2017. 04. 14  
3章

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「なんであんなことしたん?」

「お前が言ったんやろがぁー!!」

お決まりのセリフがラウンドワンに叫び声が響き渡ると同時に、死角からこちらに走り込んでいた1人のスタッフ。

彼は肩で息をしながらぼくらを睨みつけます。深呼吸をして気持ちを落ち着かせたあと、冷静な口調で諭しました。
「お客様。危ないのでどうか、レーンの中には入らないでください!」

「さーせん」
これまたお決まりのセリフ。反省なんかしちゃいません。

「'レーンを歩くな'と言われても、こんな遠い距離でどうしろっていうねん」

「わかった!
正門があかんなら搦め手から攻めろ!」

「どういうことや?」

「幸いおれたちのレーンは一番端っこや。左側には従業員用の通路があるやろ?
そこを通ってピンまで近づく。そこから投げる」


「従業員用通路って言うのは、従業員用の通路や。通ったらあかんやろ」

「どっかにそんなこと書いてるか?」

「書いてない」

「じゃあええやろ。物事は憶測で進めちゃいけねぇよ

常識知らずの高校生とは恐ろしいものです。

「で、この作戦、誰がやるん?」
不意に口からこの言葉が出た瞬間、ぼくはもう覚悟を決めていました。

「お前や」
「お前や」
「お前や」


「せなせや」

5ポンド玉を5本指で握りしめたぼくは、レーンに投球するフリをして、さっと横の従業員通路に飛び出しました。

そして前方にダッシュをかけます。
店員にバレないようにするためにはなるべく早く'コト'を済ませるしかないのです。

後方ではボブたちがそそのかした事を忘れたかのような'あいつ何してんねん'顔で通路ぎわの少年を観察しています。

「とっしー、急いでるな」
「店員にバレる前に帰って来たいんやろ」
「そもそも、あんなことせんでええのにな」

従業員通路の終わりまで来ると、歩みを止めて横を見渡しました。奥まで並ぶボーリングピンの壮観さに見惚れてしまいます。

「さぁて投げるか」小さくつぶやきフォームを作りましたが、転がすレーンなどありません。

後方からは「投げろー」という声が聞こえます。

「投げろって言うたってこんな重い球上手投げできひん」

そんなときとっさに体が動きました。
両足が地面を離れ、宙を浮いた瞬間に、まるでプロバスケット選手のようなチェストパスを放ったのです。

放つや否や、ボーリングピンも確認せず、仲間の元への走る姿はメロスそのものです。

ガラガラガラララーンという音だけが耳に残ります。


一方その姿を見守る3人は、
「あのパスみたいなんなんや?」
「かっちょわりぃ!」
「ピン倒れたの4本やぞ。あり得ないスプリットになってる」
いつも通り傍観していたのです。


ろくなボーリングをしていないぼくらてましたが、ボーリングが面白い可能性に賭けて、もう一度真面目に遊ぶことにしました。

ガラガラッドォーン
「あっ!またスペアとれんかった」

しかし、機械は2投目を投げろという表示をしています。

「なんで?
2球目投げたのになあ」

「もしかしてセンサーが反応してないんちゃう」

「さっきのとっしーの玉、レバー上がったあとすぐに通ったやん」

1球目が終わると、レバーが出てきてピンを整列させます。そして、レバーが上がる瞬間にボールが通ればそのボールはカウントされないということなのです。

つまり、その時狙いすまして投げれば、3球投げれるということです。

「これもしや、センサーかいくぐれば3球投げれるやん!」

「2球やったらスペア難しいけどさ、
3球もあったらスペア率めっちゃあがるやん!」

「このゲームチョロすぎん?」

「とっしーよう見つけたな、もしかして狙ってたんか!」

「もちろん」

「嘘つくな、デブ」ひょろ長いルパンのようなぼくに、ボブは言います。

「誰がデブや」

「お前や」

「せやなー」


その後ぼくは、何度も試してみましたがタイミング掴んだおかげか、センサーにひかからず3球目を投げることに成功しまくります。

この世界に、10ゲーム目以外でも3球投げれるボウラーが誕生したのです。

この時のぼくは、まるで天下をとった気分になり、「2球しか投げらんやつへぼすぎやろ」と思っていたのです。

TO BE CONTINUED 次回もおぶあかした



次回予告

3球目の魔術師は調子に乗り...
そして、場面は部活へ

4月21日(金)
→ 33話 チュゥーットハンパヤデェ

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エンディング曲
やっぱ I love you  




俺バグ最後2
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プロフィール

神戸のルパン

Author:神戸のルパン
このブログでは小説を連載したり、
日々気になったことを記事にしています!

小説の題名は、「俺たちバグジー親衛隊」
読むと笑みがこぼれる学園コメディです!

毎週金曜日に更新します。基本、1話完結ですので何話からでも読み始めることができます!

<あらすじ>

電車で謎のおっさんに殴られる。
学校創立以来の大事件を起こす。
迷子の末、線路を爆走。

門限18時、冴えない高校1年生のとっしーと、
「おもしろければ何でもええ」笑い至上主義のボブとキャプテンの出会いが化学反応を起こし退屈な日常に奇跡を起こします。

無茶振りに戸惑い、泣き喚きながらも、持ち前の行動力を発揮していくとっしーは、数々のイベントをこなし、高校デビューを果たします。

そしてぼくら3人は、毎日、22時頃まで共に過ごすホモ集団へ… 蜜月の3人を待ち受けるのは、次々と起こる謎イベント...

死を覚悟した高さ10mの橋に架かる線路を歩くことを乗り越えた先に待つものは…?

そして9年3か月の片思いは、悲劇の結末へ…
いや、その結末こそが、喜劇の始まりでした。

アウグストゥス
「この人生の喜劇で自分の役を最後までうまく演じたとは思わないか?この芝居がお気に召したのなら、どうか拍手喝采を」 



この作品のジャンルは「喜劇」、「コメディ」です。読者が幸せになる作品を目指します!

金曜日の「俺たちバグジー親衛隊」がみなさんの週末に欠かせないものになり、「今週もよく頑張った!また明日から頑張っていこう!」とみんなの心が軽くなって、笑顔になれる作品を執筆していきます!


 物書きとしては初心者で、稚拙な表現も多々ありますので、感想や指摘点はコメント欄でどんどん教えてほしいと思っています!
 喜劇の物語の完結まで、一生懸命執筆しますので、応援よろしくお願いします!

また、他にも投資、音楽、サブカルチャー、社会問題への提言など幅広い話題の記事をアップしています。よろしくお願いいたします!
 夢は、書籍化→映画化!!!
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