2017. 09. 01  
Ⅳ章

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こってりラーメンセットの天津飯がテーブルに置かれたとたん、ボブは天津飯の器をぼくの目の前にスライドさせました。

「こんなに食えへん。とっしー、食べてな」

「食べれんのなら頼むなって昨日言うたやろ!
お前が食べろよ!」

「しゃあないなあ、一口食ったるわ。しゃあなしやで?」

「せんきゅ!
ってなんでやねん!元は、ボブの頼んだ天津飯やろ」

「俺はこってりラーメン食うので精一杯なんや。こんな油ギトギトなラーメン食わせやがって」

「お前がこってり食べたいって言うたんやろがー!!!」

ボブとぼくが漫才のような口論を繰り広げる中、ここでもキャプテンがキャプテンシーを発揮します。

「ボブは、こってりが食いたい。けど、こってりのギトギトが嫌や。
だからしゃあない。
とっしーは、ボブの分を食べることを見越して、単品のメニューを頼んでおけば良かった。
これはしゃあなくない。
だからとっしーが悪い」

「なんでそうなるねん!!」ぼくは怒りが収まりません。

「そうやってすぐカッカするのもあかんぞ。
だから`あさっぴぃ`に告白しても失敗するねん」

「あさっぴぃ??」

「浅倉さんのことや。これからはあだ名で呼んでいこう。俺が今、`あさっぴぃ`と命名した」

「あさっぴぃか。顔も可愛いし、あだ名も可愛いな」
ぼくはそう言って、にやつきます。

そんなぼくを見て、ボブはため息をつきました。
「とっしー、そんな呑気なことじゃ、いつまでたってもあさっぴと付き合えへんぞ?
振られてからあさっぴぃと会話してるんか?」

「いや、恥ずかしくて会話できん。
そもそも気まずくてメールもできん」


「まあ会話しても、今のとっしーじゃ別に無理や。
とっしーには致命的な弱点があるからな」

「俺の致命的な...弱点?それはなんや?」
少年ジャンプの主人公の修行前のようなテンションで呟くぼくに、ボブは一言だけ告げました。


「顔や」

「ん?
聞こえんかった。なんて?」

「かお」

「かお???」

「そう、顔が、圧倒的にあかんねん。
ワックスで髪型はだいぶましになってきたから余計、顔が目立つ」

「そんなこと言われたってどうすりゃええねん!」
少年ジャンプの主人公のように、弱点を克服するため修行に励もうとしていたぼくですが、
顔が弱点と言われても、どうすればいいかわかりません。

「大丈夫やとっしー。
俺に妙案がある」

「なんや!?」ぼくは藁にもすがる気持ちでボブに尋ねました。

「それはな、整形や。
しかも、500円でできる整形がある。
ドラッグストアにある`あいぷち`。これを使うだけや。」

「ご、ごひゃくえん!?500円で何が変わるねん?」

「そのぬぼっとした一重を、二重にすることができるんや!
よく見てみい、キャプテンやたけけの顔を。

二人はイケメンやろ?そして、イケメンとはつまり、もれなく二重まぶたや!」

「そ、そういうことか!
二重まぶたになったら、俺の顔もかっこよくなるわけやな!?」
そう言ったとたん、ぼくはもう体が動いていました。

「キリン堂行ってくる!」と、告げてあいぷちを買って、あっという間に王将に戻ってきたのです。

「さすがとっしー。行動だけは早いなあ。さっそくやりましょか」
そう言ってボブはあいぷちの箱を開けて、羽ペンのようなものを取り出します。

「え?ここで?ここ、王将やで」

「じゃあCOOPに移動しよか?」

「どっちもたいして変わらへん。
夏の日中は、めっちゃ暑いからバグり島は嫌やからなあ。ここで頼むわ」

そして王将にて、あいぷち手術が始まります。
ぼくの横にはボブが座り、白い液体を先端につけた羽ペンのようなものを手に持っています。

向かい側の席ではキャプテンとたけけが、手術の始まりを今か今かと待ちわびています。

「てかボブに、あいぷち任せて大丈夫なん?」

「あたぼうよ。あいぷちの魔術師と言われた俺を信じろ」

「なるほど、経験豊富なんやな」

「いや、はじめてや。
けど、散髪もうまかったやろ?
俺は器用やからだいたい何でもできる」

自信満々に言うぼくですが、彼は確かに器用でなんでもできたのです。
現にテニス部でも初心者の中では一番上手く、先輩からも有望視されていました。

「わかった。ボブに任せる」
ぼくは彼の膝の上に頭をのせて、目をつむりました。

すると、まぶたをツーっという冷たい感覚が襲います。

「うわっ、なんやこれ!」

「動くな、とっしー。ちゃんと書けへん」

「こしょばいねん!」

「動くなって!」

羽ペンのこそばい感覚に耐えきれず、じたばたするぼくの肩を、たけけが押さえつけます。

「ええぞ、たけけ。とっしーを押さえといてくれ。
その間に俺は、このペンで…」
ボブはそう言って、羽ペンを操り、白い液体をぼくの目に塗りたくったのです。

..........

「とっしー、終わりや。顔あげて、目をあけてみて?」

そう言われて目をあけたぼくを見た三人の反応はどぎついものでした。

「ヒッヒェー。め、めが白い!」
「これはまるで…」
「ニューハーフや!!きっも!」


真っ白な線がまぶたに塗りたくられたぼくの顔は、イケメンどころかニューハーフになってしまったのです。

「ニューハーフ、トッシーやあ」
「ひええ!」
「逃げろ-!」
三人は王将のソファーの上で、じたばたしていましたが、不意にボブは冷静になってぼくに言いました。

「あ、でも、大丈夫。
あさっぴぃが、`私、ニューハーフの人、好きや’って言うてたのを廊下で聞いたわ」

「ほんまか?」ニューハーフと笑われ、意気消沈していたぼくは、目を輝かせてボブに聞き返しました。

「うっそでーす!!!」

TO BE CONTINUED 次回もおぶあかした



次回予告

「`寒すぎやしやせんか?`って聞いてみてや」
「聞いてどないするん?」
「この寒さに気付いてもらうんや」
「気付いてもらったところでさあ」

「ええから、思いは伝えとけって!」

9月22日 PART8 very very cold

9月8、15日は、延長戦をお送りあいます

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プロフィール

神戸のルパン

Author:神戸のルパン
このブログでは小説を連載したり、
日々気になったことを記事にしています!

小説のタイトルは、「俺たちバグジー親衛隊」
楽しく生きよう!と思える、明るい作品です!
会話が多く、気軽に読める作品で、毎週金曜日に1話ずつ更新します。

1話完結が基本なので、何話からでも読み始めることができます!

<あらすじ>
 毎日をバカらしく生きた高校生のドタバタ日常ほんわかラブコメディ!
電車で謎のおっさんに殴られる。旅館の浴場に温泉の素を投入。迷子の末、線路を爆走…
  主人公は高校デビューを決意した、冴えない高1とっしー。親衛隊(友人たち)の助言を得て、様々なおバカ活動により垢抜けていく。
 浅倉さん、謎の美女レベッカとの出会いはさらなる波乱を生み…!
 次々と起こる謎イベントや、とっしーの恋のゆくえ!果たして物語はどう転ぶのか?
 読むと「っふぅほわっ」とした気分になり、人生が楽しくなる!?
 現代日本に送る「愉快痛快日常コメディ」

 ぜひ一読してみてください!

また金曜日には稀に、俺たちバグジー親衛隊の続編「俺バグ延長戦」を更新しています。こちらは、社会人となった主人公とっしーが、何を考えどう生きたかが描かれています。おなじみ、親衛隊メンバーとのおバカな掛け合いは健在ですが、高校生編よりも真剣な展開が多いです。

金曜日の「俺たちバグジー親衛隊」がみなさんの週末に欠かせないものとなり、
「今週もよく頑張った!また明日から頑張っていこう!」
 と思え、読んだ人々の心が軽くなって笑顔になる作品を執筆していきます!

 物書きとしては初心者で、稚拙な表現も多々あります。
 感想や指摘点はコメント欄でどんどん教えてほしいと思っています!
 物語の完結まで、一生懸命執筆しますので、応援よろしくお願いします!

また、他にも音楽や、サブカルチャー、社会問題への提言など幅広い話題の記事をアップしています。よろしくお願いいたします!
 夢は、書籍化→映画化!!!
日本列島に「俺バグ旋風」を巻き起こします!!!

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やぎぬま るい (@hishintai08)

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