2017. 10. 06  
Ⅳ章

↑【目次】Ⅳ章 Don't Look Back In Anger

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「やめるやめる詐欺」
近頃テニス部で、大きな問題になっているこの詐欺。

それを行っているのは、ぼくらと同級生のたけけです。

髪の毛の色は真っ赤、そしてピアスをつけて、風貌はまるでヤンキー。

彼はテニス部のことを忌み嫌っており、
「こんなキモい部活は、もうやめるんや」と口癖のように言っていました。

そんなたけけは、キャプテンと共に美容室に行ったときにもテニス部嫌いをみせつけます。

並んで施術を受ける2人に、美容室のお兄ちゃんは質問を投げかけます。

「君たちは、何の部活してるの?」

「テニス部です、2人とも」キャプテンがそう答えるや否や、
「帰宅部っす」たけけは、そのとなりで食い気味に言葉を発します、

「あれ?え、でも、隣の子は2人ともテニス部っていってたよ?」
美容室のお兄ちゃんは、素朴な疑問をたけけにぶつけます。

「帰宅部っす。帰宅部っす」
無表情で帰宅部を連呼するたけけに驚いたのか、お兄ちゃんはもう何も聞かなくなりました。

その後、美容室に気まずい空気が流れたことは言うまでもありません。


そんなたけけですが、放課後、誰よりも早くグラウンドへ向かい、最も真面目に練習しています。
積極的に先輩に技術的指導を求めて話しかけ、アドバイスを真摯に聞いていました。

もちろんそのときも、「テニス部ほんまおもんないわ。早くやめたい」を連呼しています。
新手のツンデレです。

実は彼は、テニス自体が嫌なわけではなく、テニス部ということが嫌なのです。

髪染めて、悪ぶっている彼は、クラスでは最も活発なグループに属しています。
いうならば、イケキャラ中のイケキャラ。

クラスヒエラルキーの最上層に位置している彼にとっては、ヒエラルキー下層に位置するテニス部のことが、嫌で嫌でたまらないのです。

たけけが地元の西桜ヶ丘にいるときには、ぼくらと一緒にゲームをしているのに、学校では疎遠なふりwpするのもそういうことです。
地元の西桜ヶ丘では、ヒエラルキー上級層の同級生がいないので、たけけは人目を気にしていないのです。


ではなぜ、プライドが高く、人からどう思われるかを気にしているたけけがヒエラルキー下層のテニス部に入ったのでしょうか。

それは、この物語の冒頭部分に答えが出ていますが、一度過去を振り返りましょう。

たけけとぼくは同じ中学で、野球部に所属していました。
当時9番センターのへぼ選手だったぼくにとって、エースでクリーンナップを打っていた彼は憧れの存在でした。

また、たけけは、野球以外でも抜きんでていました。
イケメンで女子にモテモテであり、サッカーやバスケも上手い。
勉強もでき、スマッシュブラザーズやパワプロも上手い。

せめて、勉強やゲームは俺に大勝させてくれ、何度そう思ったことでしょう。

中学1,2年の頃は、ぼくとたけけはわりと仲が良かったのですが、その関係は徐々に変化していきます。

そのきっかけとなったのは、中学最後の総体です。
一死満塁のピンチのとき、センターを守っていたぼくは、たけけの好投をふいにするエラーをしてしまったのです。
その後、たけけは、捕手Uスピーのサインを無視したパームボールを痛打され、致命的なタイムリーヒットを打たれてしまったのです。

その敗退以降、ぼくはたけけに負い目を感じていました。


そんな野球少年たけけが、高校で野球部に入らなかった理由は、ボウズです。
そう、ボウズなんです。この繰り返しに意味はありません。

かっこよさを求める彼にとって、高校3年間をボウズで過ごすことはありえなかったのです。

ボウズで野球するくらいなら、テニス部のほうがましだと思ったのでしょう。
サッカーやバスケと違い、手を使うテニスなら、野球の経験を生かせると思ったのかもしれません。


そんなたけけですが、彼はぼくにとって特別な存在です。

ぼくのことをバカにしてくるライバルでもあり、
あさっぴぃこと、浅倉さんを一番知っている恋のキーパーソンでもあるのです。

しかし、たけけは、ぼくと浅倉さんの恋には非協力的でした。
彼はぼくに浅倉さんのメールアドレスを教えてくれず、困り切ったぼくは、
「謝りたいからメールアドレス教えて」という暴挙にでてしまったのです。
→参照 Ⅱ章 PART2 innocent smile & awkward smile.

たけけのが口癖のように、「お前が浅倉と付き合うなんて無理」と言うたびに、
ぼくは彼を意識していきました。

たけけを、見返してやる。
彼にとってぼくは眼中にないことはわかっていましたが、「片道切符のライバル」として、たけけに挑む気持ちを持っていました。

TO BE CONTINUED 次回もおぶあかした



次回予告

「堂林に似てない?」
「いや、もう堂林なんちゃう?」
「そうか。俺らが浅倉さんと思ってるのが堂林で、今、甲子園で投げている堂林が浅倉さんって説はありえる?」
「そ、それや!!!」

10月27日
PART11 「堂林に似てない?」

10月13,20日は延長戦を更新します!

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プロフィール

神戸のルパン

Author:神戸のルパン
このブログでは小説を連載したり、
日々気になったことを記事にしています!

小説のタイトルは、「俺たちバグジー親衛隊」
楽しく生きよう!と思える、明るい作品です!
会話が多く、気軽に読める作品で、毎週金曜日に1話ずつ更新します。

1話完結が基本なので、何話からでも読み始めることができます!

<あらすじ>
 毎日をバカらしく生きた高校生のドタバタ日常ほんわかラブコメディ!
電車で謎のおっさんに殴られる。旅館の浴場に温泉の素を投入。迷子の末、線路を爆走…
  主人公は高校デビューを決意した、冴えない高1とっしー。親衛隊(友人たち)の助言を得て、様々なおバカ活動により垢抜けていく。
 浅倉さん、謎の美女レベッカとの出会いはさらなる波乱を生み…!
 次々と起こる謎イベントや、とっしーの恋のゆくえ!果たして物語はどう転ぶのか?
 読むと「っふぅほわっ」とした気分になり、人生が楽しくなる!?
 現代日本に送る「愉快痛快日常コメディ」

 ぜひ一読してみてください!

また金曜日には稀に、俺たちバグジー親衛隊の続編「俺バグ延長戦」を更新しています。こちらは、社会人となった主人公とっしーが、何を考えどう生きたかが描かれています。おなじみ、親衛隊メンバーとのおバカな掛け合いは健在ですが、高校生編よりも真剣な展開が多いです。

金曜日の「俺たちバグジー親衛隊」がみなさんの週末に欠かせないものとなり、
「今週もよく頑張った!また明日から頑張っていこう!」
 と思え、読んだ人々の心が軽くなって笑顔になる作品を執筆していきます!

 物書きとしては初心者で、稚拙な表現も多々あります。
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