2017. 04. 09  
プレイボール2 (1)

目次
1. 『プレイボール2』連載という奇跡
2. ちばあきお作品の魅力
3. 第一話の感想
4. 今後の展開 徹底考察! 墨谷は甲子園にいけるのか…!?




1. 『プレイボール2』連載という奇跡

『あしたのジョー』で知られるちばてつや先生の弟が、ちばあきお先生(41歳の若さで逝去)です。
そんな彼が手がけた伝説の野球マンガ『キャプテン』と『プレイボール』が、コージィ城倉先生(代表作:グラゼニ、俺はキャプテン)の手によって帰ってきました!

あのイチロー選手も、かつて『キャプテン』について熱く語ったことがあり、田口壮選手も、ちばあきお作品を大絶賛しています。超一流選手にも大きな影響を与え、今なお愛されている名作の続編が、4月5日発売『グランドジャンプ No.9』に掲載されています!

プレイボール2 (2)

40年近く過去の作品ですので、「キャプテン」、「プレイボール」のあらすじを紹介しておきます。

 「キャプテン」は野球名門校の二軍で補欠だった谷口タカオが、転校先の弱小チーム、墨谷二中の野球部に入部し、努力を重ねてキャプテンに指名され、チームを快進撃へ導くというストーリーです。
決して体格に恵まれない野球少年の谷口が根性と努力でチームメイトを巻き込み、強豪校相手に立ち向かう姿が印象的でした。

「おれたちみたいに素質も才能もないものはこうやるしか方法はないんだ」
壮絶な練習の最中に出た谷口君の言葉は、この作品を表しています。
その壮絶さと気力は、多くの読者の心に刻まれたでしょう。

キャプテン (3)

「プレイボール」は墨谷高に入学した谷口が、中学時代のケガを克服し、再びチームを引っ張るという内容です。谷口の諦めない精神が高校野球でも継承されています。
しかし、物語は高校3年の春、谷口、丸井、イガラシが墨谷高校に揃い、さあこれからというところで終わりを告げてしまいました。
甲子園常連校に惨敗し、力の差を見せつけられた谷口たちが今後どう立ち向かっていくのか、と思った矢先でした。

プレイボール (1)
プレイボール (2)
プレイボール (3)

このころのちばあきお先生は、プレイボールを週刊少年ジャンプ、キャプテンを月刊少年ジャンプで掲載しており、心身ともに限界を迎えていたようです。そしてプレイボール連載終了の数年後、ちばあきお先生はこの世を去ってしまいました。

それから数十年がたち、ちば先生のご遺族の方とグランドジャンプの編ちばの遺族と増澤吉和(『グランドジャンプ』副編集長)との協議でリバイバル企画が生まれ、同作の大ファンでもあるコージィ城倉先生が続編を書くことが決定したそうです。



2. ちばあきお作品の魅力

ちばあきお作品の魅力は、徹底された『人間らしさ』と『素朴さ』だと思います。

キャプテンやプレイボールには、魔球を投げる投手も、才能に溢れたスーパースターも存在しません。
野球が好きな下町の中学生たちが、泥臭い努力を続ける物語
です。
試合のシーン以上に、練習そのものを丁寧に描いていきます。そのストーリーは、同年代の野球漫画、『巨人の星』や『ドカベン』に比べると、明らかに地味な印象はあるかもしれません。

地味というか、野球ということだけをとにかく丁寧に丁寧に書いてあります。鬼のような練習シーンと、部員たちの葛藤、そして、白熱の野球シーン、それだけをひたすらに書き連ねているのです。

 その中で、登場人物たちがまるで現実世界で生きているかのように野球をしています。
ちばあきお先生の作品の登場人物は、主役だけでなく脇役さえも、「こういう野球少年いるよな」という親しみが感じられるのです。
 ちばあきお作品の中では群を抜いて才能に溢れるイガラシと近藤も、人間味に溢れています。
鬼の指揮官のようなイガラシも一年時には、ふてくされたりすねたりすることもあり、下町のラーメン屋の長男でもあります。(このラーメン屋というのがなんとも言えないんですね)
 スーパー中学生近藤も、その才能と甘やかされた家庭環境からか、精神面での弱さが目立ち、チームを幾たびも危機に陥れます。

ちばあきお先生の描く人物からは徹底的に人間的な色が強く、万能なエリートは誰一人もいなかったのです。

ちばあきお作品最大の魅力といえば、狂気ともいえる『努力』でしょう。
初代キャプテン谷口の神社での猛特訓、丸井時代の鬼の合宿、朝の4時から夜の10時頃までがスケジュールに入っていたイガラシ時代の強化プラン。
 また、その特訓内容も壮絶でした。
早い打球に対応うするために、通常の1/3からノックを行い、選手たちは全身が傷だらけになります。満身創痍の練習は、重大な怪我人を出すこともありました。
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特筆すべきことは、これらの特訓は決して、大人から指示されたものではないということです。
墨谷中学、墨谷高校には、指導者の大人がおらず、練習メニューは選手らが自分で決めます。

 ちばあきお作品の流れとしては、体格に恵まれない自分たちが強豪校に勝つためにはとにかく練習しかないと、自分たちで練習メニューを考え特訓を始めます。
 野球少年の自主性がこの作品の魅力だとぼくは思います。
(ぼくは巨人の星も好きなのですが、星飛雄馬は父の一徹から強制的にしごかれている部分がありました。)

 自らの才能に見切りをつけ努力をしない人が多い中、ちばあきお作品の選手たちはあきらめません。
あきらめない努力がいつの間にか他人に火を点けるのです。
谷口(歴代キャプテン)が特訓をする(頑張る)。その姿が、結局、みんなを巻き込む。頑張るということが伝染するのがちばあきお作品の魅力なのです。

 懸念すべきことは、ちばあきお作品の異常な努力が、今の時代背景に合わないかもしれないということです。
昭和の時代でも、作中で保護者が過度な練習に抗議していました。

しかし、『キャプテン』がすばらしかったのは、そうしたイガラシの先鋭化した姿勢が失敗を引き起こす面も淡々と描いたあと、まったく違ったチーム方針をとる近藤が次のキャプテンになるというところです。
イガラシの鬼のようなチーム方針のおかげで、全国優勝を果たすことができましたが、次期キャプテンの近藤はその方針を一遍させました。
イガラシもそうなることをわかっていて、近藤にキャプテンを任せたように思えます。
誰であれ、誉めっぱなしにすることはせず、移り変わっていくキャプテンシーの違いとその光と影を描いているのが『キャプテン』なのです。

そして、数々のキャプテンたちの、共通点は「頑張る」こと。
そこだけは、変わりませんでした。


数々のつっこみどころもちばあきお作品の魅力です。
・中学野球の試合に、解説者がおり、球場が満員になることはあるのか。
・作中に出てくる食べ物がとにかくおいしそう。アイスクリーム、かつ丼、たい焼き…
・近藤の変化球が曲がりすぎる
・ライト島田さんの頑丈さ
・丸井時代の延長18回、バッテリーが満身創痍になるのはわかるが、外野手はあそこまでくたくたになるのか。

これらすべて含めていばあきお作品なのです。

私は、野球漫画が大好きで幾つもの作品を読んできましたが、いつ読んでも何度読んでも飽きない作品は、キャプテンとプレイボールだけです。
何度も読んでいるので展開がわかっているのに、それでも定期的に読みたくなるのです。

さらに、『キャプテン』の魅力を伝えるために、初代担当編集の谷口さんの言葉をいかに引用します。

『キャプテン』は、すべての人に一生懸命に努力することの美しさや、その先に待っている喜びを教えてくれる作品です。ひたむきな努力家、涙もろくて短気な人情家、クールな理論派、子供っぽい純情派……。すぐそばにいそうなキャプテンたちが懸命に努力していくさまを、現代の、そして次世代の子供たちにも読んでいただきたいですね。




3. 第一話の感想と今後の展開

 新作「プレイボール2」は、タイトル通り「プレイボール」の続編です。

そんな偉大な野球漫画『プレイボール』の続編。
ちばあきおイズムを踏襲しているのか?それとも?
期待と不安に胸躍らせながら読んだ『プレイボール2』の第1話「第3の投手の巻」は、いい意味で期待を裏切られました。

時代を判明した、洗濯機の取り付け作業、1978年のヒット曲「サウスポー」、
懐かしい下町の風景、18ページの電線音頭という原作のオマージュ、

その時代背景と舞台設定、中心に墨谷高校野球部の主要メンバーを描く、実に丁寧な展開でした。

続編であり、新連載。不朽の名作でありつつも、約40年前の作品という難しい連載ながらも、それを乗り越えたコージィ先生に今後も期待です。

最も心配された、絵柄ですが、恐ろしいほど違和感がありませんでした。
特に谷口君は、ちばあきお先生と瓜二つ!

井口など、脇役は少し絵柄が変わった印象をうけましたが、不自然ではないので問題ありません。
プレイボール2 (4)


また、連載にあたり、コージィ先生の意気込みとして次のコメントが発表されていました。
《新機軸は打ち出しません。コンセプトは『何も足さない。何も引かない』。ちばあきお先生が生きていたらおそらくこんなカンジで描いたのではないだろうか…というテイストを“再現”してみたい》

1話は、そのコンセプト通りの出来だったと思います!



4. 今後の展開 徹底考察! 墨谷は甲子園にいけるのか…!?

最後に、『プレイボール2』 今後に向けて気になる点を紹介します。

○墨谷高校、最後の夏のスターティングメンバーは?
 
投手・谷口(松川)
捕手・倉橋
一塁・加藤
二塁・丸井
三塁・イガラシ(谷口、松川)
遊撃・横井(イガラシ)
左翼・久保(戸室)
中堅・島田
右翼・井口(鈴木)

これがぼくの予想です。
こちらのサイトで他の方々も予想しています!
プレイボール スタメン予想

第1話では、谷口は「イガラシは野手として起用したい」と言っていました。しかし第2話次第では、イガラシが第3の投手になることもありえますね。個人的な予想では、第3の投手は井口で、イガラシはサード・ショートに回ると思います。

井口の成長しだいですが、ベストメンバーとしては、
投手井口で、谷口、イガラシ、丸井の、夢の二、三遊間!
もちろん投手は、経験が左右されるので、ピンチの時には、谷口がリリーフに回って、井口がライトという形ですかね?

個人的に松川は、打撃不振の印象が強いので起用する気になれません。(笑)

○半田VS鈴木のライト争いは?
個人的には、ライトには井口か久保が座りそうです。
井口は谷原戦でセンター守っていたので、外野も守れるかと。しかし、近藤とキャラがかぶるので、彼も守備はまずいのではないかと…
 個人的に努力屋の半田が好きなので頑張って欲しいですね!
攻略ノートのバッターボックスの足の位置が消ゴムで修正されたのを気づいて勝った試合も良かったです。

○丸井と井口の関係
彼らは馬が合わなさそうですね…キャプテン時代の丸井と近藤を彷彿とさせます。
しかし、谷口がいるので、そこはうまくコントロールするでしょう。

2でも丸井節が炸裂しています!
プレイボール2 (5)

○墨谷ニ中・4代目キャプテンの近藤は出てくるのかどうか
 丸井が高2の夏には、近藤が夏の全国大会に出場しています。少し顔みせくらいはあるかもしれませんね!
ぼくは、近藤がとても好きなので、もう一度彼をみたいです。
谷口と近藤の対決を見てみたいのですが、高校編では、それはムリなので、社会人野球、もしくはプロ野球編で…

○因縁?松下の所属する城東高校との再戦は
 またしてもボロ勝ちするのでしょうか?偉そうな口調のエース藤井は、もういないので松下の成長に期待ですね。

○東都実業・佐野との再戦
青葉時代から佐野くんにはいろんな意味で惹かれていました。あの小柄さから繰り出す速球。バットに当てられただけでとてつもなく驚く自分の速球への自信。
彼の努力の描写はないものの、彼も相当努力をしたのでしょう。

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○甲子園出場は果たせるのか
 ちばあきお先生の作品ということを考えると、甲子園には出場しない可能性が高いです。
現実的に考えても厳しいでしょう。秋の大会準々決勝で0-8の惨敗、春の練習試合でも甲子園出場校に惨敗。
 残り3か月余りで地区予選を勝ち抜くほどの実力をつけることは非常に難しいすが、谷口率いる墨谷は奇跡を起こすのでわかりませんね!
新戦力、主に井口とイガラシをどう起用するかが、墨谷甲子園進出のカギになりそうです!
谷原の監督がいっていたように、墨谷は将来性に期待です。
墨谷高校が甲子園に行くのはイガラシの代くらいが、現実的ではないでしょうか。
倉橋のあとのキャッチャーがカギになりそうですね!




ここまで、ちばあきお作品について、語ってきましたが、読んでくださってありがとうございました!

グランドジャンプは月二回、水曜日に発行です!
今後の展開に期待しましょう!



懐かしの『キャプテン』OPです!



俺バグ最後

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 読むと「っふぅほわっ」とした気分になり、人生が楽しくなる!?
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 ぜひ一読してみてください!

また金曜日には稀に、俺たちバグジー親衛隊の続編「俺バグ延長戦」を更新しています。こちらは、社会人となった主人公とっしーが、何を考えどう生きたかが描かれています。おなじみ、親衛隊メンバーとのおバカな掛け合いは健在ですが、高校生編よりも真剣な展開が多いです。

金曜日の「俺たちバグジー親衛隊」がみなさんの週末に欠かせないものとなり、
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 と思え、読んだ人々の心が軽くなって笑顔になる作品を執筆していきます!

 物書きとしては初心者で、稚拙な表現も多々あります。
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