
よろこぶぼくの後ろで2人はハモりました。

「人は見かけによらねぇなあ...」


TO BE CONTINUED 次回もおぶあかした



次回予告

ボウリングレーンを神戸コレクションのランウェイと勘違いしてしまい...

 4月7日(金)→31話 ボウリング狂想曲(1)

←29話 よこぶーブイビクトリーバルカンボルケーノ.... 

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エンディング曲
やっぱ I love you  




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プロフィール

神戸のルパン

Author:神戸のルパン
このブログでは小説を連載したり、
日々気になったことを記事にしています!

小説のタイトルは、「俺たちバグジー親衛隊」
楽しく生きよう!と思える、明るい作品です!
会話が多く、気軽に読める作品で、毎週金曜日に1話ずつ更新します。

1話完結が基本なので、何話からでも読み始めることができます!

<あらすじ>
 毎日をバカらしく生きた高校生のドタバタ日常ほんわかラブコメディ!
電車で謎のおっさんに殴られる。旅館の浴場に温泉の素を投入。迷子の末、線路を爆走…
  主人公は高校デビューを決意した、冴えない高1とっしー。親衛隊(友人たち)の助言を得て、様々なおバカ活動により垢抜けていく。
 浅倉さん、謎の美女レベッカとの出会いはさらなる波乱を生み…!
 次々と起こる謎イベントや、とっしーの恋のゆくえ!果たして物語はどう転ぶのか?
 読むと「っふぅほわっ」とした気分になり、人生が楽しくなる!?
 現代日本に送る「愉快痛快日常コメディ」

 ぜひ一読してみてください!

また金曜日には稀に、俺たちバグジー親衛隊の続編「俺バグ延長戦」を更新しています。こちらは、社会人となった主人公とっしーが、何を考えどう生きたかが描かれています。おなじみ、親衛隊メンバーとのおバカな掛け合いは健在ですが、高校生編よりも真剣な展開が多いです。

金曜日の「俺たちバグジー親衛隊」がみなさんの週末に欠かせないものとなり、
「今週もよく頑張った!また明日から頑張っていこう!」
 と思え、読んだ人々の心が軽くなって笑顔になる作品を執筆していきます!

 物書きとしては初心者で、稚拙な表現も多々あります。
 感想や指摘点はコメント欄でどんどん教えてほしいと思っています!
 物語の完結まで、一生懸命執筆しますので、応援よろしくお願いします!

また、他にも音楽や、サブカルチャー、社会問題への提言など幅広い話題の記事をアップしています。よろしくお願いいたします!
 夢は、書籍化→映画化!!!
日本列島に「俺バグ旋風」を巻き起こします!!!

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やぎぬま るい (@hishintai08)

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