2017. 04. 21  
3章

↑【目次】Ⅲ章 どでかい花火で人生終幕?
←Ⅲ章32話へ | Ⅲ章34話へ→




偶然気付いたボウリングで3球投げる作戦に気を良くしたぼくは有頂天になり、ゲームの盲点を突く快感に身を躍らせていました。

1投目を投げ終わった後、
「あー、スプリットや。
しかし俺は、3球投げれる!
みとけよ!」

そう言って、すかさず5ポンド玉を、投げます。

ゴロゴロゴロゴロー

しかし天狗になったのか、投げるタイミング間違えてしまいました。
レバーが上がりきる前にボールは到着してしまいます。

そして、ガーッンッ!、という音を立てて、レバーにボールがぶつかりました。
レバーに跳ね返されたボールはよろよろとこちら側へ転がって来ます。

「あかん!ボールが帰って来よるぞ」

そんなとき、慌てるぼくを「どけっ」と言いながらおしのけて、豪快なフォームから玉を振り下ろす男が現れました。

暴れん坊将軍、たけけです。

「たけけ、投げるな!」

そんな制止も聞かずに彼は、レーンにボールを投げました。

ゴロゴロゴロゴロ

バキィイイィンッィッィ


破裂音を響かせて、ボール同士が激突します。

それを見るや否や、ぼくは無意識にレーンに走り、よろめく2球を回収しました。

もちろんそのあと店員が飛んで来て、2枚目のイエローカードを差し出し...
つまり退場になったことは言うまでもありません。


「楽しかったな」
「また来ようぜ」
「せやな」



捨て台詞を残して、ラウンドワンを去り、地元、桜ヶ丘まで戻りました。

いつもなら全員で西桜ヶ丘駅で降りてバグり島まで向かうのですが、この日は珍しく途中の桜ヶ丘駅で2人が離脱しました。

ボブは何やら照れた顔で、「今日は帰る」とつぶやき、たけけは「オレ塾」とドヤ顔です。


ぼくとキャプテンは、どちらかが、「行こう」というでもなく、自然にブックオフへ入りました。

そこで目に入ったのは、でかい図体で小さな漫画を手に収め、じっと立ち読みしている青年でした。

彼の名は中野。キャプテンとボブと同じ中学校です。

ぼくは彼を見て、少しバカにしながらキャプテンに話します。
「あいつ、キャプテンの同級生やろ?
いつもブックオフおるで。
こんなとこ毎日来るって暇なん?」


そういうぼくも頻繁にブックオフにくるわけですが、そこは棚にあげます。

「とっしー、あいつをなめるなよ。
中野はめっちゃ賢いねんで。
なんせ、墨谷高校に余裕で受かった」

墨谷高校というのは、ぼくらの通う稜北台高校よりワンランク上の進学校です。
稜北台高校生の大半は、「本当は墨谷に行きたかった」という劣等感を抱えています。

キャプテンはさらに中野を褒めます。
「しかもテニスもうまい。
勉学に励み、スポーツも上手いんや。
俺らみたいなクズとは違うぞ」


ぼくはキャプテンの言葉にぐうの音も出ません。

人は見かけによらないどころか、冴えない感じの中野に惨敗してる自分に憤りを感じていました。

その思いは次の日の部活動で爆発します。


1学期も終わり7月も下旬にさしかかっていました頃、テニス部は3年生最後の総体を目前に控え、練習に熱が入っていたのです。

そんなある日のミーティングで、主将の坂田さんが大会への抱負、3年生がこの大会にどんな思いを持っているのか、を語っている最中に、ぼくはきゃぷてんにこっそりと耳打ちしました。

「おい。聞いてくれ。
灘区にある神戸一高校。
学力は低いけど、テニスは強い。
俺らの学校の隣にある、墨谷高校。
賢いし、テニスも強い。」


「とっしー、お前何が言いたいねん」ボブは疑問を呈します。心なしか'もっとやれもっとやれ'と言っているように思えます。

キャプテンは、何かを察したのか、眉間にしわを寄せながら、僕に「おい、よせって」と小声で囁きました。

しかし、熱い気持ちを抱き、ヒートアップしたぼくは止まりません。声量がどんどん上がっていきます。

「ところがぎっちょうん。おれたち稜北台高校よ。

学力...普通。
テニス...普通。


っちゅーとはんぱやで!!!!!」

その瞬間、キャプテンの坂田さんは、苦虫をすりつぶしたような顔で僕をにらみつけていました。

入部して3か月程度の新入生、ましてやテニス初心者に、「チュウトハンパ」と嘲られる、そらキレて当然です。

ボブは状況を察した後、ニヤッと笑ってぼくにコソッと耳打ちしました。

あいつらはテニス強そうな'フリ'してよ。

そない大した事ないから気にすることないで。
雰囲気だけや雰囲気」

TO BE CONTINUED 次回もおぶあかした



次回予告

そこにいない人がいる。
それだけのことが、とてつもなく悲しい。

4月28日(金)
→34話 世界で一番長い日(1) 「空気を読めば」

←32話 ボウリング狂想曲(2)

↑【目次】Ⅲ章 どでかい花火で人生終幕?

 



エンディング曲
やっぱ I love you  




俺バグ最後2
関連記事
NEXT Entry
Ⅲ章 32話 ボウリング狂想曲(2)
NEW Topics
特別編 第16話 温泉の素をぶち込めば…
【株式投資】「TATERU」 本日もストップ高!
【株式投資】「TATERU」 差金決済で売却できず!
【株式投資】 TATERU-タテル- に賭けて、資産3倍!
Make my story   Lenny code fiction
Comment
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

神戸のルパン

Author:神戸のルパン
このブログでは小説を連載したり、
日々気になったことを記事にしています!

小説の題名は、「俺たちバグジー親衛隊」
読むと笑みがこぼれる学園コメディです!

毎週金曜日に更新します。基本、1話完結ですので何話からでも読み始めることができます!

<あらすじ>

電車で謎のおっさんに殴られる。
学校創立以来の大事件を起こす。
迷子の末、線路を爆走。

門限18時、冴えない高校1年生のとっしーと、
「おもしろければ何でもええ」笑い至上主義のボブとキャプテンの出会いが化学反応を起こし退屈な日常に奇跡を起こします。

無茶振りに戸惑い、泣き喚きながらも、持ち前の行動力を発揮していくとっしーは、数々のイベントをこなし、高校デビューを果たします。

そしてぼくら3人は、毎日、22時頃まで共に過ごすホモ集団へ… 蜜月の3人を待ち受けるのは、次々と起こる謎イベント...

死を覚悟した高さ10mの橋に架かる線路を歩くことを乗り越えた先に待つものは…?

そして9年3か月の片思いは、悲劇の結末へ…
いや、その結末こそが、喜劇の始まりでした。

アウグストゥス
「この人生の喜劇で自分の役を最後までうまく演じたとは思わないか?この芝居がお気に召したのなら、どうか拍手喝采を」 



この作品のジャンルは「喜劇」、「コメディ」です。読者が幸せになる作品を目指します!

金曜日の「俺たちバグジー親衛隊」がみなさんの週末に欠かせないものになり、「今週もよく頑張った!また明日から頑張っていこう!」とみんなの心が軽くなって、笑顔になれる作品を執筆していきます!


 物書きとしては初心者で、稚拙な表現も多々ありますので、感想や指摘点はコメント欄でどんどん教えてほしいと思っています!
 喜劇の物語の完結まで、一生懸命執筆しますので、応援よろしくお願いします!

また、他にも投資、音楽、サブカルチャー、社会問題への提言など幅広い話題の記事をアップしています。よろしくお願いいたします!
 夢は、書籍化→映画化!!!
日本に「俺バグ旋風」を巻き起こします!!

↓ツイッターでブログ更新を通知しています!
やぎぬま るい (@hishintai08)

カテゴリ
訪問者数
フリーエリア
頂点を目指せ!
ランキングに参加しています! 応援してくれる方はクリックお願いします!
検索フォーム
ブロとも申請フォーム