2016. 02. 26  
俺バグ壁紙 Ⅰ章

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町角での髪型調査、公園での散髪を終え、かっこよくなったはずの僕の髪型ですが、どうもそうではないようです。

部活終わりの帰路、ボブときゃぷてんは僕に言います。

「とっしーの髪型、相変わらずださいな。せっかく俺らが散髪したったのに活かしきれてない」

「隕石がドゥーンと落下したような髪の散らばりかたしてるやん。どないしたらそんなんなるねん。その髪型がヤバイことをわかってないことがヤバイ。」

僕は隕石ドゥーンという表現が気に入り、笑顔で言い返します。

「隕石ドゥーンって前髪の真ん中に隕石がおちた感じのこと?たしかにそうやな。」
「たしかにちゃうねん。全然ちゃう。

てかとっしー、'ワックス'つけてるか?」

「ワックス?親父が車に塗ってるやつか?」
「ちゃう。」

「文書をウィーンって送るやつ?」
「ファックスとちゃう。」

「スマブラで銃乱射できるキツネ?」
フォックス

フォックスとちゃう。

人間の髪につける変な物質や。あれを髪につけたら髪の毛がええかんじに散らばるんや」

「そんな魔法の製品があるんやなー、すっげえ。さっそくそれを買いにいこうぜ!」

ダッダッダツ...僕らの地元、西桜丘駅に着き、駅ビルのドラックストアへ向かいます。

ワックス売り場には、色んな会社のワックスが陳列されていました。僕たちはそれらを物色していきます。

「これどう?妻夫木聡が使ってるぞ?」

「アホか。妻夫木と、とっしーは顔のパーツが違うねん。同じワックス使っても無駄や」


「これは?瑛太やで?瑛太」
「瑛太?瑛太よりとっしーのんがかっけえわ」

思わぬ褒め言葉に僕は、柄にもなく照れます。てれしししししし

しかし、どの製品も600円以上する高級?品です。

高校に入ってまだ1週間、その頃の僕はどケチでした。
うまい棒か蒲焼きさん太郎、タラタラしてんじゃねぇよを好んで購入し、60円のガリガリ君の高さに肩をがっくし落としていたほどです。


その時キャプテンが掘り出し物を見つけました。

「これどうや?100円やぞ!やっす!」

「100円?1番安いな!これにするわ!」



僕は100円のワックスを手に取るなりレジにダッシュしました。
っすぐ買う。

デフレが続く100均全盛期の時代なので、感覚が麻痺していますが、一応頭皮につける商品です。

会社名はよくわからず、100円の割にどでかい容器に大量に入った得体のしれないワックスを使うことに抵抗があってもおかしくありません。

「さて、せっかく買ったしつけてみるか!」
僕はなぜか意気揚々です。

「よし俺らに任せろ。ワックスつけてやるよ。」
ボブとキャプテンもなぜか楽しそうです。

ワックスといえば、だいたい鏡を見て1人でつけるものですが、僕は、ドラックストアの横のベンチに座ってそこでつけてもらいます。

「さて、つけるか。俺たちがかっこよくしたるわ」

2人は両手に大量にワックスをつけました。そして、僕の髪にそれをつけていいます。

頭に合計4つの手が乗っかっている光景は異様でしょう。

IMG_8296.jpg

「これどう?はなわみたい」
IMG_8294.jpg


「こうしたらマルフォイやな!」
IMG_8295.jpg

キャプテンとボブはかっこいい髪型にすることを忘れ人の髪型で遊んでいます。

「おい!なんか髪の毛ベトベトしてきたぞ」

僕がそれに気づいた時、彼らは、ワックスの半分ほどを僕の髪の毛にすりつけていました。


「おい、なんでそんな大量につかうねん!ベトベトやないか!」

ワックスの液体は髪の毛に収まりきらず、タラタラと顔に垂れてきます。
100円ワックスは100円ワックスらしく、漂う匂いも不愉快な異臭です。


「ファンデーションみたいなもん!お肌もスッベスベにしたるわ!」

ボブはそういうと、残りのワックス全てを僕の顔につけました。


「うおぁっ!か、顔に塗るな!顔に塗るな!うっうおーー!ぐぬあわあ」

ドラッグストア横のベンチで1人の高校生が、顔と頭ワックスだらけで何かを叫んでいました。


ーーーーーーーーーーーー
良い子は真似しないでね...
ーーーーーーーーーーーー


次の日の朝、100円ワックスで顔面ファンデーションしちまった僕の顔をみて、キャプテンとボブは驚きました。

「と、とっしー。顔中ニキビだらけになってるやんけ!!どうしたんや?」

「お前らが昨日、ファンデーションしたんやろがー!」

僕はキレ気味に突っ込みます。

「顔中、ボコボコやな!昨日は髪の毛だけ隕石落下してたけど、今日は顔全域に隕石落下や!」FFで例えたらアルテマ

「けど、キレながら突っ込む感じは、野生的でかっこええな。狼、ウルフみたいや!」

ウルフと言われた僕はちょっち嬉しくなってニヤつきます。

この辺の単純さが、ミジンコ並みの単細胞アホと呼ばれる所以です。


「顔がニキビでボコボコのウルフか...
ボコボコのウルフ、ボコウルフ、
'ボコルフ'」


「そのあだ名かっちょよすぎやろ!よっしゃ!今日からとっしーは'ボコルフ'や!」

僕らの町、西桜丘に変な名前のやつが生まれました

'ボコルフ'




次回予告 
月明かりの下、歩道橋の上で肩から倒れこみ、荒れ狂う一人の少年…

→6話 毎日美容室に通います

←4話 wait! wait?? まっとく


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作者がへたくそな歌とギターで弾き語る第5話エンディング曲
「空も飛べるはず」 スピッツ


俺バグ最後3


2016. 03. 04  
俺バグ壁紙 Ⅰ章

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ボコルフとかいう謎のあだ名をつけられた僕ですが、あだ名には満足しています。かっちょええ
が、昨日かっこよくなるために買ったワックスをたった1日で全て使ってしまったことに気づきました。

「あれ?朝にワックスつけて、かっこええ状態で学校行きたいのに、昨日みたいに夕方つけたってしゃあないやん!」
「そやな。けど、朝はボコルフが1人でつけるしかない。」

「けど、俺つけ方わかんねーよ」
「なら毎日美容室いって、毎日ワックスつけてもらえよ!」

キャプテンの名案に僕は納得します。
毎朝美容室行って、そこで髪の毛セットしてから学校行く。それによって、かっちょええ髪型を毎日維持できる。

「わかった。毎日散髪いくわ」
「いや、学校始まる前に開いてる美容室なんてねーやろ。」

「美容室開店と同時に散髪してから学校へ行く。遅刻なんて気にすんな。
お前らは俺に構わず朝からしっかり学校いけよ!」


「かっこええ台詞なんやけど、なんかださいなあ...」

遅刻というのは3回重なれば欠席1となります。僕は、遅刻より毎朝かっちょええ髪型になりたかった。

「けど、毎日美容室行く金なんかないやろ?」
ボブは核心的な一手を放ってきました。


「そう。だから俺は工夫する。一回3000円の美容室を30回払いに分けてもらうんや!」

「は?ローンかよ」

「一回100円で30日毎朝、ちょっとずつ切ってもらって、ワックスをつけてもらう。」
「なるほどな、とっしー発想が天才やな!」

「今日は右サイドの前髪切ってください。明日は中央前髪切ってください。
明後日は襟足...あ、やっぱ襟足は残しといてください。」

「そういや、日本のセンターバック、トゥリオやな!」

この時代日本サッカーのセンターバックは田中マルクス闘莉王でした。
オウンゴウルしたりドログバ骨折させたり...


部活を終えた僕らは、わっけわからん会話をしながら、地元西桜が丘の駅まで帰ってきました。


そして3時間後...夜9時

月明かりの下、歩道橋の上で肩から倒れこみ、荒れ狂う一人の少年がいました。
「家に帰らしてくれぇー!もう9時や!門限7時なんやあ」

その荒れ狂う少年の服の袖を掴んでいるのはキャプテンと僕です。

荒れ狂う少年とか、かっこよくいってますがそれは僕です。
中学生時代はわりかし優等生だった僕は門限を破ったことがありませんでした。7時が門限と、言いいつもすぐ帰る僕にボブとキャプテンは言います。

「そういうところや!高校デビュー目指してるやつが門限7時でやっていけるはずないやろ!?
もう高校生やねんから親に反抗していけよ」
「ガリガリくんを買って持ち帰り、母から60円もらう。門限7時を厳守する。そんなんでええんか!」

2人に諭された僕は、親からの反抗を決意しました。
「確かに門限7時は早すぎるのだ。もっと遊ぼうぞ!」
「言葉使いガッシュベルやん」

ボブは言います。
「よし、じゃあ今からバグり島に行くか」

バ、バグり島?
ここは神戸市の田舎町。内陸に島なんてないぞ?
そこは一体どんな場所なのか?
期待と不安に胸躍らせ、僕はボブとキャプテンの案内するバグり島へ向かいました。




次回予告 
ボブときゃぷてんがとっしーをバグリ島という場所に連れて行く、そこはなんと...

→7話 バグり島生誕

←5話 隕石にぁあ気をつけろ!


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作者がへたくそな歌とギターで弾き語る第5話エンディング曲
「空も飛べるはず」 スピッツ


俺バグ最後3

2016. 03. 18  
俺バグ壁紙 Ⅰ章

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バグり島という謎の場所の存在を知らされた僕はボブとキャプテンに連れられてそこへ向かいます。

僕の家は西桜が丘のすぐそばですが、バグリ島は駅から20分ほどかかるようです。

「おい!俺の家の方向と逆やん!バグリ島いくのだりーよ。」

「あの場所はすげーからまあ来てくれや。物凄い場所なんや。ほんまに凄いぞ?あっこに来んとかどうかしてるわ。」

「帰りたきゃ帰れよ。いつまでも門限にビビったままか」


ミジンコに負けない単細胞生物の僕はボブとキャプテンに煽られ、帰宅する意欲を無くしました。

「こうなりゃバグリ島がどんなとこかこの目でみないと帰れねぇっ」

西桜が丘の夜はとても静かです。そんな中、僕は3人はケラケラケラケラと笑いあいながら歩いていきます。


僕はある話を切り出します。
「ある日俺らのクラスの男子が教室の入り口にたむろしてたんや。

そしたら、気の強い堀田って女子が
ドカドカ威厳のある歩き方でやってきてさ。堀田からしたら俺らが邪魔やったんやろな。

たむろする俺らに向かって 'ゲラウェイ!' って叫んだんや。」

「は?ゲラウェイ?どういうこと」
「ドラクエの呪文みたいやな」

「'ゲラウェイ!'言われた俺らは目が点なんや。意味がわからんからな。
そこで、'眼鏡かけててチビやからコナン君ってあだ名がついてる奴'が気づいたんや。

ゲラウェイの真相を」

「その話って世界変えれるほどのインパクトある?」
「なさそうやな、」

「ゲラウェイ、つまり'get away'
立ち去れって意味なんや。
まさか高1であんな発音うまい奴おるとは思わんかったわ。」

「当然その女子のあだ名は今後ゲラウェイになるわな。」

「ご名答」

「ゲラウェイはさ、発音が良すぎて英語の先生が下手に聞こえるんや。
英語の時間にゲラウェイの発音聞いた時の英語の豊田先生の顔がまたおもろいんや!」

カッカッカッ、ケラケラケラっ


いつも通り無駄話をしながらあるく僕らは、僕が両肩からうなだれて倒れこんだ歩道橋を超え、
南森山小学校の前を通りました。
ここは、僕とボブが通っていた小学校です。

「俺はドッジボールでボブに骨折させられたのが忘れらんねえよ」
「あれはお前の骨が弱すぎるだけ!」



「謝れや!」
「無理っ」



小学校時代を懐かしんでいると、小学校の石垣の上から僕らに向かって叫ぶ声が聞こえました。

「ハヨカエランカイ!」

「うわぁっっ!」 僕らは腰を抜かして驚きました。

初代ポケットモンスターで例えるとシルフスコープなしで、シオンタウンのポケモンタワーの幽霊に遭遇した的な感じです。

hqdefault.jpg


「オマエラア!イマナンジヤトオモトンネン!?」
おじさんがさらに叫びます。

「9時半ですけど。」
冷静さを取り戻した僕らはしっかりと時間を答えました。

始めは急に声をかけられて動揺していましたが、よくみると普通のおじさんです。ビビるこたあありません。

「クジハン!?ハヨカエレランカア!」
早く帰れしか言ってこないおじさんですが、あの人は僕らと面識がありません。
初めて会う新キャラというやつです。

「あのおっさん誰やねん?」
「この町の守り神ちゃう?」

「いや、そもそも帰らす意味がわからん。別に俺らが何時に帰ろうがあのおじさんには関係あらへん。」

立ち止まってひそひそ話す僕らに対しておじさんは叫びます。

「ナニヲイウトンヤ!ハヨカエレ!ハヨカエレ!」

オウムのように片言言葉でカエレを繰り返すおじさんに対して、
「怖っ怖っっ、ひえっ!逃げろダッシュや!」ともならず、

「まあこの町には変わった人が多いから気にせず行こう」
ゆっくり歩いてバグリ島へも足取りを進めました。


意味のわからん謎イベントを終えた僕らは南森山小学校を越えて裏の坂道を登ります。

ボブは言います。


「言い忘れてた。バグリ島は島やから、水着いるぞ」

「俺は持ってるから大丈夫。」
キャプテンは用意周到です。


「は?水着なんてないわ!だいたいこんな内陸部の町に島なんてねーやろ!」

反論する僕にボブは言います。
「水着ないなら裸でいきゃええだけや。服とか水着とか着る方がおかしいねん。俺は水着履くけどな」


そこから1分歩きました。テクテク
「着いたぞ。バグリ島や」

僕は驚きで、目が転がり落ちました。
(三国志の夏侯惇みたいに食べへんし、すぐ拾ったから無事でした)


この場所、バグリ島は、水着なんていりません。水がありません。

道路なのです。

IMG_0014.jpg


バグリ島と言われる場所は厳密に言うとT字路の道路のことでした。

その道路の端に座り込んでボブは言います。
「このT字路は俺とキャプテンにとっての分かれ道なんや。俺はここから真っ直ぐ帰る、キャプテンはここから右に曲がる。」

キャプテンも続けます。
「つまり、ここまでが俺たち3人の帰路が同じ場所ってことや。ここ以降はみんなが帰路を別にする」


俺はバグリ島と2人に対する不満をぶつけます。
「いやいや!俺の家ってもっともっと手前にあるやん!俺どんだけ迂回してここまで来てるねん!

門限7時をとうに過ぎてもう10時や!携帯には親から鬼電きてカチキレなんやぞ!!?

バグリ島?来てみりゃただの道路やないかい!」


「そういう心の狭さがあかんのや。とっしーよ」
「自分のことばっか考えんなよ。ここが、俺ら3人の帰宅時の解散場所なんや。」

僕は怒りが収まりません。
「そもそもバグリ島って名前の由来はなんやねん!」

「今のとっしー感情。切れて叫んで発狂してるやろ?ここにきた奴はそうやってバグる。人をバグらせる島、だから、バグリ島や。」

「明日からも毎日ここに来てから帰ろな。
それが俺たちの青春や。


僕は夜中のバグリ島とかいう道路で月を見ながら叫びました!


「なんで毎日こんなとこまで来なあかんねん!絶対来るけども!」


バグり島生誕


2009.4.19 「バグジー親衛隊」ここにひっそり勝手にのっそり結成






次回予告 


母校の小学校へ遊びに来たバグジー親衛隊とたけけ
池の鯉を捕獲しようと悪戦苦闘するが、そこに、監獄長マゼランが現れて...

→8話 鯉を捕まえろ~明日へのプレイボール~

←6話 毎日美容室に通います


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作者がへたくそな歌とギターで弾き語る
第7話エンディング曲 「FREEDOM DREAMER ~夢追い人の応援歌~」



俺バグ最後3
2016. 04. 01  
俺バグ壁紙 Ⅰ章

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部活がかなり早く終わったある日、僕らは
帰路につきます。
今日は、僕、きゃぷてん、ボブの3人に加え、同じくテニス部で家が近所の「たけけ」もいました。

たけけは、僕と同じ中学出身で共に野球部に入っていました。
彼はイケイケで見た目はヤンキーでしたが、内面に芸人気質を隠し持つGAPの塊のようなイケメンでした。

「今日は何して遊ぼうか。」
「コープでたむろしてバグリ島やな」

「バグリ島ってどこやねん!」
たけけが少しキレ気味で聞いてきます。
「島や。海パンいるから準備しといてな?ないん?あっちゃー」

バグリ島へ行く途中には、僕とボブの母校の小学校を通ります。
「とりあえず小学校入ってみようか」

僕らは小学校へ入ります。

学ランを着た高校生4人がどかどかと放課後の小学校に侵入
違う、
正式入場していきます。

「ちょ待てよ!勝手に入ってええん?」
常識人のきゃぷてんが僕らに言います。

きゃぷてんが常識人と言うか、他の3人が常識がないだけかもしれません。
平均値が低すぎて、きゃぷてんがグググッと浮いてくるのです。


「大丈夫や!門に'校庭開放中'って書いてる。なんせ俺らはこの学校のOBやからなあっ。」

「せやせや。」
僕とボブがOBなので全然オッケーと言うことできゃぷてんも納得しました。


小学生の時は、夢の国のような希望に満ちた小学校の校庭というのは、高校生にとって見直すといまいち遊びづらい場所です。
ジャンプ台、巨大遊具、雲梯、ジャングルジム、子どもの頃熱狂させられた歴戦の遊具たちが今は寂れて見えます。

「まあ俺らも大人になったっちゅうわけ」
「さてどうしようか」


その時、1人のおばちゃんに話しかけられました。

「君ら何してるの?」

僕らはたどたどしく答えます。
「この学校のOBなんで遊びに来ました。」

おばさんは不審そうな顔をしながらも
「そうなの?まあ楽しんで」
と言い、去っていきました。

「おい、あれ誰や?」
僕らはあのおばさんについて議論します。

「先生、ではないな。」
「ボランティアのおばちゃんちゃう」
「放課後に開放された校庭の監視役ってわけか。」
「インペルダウンのマゼランみたいやな」

mazren.jpg


マゼランと会話後、学校の敷地内を隈なく歩き回り、楽しそうな遊び場がないかを探しました。

すると、ある場所にたどり着きます。



池の様子をまず確認します。

池の一角には、網の板で覆われた稚魚専用水槽があります。

池の中には、その上に立てる少し大きな石の足場があり、
水中の底にはたくさんのレンガが沈んでいました。

水の中には、数匹のでかい鯉と稚魚たちが所狭しと、うようよ泳ぎ散らしています。

IMG_2118.jpg


ボブが思い出したように、
「とっしー小学生の頃さ。この池で鯉捕まえようとして池に落っこちたよな?!」
「そんなこともあったな...ってお前が押したんやろ!」

「もっかい鯉捕まえへん?」
「...そやな!」



早速、小学校の敷地内の池の周りを高校生4人が囲い、池の鯉捕獲に挑みます。

きゃぷてんが僕らに指示を出します。

「役割分担言うで。
とっしーは、最前線で鯉を触り捕獲。ボブとたけけはその支援。
俺は、校庭監視役のマゼランを監視する。」


マゼランは、校庭をぐるぐる見回っています。
校庭を見渡し、マゼランの場所を確認し、奴が池に近づいてきたら、警戒を促す。
それがきゃぷてんの役目です。


1番地味やけど大事な役目を自分が引き受ける。それがきゃぷてんです。さすがっ

そして、鯉捕獲最前線に任命された僕は、体を乗り出し池に入りました。

「いくぞっ」
僕は手をヌルヌルした汚い池に突っ込み鯉を掴もうとします。


しかし、鯉は逃げ回るので触ることすらできません。

池の面積は広く鯉はそこを縦横無尽に動けますが、
僕の行動範囲は、石の足場と周りの石しか使えないため、狭いのです。


「てかとっしー、こんな汚い池によく手を入れれるな。」
ボブはシンプルな感想を述べます。


ここでサポート役ボブが、池の中に沈んだレンガを持ち上げ、動かします。
それを移動し、レンガを積み重ねて、池を半分に遮断します。

IMG_2117 - コピー


これで、鯉の行動範囲を狭めました。

そして、僕は再び池に手をつっこみます!
ヌルっ...


「触れたあっ」

しかし、触れるだけしかできず、決定的な捕獲には至りません。


ここで、忘れてはいけないことがあります。

僕らが一心不乱に鯉捕獲に熱中できるのはきゃぷてんがマゼランを監視してくれているからです。


と思っていたら、俺の背後にきゃぷてんがいます。

「いけっもっとっ!鯉をガッて掴め!」

「あれ?きゃぷてんマゼランの監視は?」
「ああ、横目でしてるから大丈夫」


ここで、たけけが暴走します。

「俺に任せろっ」

彼はそう叫ぶと、稚魚専用水槽を覆う網の板を取り外し、それを縦にして池の中に突っ込みます。

ジャッブーンッ

池を引き裂く様にど真ん中に置かれる板。

しかし、これではボブのレンガ作戦と同じくらいしか鯉の行動範囲を狭められません。

「へっへっここからや」
たけけはそう言うと、縦に置いた板を横にスライドさせます


ガリガリがりがりがリィ

板が池の底とすれて恐ろしい音が出ます

池を半分に割った板は、鯉がいる方向へスライドし、鯉の行動範囲がどんどんせばまります。

IMG_2116.jpg


ボブとたけけは叫びます。
「これで鯉の行動範囲は減った!今や捕まえろ!」


「よっしゃ!」
僕は、狭い範囲の池でゆっくり泳いでいる鯉を触ります。

ヌルヌルヌルヌルッ
鯉は僕の手に触れられながらも、巨体を揺らしながら逃げます


「くっもう一回」
次はしっかり両手で鯉を掴みます。

ヌルヌルッヌルヌルっ
鯉の体を俺の両手は確実に捉えました。

ブルブルブルっ
その瞬間僕の体が震えましたっ。


「...もうやめておくれよぉ、なんで捕まえるのさ?」

そんな鯉の感情が、やめてくれという思いを僕はその震えから感じました。

歴戦の釣り師としては、諦めきれませんが、僕は鯉の思いに負けました。
もうこのでかい鯉捕獲はやめてあげよう。可哀想だ。


ここで、作戦を変更します。
「でかいのはあかん。。小さい鯉、稚魚を狙おう。作戦はな、こうや...」

僕は池の周囲の石の上で腹這いになります。

その横で、きゃぷてんがお菓子、サラダ太郎を池に放り投げます。

IMG_2115.jpg


その餌に、少し小さめの鯉や、稚魚が集まります。

「いっくぞっ」

僕はサラダ太郎に集まる稚魚達を手のひらですくい上げました。

「とれたッアッ」

小さな稚魚を捕獲した僕は顔の横の石に稚魚をおきます。


ピチッピチッピチッッ

という音を立てながら稚魚は、石の上を跳ねています。

その鯉の様子を全員が体を屈めてみています。

「すっげぇ!」
「捕まえたっ」



その瞬間.....
後ろから声がします。


「何をしているの?」

そう、マゼランです。

監視役のきゃぷてんは監視など全くしていませんでした。


僕は即座に捕まえた鯉を池に戻します。

「なんもないっすよ!」
必死にごまかす僕らにマゼランは一言。

「池の中に入らないでねえ。」

根は真面目な僕らは、
「さーせん」と真顔で謝り、池から出ました。


しかし、鯉捕獲の楽しさを知った僕らはこのまま引き下がれません。
もう一度池へ近づくために、校舎を一周して裏道から池へ向かうことにしました。

裏道の途中で僕らは作戦会議をします。

「さすがに、次に池で遊ぶのをマゼランにばれたらやばい。通報されかねん。」


「マゼランきたらさ、速攻、逃げよな、全速力で!」

「せやな、絶対逃げよ!」



そう、話していると、どこからともなく足音が聞こえてきます。

ざっ、ざっ、ザッ.....

「こ、これは、もしや」
僕らは悟ります。

奴が来た。

ザッ、ざっ、ざっ、

さらに近づく足音...

「おい!!逃げるぞ!」
誰かが叫びましたが僕らは、顔を見合わせるだけで足が動きません。

ヤンキーの風貌のたけけでさえ、ビビっています。
みかけだおしかいっ

ザッ。足音が止まり背後から邪悪な気配がします。


「君ら、何してるの?」

振り返ると、マゼランが立っていました。
僕らは全速力で逃げる!


なんてできず
震えながら真顔で一言

「...さーせん」




<あとがき>

これでI章は終わりです!
ここまで読んでくれた方ありがとうございました!
作文のような文のレベルでしたが、楽しんでいただけましたか?
ほっこり笑ってもらえましたか?

Ⅱ章からは、バグジー親衛隊はおバカさに拍車がかかった活動をしていきます。
僕の文章力も上がっていくと思います笑

そして、ヒロイン、朝倉さんがついに登場!


Ⅱ章は来週4月8日金曜日からスタート!乞うご期待!!!

→Ⅱ章PART1 The die is cast!


←7話 バグり島生誕


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作者がへたくそな歌とギターで弾き語る
第7話エンディング曲 「FREEDOM DREAMER ~夢追い人の応援歌~」



俺バグ最後7
プロフィール

神戸のルパン

Author:神戸のルパン
このブログでは小説を連載したり、
日々気になったことを記事にしています!

小説のタイトルは、「俺たちバグジー親衛隊」
楽しく生きよう!と思える、明るい作品です!
会話が多く、気軽に読める作品で、毎週金曜日に1話ずつ更新します。

1話完結が基本なので、何話からでも読み始めることができます!

<あらすじ>
 毎日をバカらしく生きた高校生のドタバタ日常ほんわかラブコメディ!
電車で謎のおっさんに殴られる。旅館の浴場に温泉の素を投入。迷子の末、線路を爆走…
  主人公は高校デビューを決意した、冴えない高1とっしー。親衛隊(友人たち)の助言を得て、様々なおバカ活動により垢抜けていく。
 浅倉さん、謎の美女レベッカとの出会いはさらなる波乱を生み…!
 次々と起こる謎イベントや、とっしーの恋のゆくえ!果たして物語はどう転ぶのか?
 読むと「っふぅほわっ」とした気分になり、人生が楽しくなる!?
 現代日本に送る「愉快痛快日常コメディ」

 ぜひ一読してみてください!

また金曜日には稀に、俺たちバグジー親衛隊の続編「俺バグ延長戦」を更新しています。こちらは、社会人となった主人公とっしーが、何を考えどう生きたかが描かれています。おなじみ、親衛隊メンバーとのおバカな掛け合いは健在ですが、高校生編よりも真剣な展開が多いです。

金曜日の「俺たちバグジー親衛隊」がみなさんの週末に欠かせないものとなり、
「今週もよく頑張った!また明日から頑張っていこう!」
 と思え、読んだ人々の心が軽くなって笑顔になる作品を執筆していきます!

 物書きとしては初心者で、稚拙な表現も多々あります。
 感想や指摘点はコメント欄でどんどん教えてほしいと思っています!
 物語の完結まで、一生懸命執筆しますので、応援よろしくお願いします!

また、他にも音楽や、サブカルチャー、社会問題への提言など幅広い話題の記事をアップしています。よろしくお願いいたします!
 夢は、書籍化→映画化!!!
日本列島に「俺バグ旋風」を巻き起こします!!!

↓ツイッターでブログ更新を通知しています!
やぎぬま るい (@hishintai08)

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