2017. 04. 21  
3章

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偶然気付いたボウリングで3球投げる作戦に気を良くしたぼくは有頂天になり、ゲームの盲点を突く快感に身を躍らせていました。

1投目を投げ終わった後、
「あー、スプリットや。
しかし俺は、3球投げれる!
みとけよ!」

そう言って、すかさず5ポンド玉を、投げます。

ゴロゴロゴロゴロー

しかし天狗になったのか、投げるタイミング間違えてしまいました。
レバーが上がりきる前にボールは到着してしまいます。

そして、ガーッンッ!、という音を立てて、レバーにボールがぶつかりました。
レバーに跳ね返されたボールはよろよろとこちら側へ転がって来ます。

「あかん!ボールが帰って来よるぞ」

そんなとき、慌てるぼくを「どけっ」と言いながらおしのけて、豪快なフォームから玉を振り下ろす男が現れました。

暴れん坊将軍、たけけです。

「たけけ、投げるな!」

そんな制止も聞かずに彼は、レーンにボールを投げました。

ゴロゴロゴロゴロ

バキィイイィンッィッィ


破裂音を響かせて、ボール同士が激突します。

それを見るや否や、ぼくは無意識にレーンに走り、よろめく2球を回収しました。

もちろんそのあと店員が飛んで来て、2枚目のイエローカードを差し出し...
つまり退場になったことは言うまでもありません。


「楽しかったな」
「また来ようぜ」
「せやな」



捨て台詞を残して、ラウンドワンを去り、地元、桜ヶ丘まで戻りました。

いつもなら全員で西桜ヶ丘駅で降りてバグり島まで向かうのですが、この日は珍しく途中の桜ヶ丘駅で2人が離脱しました。

ボブは何やら照れた顔で、「今日は帰る」とつぶやき、たけけは「オレ塾」とドヤ顔です。


ぼくとキャプテンは、どちらかが、「行こう」というでもなく、自然にブックオフへ入りました。

そこで目に入ったのは、でかい図体で小さな漫画を手に収め、じっと立ち読みしている青年でした。

彼の名は中野。キャプテンとボブと同じ中学校です。

ぼくは彼を見て、少しバカにしながらキャプテンに話します。
「あいつ、キャプテンの同級生やろ?
いつもブックオフおるで。
こんなとこ毎日来るって暇なん?」


そういうぼくも頻繁にブックオフにくるわけですが、そこは棚にあげます。

「とっしー、あいつをなめるなよ。
中野はめっちゃ賢いねんで。
なんせ、墨谷高校に余裕で受かった」

墨谷高校というのは、ぼくらの通う稜北台高校よりワンランク上の進学校です。
稜北台高校生の大半は、「本当は墨谷に行きたかった」という劣等感を抱えています。

キャプテンはさらに中野を褒めます。
「しかもテニスもうまい。
勉学に励み、スポーツも上手いんや。
俺らみたいなクズとは違うぞ」


ぼくはキャプテンの言葉にぐうの音も出ません。

人は見かけによらないどころか、冴えない感じの中野に惨敗してる自分に憤りを感じていました。

その思いは次の日の部活動で爆発します。


1学期も終わり7月も下旬にさしかかっていました頃、テニス部は3年生最後の総体を目前に控え、練習に熱が入っていたのです。

そんなある日のミーティングで、主将の坂田さんが大会への抱負、3年生がこの大会にどんな思いを持っているのか、を語っている最中に、ぼくはきゃぷてんにこっそりと耳打ちしました。

「おい。聞いてくれ。
灘区にある神戸一高校。
学力は低いけど、テニスは強い。
俺らの学校の隣にある、墨谷高校。
賢いし、テニスも強い。」


「とっしー、お前何が言いたいねん」ボブは疑問を呈します。心なしか'もっとやれもっとやれ'と言っているように思えます。

キャプテンは、何かを察したのか、眉間にしわを寄せながら、僕に「おい、よせって」と小声で囁きました。

しかし、熱い気持ちを抱き、ヒートアップしたぼくは止まりません。声量がどんどん上がっていきます。

「ところがぎっちょうん。おれたち稜北台高校よ。

学力...普通。
テニス...普通。


っちゅーとはんぱやで!!!!!」

その瞬間、キャプテンの坂田さんは、苦虫をすりつぶしたような顔で僕をにらみつけていました。

入部して3か月程度の新入生、ましてやテニス初心者に、「チュウトハンパ」と嘲られる、そらキレて当然です。

ボブは状況を察した後、ニヤッと笑ってぼくにコソッと耳打ちしました。

あいつらはテニス強そうな'フリ'してよ。

そない大した事ないから気にすることないで。
雰囲気だけや雰囲気」

TO BE CONTINUED 次回もおぶあかした



次回予告

そこにいない人がいる。
それだけのことが、とてつもなく悲しい。

4月28日(金)
→34話 世界で一番長い日(1) 「空気を読めば」

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エンディング曲
やっぱ I love you  




俺バグ最後2
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プロフィール

神戸のルパン

Author:神戸のルパン
このブログでは小説を連載したり、
日々気になったことを記事にしています!

小説のタイトルは、「俺たちバグジー親衛隊」
楽しく生きよう!と思える、明るい作品です!
会話が多く、気軽に読める作品で、毎週金曜日に1話ずつ更新します。

1話完結が基本なので、何話からでも読み始めることができます!

<あらすじ>
 毎日をバカらしく生きた高校生のドタバタ日常ほんわかラブコメディ!
電車で謎のおっさんに殴られる。旅館の浴場に温泉の素を投入。迷子の末、線路を爆走…
  主人公は高校デビューを決意した、冴えない高1とっしー。親衛隊(友人たち)の助言を得て、様々なおバカ活動により垢抜けていく。
 浅倉さん、謎の美女レベッカとの出会いはさらなる波乱を生み…!
 次々と起こる謎イベントや、とっしーの恋のゆくえ!果たして物語はどう転ぶのか?
 読むと「っふぅほわっ」とした気分になり、人生が楽しくなる!?
 現代日本に送る「愉快痛快日常コメディ」

 ぜひ一読してみてください!

また金曜日には稀に、俺たちバグジー親衛隊の続編「俺バグ延長戦」を更新しています。こちらは、社会人となった主人公とっしーが、何を考えどう生きたかが描かれています。おなじみ、親衛隊メンバーとのおバカな掛け合いは健在ですが、高校生編よりも真剣な展開が多いです。

金曜日の「俺たちバグジー親衛隊」がみなさんの週末に欠かせないものとなり、
「今週もよく頑張った!また明日から頑張っていこう!」
 と思え、読んだ人々の心が軽くなって笑顔になる作品を執筆していきます!

 物書きとしては初心者で、稚拙な表現も多々あります。
 感想や指摘点はコメント欄でどんどん教えてほしいと思っています!
 物語の完結まで、一生懸命執筆しますので、応援よろしくお願いします!

また、他にも音楽や、サブカルチャー、社会問題への提言など幅広い話題の記事をアップしています。よろしくお願いいたします!
 夢は、書籍化→映画化!!!
日本列島に「俺バグ旋風」を巻き起こします!!!

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やぎぬま るい (@hishintai08)

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