2016. 05. 06  
Ⅱ章

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「っでかい顔すんなやあ!オラアッ!」
そう叫び本気でキレるおっさん。

「はっはっはっ」
ヘラヘラ笑う僕。

「さーせん。さーせん。」
真顔で謝るボブ。

曇天の修羅場...


話は20分前に遡ります。

ギアルが岡林先輩とドンパチ起こしてから、僕らは坂ダッシュというメニューに移行していました。

ここで、1年生の監視役は3年生の八木さんにさりげなくチェンジしていました。

この八木さん、なかなか掴めない人物がいでして...

学業は優秀で難関の神戸大学志望

しかし部活にはあまり来ない

そして髪型は謎にボウズ...


ボウズにするのが嫌で、野球部に入らず、テニス部に入った僕・ボブ・たけけの3人からしたら、まさかテニス部にボウズがいるなんて思ってませんでした。

「どっえらい人がいたもんや」


僕らは八木さんについて仮説を立てます。

「エ・グザイルのアツシみたいなボウズならかっこいいよな、ボウズでも」
「カッツンの田中君もボウズなわけやしなあ。流行りっちゃ流行り。」

「カッツン?」
「ああ、かとぅうん」

「けど、あの人のボウズは、イケメン系やないよ。」

「サザエさんのカツオ君のそれやん。」
「二等兵っぽくもある」


僕らは八木さんが目の前にいるにも関わらずヒートアップします。

「野球部とかで強制的にボウズするのはわかる。
ただ、テニス部で勝手にボウズにするのはなんでなんや?」

「趣味やろ!」

「ボウズにすることが趣味なんちゃう?!」

「趣味!!...好きならそれでええなあ!解決っ」


話題のその人八木さんは自分のボウズが熱く議論されてることに満更嫌そうでもない顔を浮かべています。

仏様かよ


さてさて、坂ダッシュの話に戻ります。

稜北台高校のテニスコートは2つあります。

一つは芝のオムニコート。
もうひとつは土のクレーコート。

僕らが坂ダッシュする場所はこのクレーコートの横です。

クレーコートと校舎の間に公道があり、学校の敷地とはほんのり独立した形で存在しています。

坂ダッシュでは、クレーコートの周りにある公道の坂を走ります。

ここは学校の敷地内ではないためもちろん一般市民も通ります。

狭い道路に2列ずつになり、坂を駆け上がっていきます。

客観的にみると...
まあジャマです。


ここで、ダッシュの終着地、坂の上から、

原チャリが襲来。

バッバッバッ

坂を占拠しながら走っている僕らのど真ん中を

バッバッバツ

特有の音をたてて、坂を下ってきます。

「バイク来たゾォっ。避けろお」

坂の上で僕らの坂ダッシュを監視するボウズの八木さんがみんなに叫びます。

「うわあー」
原チャリを避け逃げ惑う1年生たち。

しかし、僕は避けません。

ボウズ八木は僕にもう一度促します。
「危ないしジャマやから避けろ。」


一度原チャリというものに引かれてみたかった
僕は、ボウズ八木の指示を無視します。

(なぜひかれてみたかった?
 僕の知り合いの2m120㎏の巨人「めこ」が原チャリに弾かれたけど弾き飛ばした。
という話を聞いて僕もやってみたかったから)


真ん中を歩く僕とその隣にいるボブに対して
原チャリから降りたおじさんが凄まじい爆音で叫びました。


「うおいっ!っおまえええ!!」


ボウズ八木さんは隣でプルプル震えていました。

TO BE CONTINUED 次回もおぶあかした! (2)




次回予告

キレるおっさんと笑うとっしーと謝るボブ
この事件は、八木さんの逆鱗に触れ、恐ろしい悪夢がとっしーに襲いかかる!?

5月13日金曜日
→PART6 AM I BIG FACE!?(2)

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PART5 theme music
永遠のランナー / 芹澤廣明


俺バグ最後5



2016. 05. 13  
Ⅱ章

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「おいお前!デカい顔すんなやあ!」
原チャリおじさんは叫びます。

僕は、自分が怒鳴られているとは思っておらず、カチキレるおじさんをヘラヘラ笑ってみつめます。

「ヘラヘラ笑うなやあっ!」
さらにキレるおっさん


「さーせん、ほんまさーせん」
僕の隣ではボブが一生懸命謝っています。

ボブがあまりに謝るので、ボブがめっちゃ叱られてると思った僕は、さらに笑います。

他人事のガチイベントは端から見ていて割とおもろいんです。
人と人がぶつかりあう人情物語ってやつですかね。


「デカい顔すんなよぉオラァ!」


僕は小顔で、ボブの方が顔の表面積はほんのりデカかったので、
ますます、ボブがキレられていると思い込みます。

心で「顔のデカさとかどうもできんことにこのおっさん何キレてんのや」と思う僕。



「おい!お前!覚えとけよ...学校に通報したるからな!」

おっさんは、キレすぎて疲れたのか捨て台詞を吐き捨てて、原チャリを駆り去って行きました。

バッバッバツバッバッバツ


原チャリの後ろ姿を見送ったあと、僕はヘラヘラ笑いながらボブに言います。

「通報されるってよ。お前えらいことしてくれたなあ。」

「は?叱られてたの俺ちゃうで。とっしーやで?」

「へ??」
「だから、おっさんはお前にキレてたんや!」


ボブの思わぬカミングアウトに、僕は焦ります。


「でもデカい顔すんなって言われたやろ?俺、小顔やん?」

「アホか。顔の面積とちゃう。
あのおっさんは、公道で偉そうに部活して、道を避けへん態度にデカい顔すんなとキレてたんや。その態度をとってたのはとっしーやろ?」

普段はふざけまくっているボブが珍しく真顔です。
人の真顔と言うものはこれ程恐ろしいのか、このときそう学びます。



僕は通報するぞというおっさんの言葉を思い出しました。

「こ、これからどうなるんや?」
「まあ恐ろしいことが起こるやろうな。」
「恐ろしいこと?」


ボブは、この後起こりうる事態を僕に説明し始めます。

「まず、あのおっさんが学校に通報する。
部活動で一般市民をカチキレさせてしまった、これは大問題や。

そんな部活を次の大会に出場させるか?
NONONO...
そんなはずはない。

つまり最後の県総体には出れない。
そうなるとどうなるかわかる?
八木さんが勉強に集中できないんや。
それが巡り巡ってずっしりきた結果、

受験失敗...八木さんが神大に落ちる。
あの人滑り止めとか受けんからな。
浪人生が1人、生まれるって訳や。

この事件は1人の人間を浪人させるほどのインパクトがあるっっっ」


「待て待って...
総体出れんことと、神大落ちること何の関連がある?」

「アホかっ!全て繋がってるんや!
文武両道のうちの学校にとって総体は超重要なイベントや!」

「そ、そうか、まずいなあ」
ボブの話を聞いて僕は不安になってきています。

この2人の話をキャプテンやギアルはそばで笑いを堪えながら聞いています。


しかし、ボブはさらに僕を追い詰めます。
泣きっ面に蜂とはこのことです。



「八木さんが神大に落ちて終わりちゃうぞ?こっからが本番や」

「まだなんかあるんか...?」

「八木さんは浪人生になって何を思うか?
'なぜ俺は受験失敗したのか'と振り返るはずや。そこで思い出す。今日よ事件を。
あの事件を発端にして人生の歯車が狂っていったことに気づいた八木さんは、復讐を考える訳や。

復讐というか、ほんまにとっしーが悪いから、ごもっともなお怒りや。
こんな普通な怒りもまあない。」


「どんな復讐されるんや?」
僕は恐怖を感じながらボブに尋ねます。


「毎晩、家に来る。」

「家庭訪問かな?」

「そんな甘っちょろいもんやない。
晩っつっても深夜やで。
3時とかな。

ドンドンドンッッッ
と思いっきりドアを連弾して、八木さんは叫ぶ。

'お前のせいやー!'
'ドンドンドン!オラ武田ァ!!'


自分で'ドンドン'って言うてもてるからな。
それほどの怒り。

この復讐が毎晩続く。

とっしーはそんな時、家で布団にくるまって、ブルブルブルブル震えながら過ごしてるんやろな。

オカンや親父も震えるしかないわ。
家族全員を震えさせるほどのインパクトを、八木さんは毎晩与えてくる。」


「っうっうわぁっっー」
僕は膝から崩れ落ちて発狂しました。

そんな僕をボブは真顔で見つめます。

キャプテンとギアルは隣で爆笑しています。

幾つかの突っ込みどころを考えると彼らの爆笑は納得できます。
・総体出れんかったからって勉強できんくなる八木さんヘボすぎんか?
・家来てドア叩くなんてするはずがない
・そもそも90%総体には出れる


ボブの真顔に追い詰められた僕にはそんなことを指摘する余裕はありませんでした。

膝から崩れ落ちるいつものやつをしています。


そんな中、八木さんが、蒼ざめた顔で僕を睨みつけていました。
彼は聞き取れる限界の小さな声で、ボソリと呟きます。

「デカい顔すんなよ...」

TO BE CONTINUED 次回もおぶあかした! (2)




次回予告

片道20分の電車通学に飽きたとっしーは刺激を求めてママチャリで学校に向かう。
事故に遭い血だらけとなった彼は...

5月20日(金)
→PART7 JANKEN RIYALE(1) -10second \1000-

←PART5 AM I BIG FACE!?(1)


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PART6 theme music 有頂天人生 / milktub



俺バグ最後2
2016. 05. 20  
Ⅱ章

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「っじゃんけんっほいっっ」
「うわっー、負けた」

「はい!100円ーっ」

「じゃんけんっほいっ」
「あっかんっまた負けた!」

「200円ー」

「じゃんけんほいっ」
「ああぁあ...」

「300!」

「倍チャンしてええ?」
「ええで。」

「じゃんけんほいっ」
「...」

「600っっっ」

「もっかい倍チャン!」
「じゃんけんほいっ」


「1200っっー!」





15分前...

部活終わり、僕ら4人は、西桜ヶ丘駅前の協栄スーパーでたむろしていました。

高校生と言うものは基本的に金がありません。

「金ないなあ。」

そう呟き困る僕にボブは言いました。
「それなら稼げよ」

「どうやって?」

「じゃんけん」

「は?じゃんけんで稼ぐ?」

「じゃんけん勝ったほうが100円を貰える。単純な遊びをするんや。」


その瞬間、たけけが僕に向かって急に声をかけます。

「じゃんけんほいっ」


条件反射的に反応した僕は、たけけからのじゃんけんに応じました。

たけけのゴツい手はパーを示し、
僕の色白の細い手はグーを示しています。


「はい!100円ーっ」
キャプテンが審判を下します。


「は?!おっかしいやろ今の!あんな急に始まるとかよ!俺は同意してない!」

「同意してないならじゃんけんに応じんかったらええやん」

「いや、とっさに言われたら、じゃんけんしてまうし、グー出してまうやん」

「それは知らん」

僕とキャプテンのやり取りを聞いて、たけけはニンマーリと笑っています


「ここでやめたら100円取られるだけやねんからな。もっかい挑めよ」

ボブの提案に応じた僕。

「いくぞっ。じゃんけんほいっ」

僕が勝ちました。


「はい、0ー!」

「何もなかったな。ただの茶番や。」

ボブとキャプテンは傍観者として冷静に状況報告をします。


「もっかいやろ。」
鋭い眼光で提案するのは最もお金に貪欲なたけけ。

「嫌や。もうええわっ」

僕は断りますが、傍観者2人はそんな僕をそそのかします。

「とっしーそれでええん?こんな稼げるチャンスないで。まあビビってやらんのもありやけどな。」

「俺らはちなみにそんなんやりたくないからやらんよ。ただとっしーも俺らと一緒ってことやな?
もっとガッツある奴やと思ってたのに残念や。」

ボブとキャプテンのそそのかしをたけけはニンマリ見ています。


僕の性格上の特徴として、がっかりされたくない、期待されると応えたいという単細胞ちっくな部分がありました。

「あっーたよ!やるよ!!いくぞたけけ!」

まんまと乗せられた僕は、こうなったからにはノリノリでじゃんけんをします。


「っじゃんけんっほいっっ」
「うわっー、負けた」

「はい!100円ーっ」

「じゃんけんっほいっ」
「あっかんっまた負けた!」

「200円ー」


顔が引きつる僕、ニンマリするたけけ。
傍観者の2人は、感情が露わになる人情物語を笑いながら見ています。

「じゃんけんほいっ」
「ああぁあ...」

じゃんけん...

じゃんけん...

「500!」

じゃんけんというのは基本的に五分五分の確率です。

5連敗する確率なんて一桁の%しかないのですが、僕は驚くほど負け続けます。


ここでキャプテンが救済案を出します。
「500は挽回きついから、次は1回500円で行かん?」



たけけは渋りつつ承諾します。

「ええで。」

微かに見せた笑顔からは、彼の脳裏に、ここで勝てば1000円ということが浮かんでいることが予想されます。

「じゃんけんっほいっ」


「あ...」僕の嗚咽

「ッッッシェェアアッア!」
たけけの咆哮



「うぉっっっ1000円やあっ!」
傍観者の2人は思わぬ金額の跳ね上がりに歓喜します。


「もうやめるわ」
僅かな時間で1000円を荒稼ぎしたたけけはもう満足そうに告げます。


「無理やで。やめられん」
ボブは告げます。


「なんでや?!」
たけけの疑問。

「この戦いは負けた方に挑む権利がある。負けた奴が、負けを認めるまで終わらへんのや。」

(そんなん、終わらん。負けたまま終わろうとするはずがない)
僕はそう感じていました。



まあ、この戦いの終わりは一度忘れ、渋々承知したたけけに、僕はまたじゃんけんを挑みます。

「勝ったら1000円で頼む。」
「おう」

両者同意の上、1000円が動くじゃんけんが始まります。
そんな簡単に...笑

こうなると、ただのじゃんけんではありません。
気を溜めるかのように、2人とも何かを拳に込めています。

.....

「じゃんけんほいっ」

「シャッアツ」
勝った僕は叫びます。

「くそがっ」
悔しがるたけけ。

拳で自分の太ももを殴り、予想外の痛さにさらに悔しがっています。


「はいゼローっ!」
傍観者2人は司会者として楽しそうにしています。


「もっかいやる」
悔しさを露わにしたたけけは告げます。

「はいっ、やりまーす!」
ボブとキャプテンは楽しそうです。


歴史を遡ってもここまで、じゃんけんを楽しそうに見つめる奴らはいたでしょうか?


僕はうっすら気付き始めます。

「これ。いつ終わるねん...」

しかし、このシステムに罠がありました。
それが後ほど、牙を剥きます。


現実主義者たけけに僕は勝てるのか?
戦いはもう少し続きます...


「うぉっっっ」

「じゃんけんほいっ」

TO BE CONTINUED 次回もおぶあかした! (2)




次回予告

このじゃんけんは果てなく続くのか?
ヤケになって思考停止に陥ったとっしーは足から崩れおちながらも闘いを止めず...
連弾敗北!?

5月27日(金)
→PART8 JANKEN RIYALE(2)-1minitu \10000-

←PART6 AM I BIG FACE!?(2)


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作者がへたくそな歌とギターで弾き語るPART7エンディング曲
「DAY☓DAY」 BLUE ENCOUNT
 




俺バグ最後6
2016. 05. 27  
Ⅱ章

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'じゃんけんで100円が動く'

びっくり仰天イベントを開催中の高校一年生の僕ら。


「倍チャンありすぎたら、1回の重みがなくなるからさ。1000円超えるまでは1回100円でレート固定しよ」
「せやな。」


そして、戦いは再び始まります。

「じゃんけんほい」

たけけ100
200
100
200
300
400
300
400
500

五分五分のじゃんけんで徐々に引き離される僕。
余りに負けるのですが、100円が積み重なっていく感覚が普通になってきています。

むしろ、
(今俺は何をしてるのや?)
という感覚に陥り、とりあえずじゃんけんを続けます。


こうなりゃヤケです。
ほぼ思考停止に陥った僕は足から崩れ
おちながらも


「ホイッ」
「ホイッ」
「ぽいっ」
「ほれっ」


と'拳'を出し続けます。

を出し続けます。


そうです。

僕はもう殆どグーしか出していません。


たまにパーを出しますが、基本グーのゴリ押しです。

チョキという複雑怪奇な指を出す知力体力は残っていませんでした。

たけけはそれを見抜き冷静にパーを出し続けます。


600っ
700
800
900
1000!



「やっべぇっぞぉー!」
ボブとキャプテンはテンション上がりまくりです。

1100
1200
1300...



倒れこみながら、拳を突き上げ、
仁王立ちで僕を見下ろしパーを出し続けるたけけ。
思わぬ大差に興奮、爆笑するボブとキャプテン。


スーパーマーケットのベンチではしゃぐそんな僕らの横を数々の主婦、お年寄りが通ります。
「この子ら何してるん?」

そんな主婦の目線はガン無視です


「ちょっ、ストップ!1300まできてもたやん!」

「てかとっしー!お前、冷静になれって!
さっきからグーしか出してへんぞ!」



「はっ!ヤケになって適当にしてもたわ!本気出す...」
僕は逆転を誓います。


「とりあえず1300円やから、ここは倍や。」
「0 円が or 2600円!」
進行役のボブとキャプテンの言葉に頷く僕とたけけ。

運命の戦いはあっさり終わります。

2600!

「待て!もっかい!2600、倍チャン!じゃんけんほいっ」

冷静さを失った僕はやはり拳に力を込めています。

それを見透かし包み込むような掌のたけけ。



5200...!

「ぐぁはあっっー」
そう叫んだと同時に僕は即座に続けます!

「倍チャン!じゃんけんほいっ」

僕は遂にチョキを出すことに成功します。

グーで連敗し続けた僕は、ここは勝利を確信しました。
「たけけは俺がグーしか出さんとおもてるから、パーをだす、いける!」


しかし皮肉なことに、
5200円で終わるつもりだったたけけは次のじゃんけんを意識をしていませんでした。

拳を握ったままです。

たけけは不意を突かれ、拳をそのままだしたのでした。

僕のチョキは、
パキンッバッキィ

無情にも叩き割られました。

勝手に挑んで勝手に負けた。
現実とは無情なものです。


10400円...



場に沈黙が流れます。

ボブとキャプテンは、衝撃展開にくすくす笑っています。
じゃんけんをイベントを提案した彼らもここまで金額が跳ね上がるなんて


「これはあかん。とりあえず、
ラスト10400円で1発勝負。
次のこれで終わりにしよ」

「このまま倍になっていったら。
100万とか越えるわ」

「100万とか国家予算やな」
「アホか、神戸市の予算くらいや」



「お前らふざけてる場合ちゃう。
とっしーこれ負けたら、2万超えるぞ?」


たけけは、ニンマリ笑って僕に告げます
「バイトしろ」

「うちの学校バイト禁止や」

僕の正論に意見を挟むボブ。
「たけけんちで働けば?飯とか作れよ。
お母さんの負担減るやろ。」

「とっしーとたけけのおかん会ったことあるんやろ?丁度ええ」


適当なことを言うボブたちを遮り、僕はたけけに告げます。


「ほんまのラスト。10400円1発じゃんけん。」

「ラストやぞ?」
たけけは凄みのかかった声で応じます。

1度のじゃんけんで10400円が動く。

ぶっとんだ勝負がついに...




次回予告

じゃんけんロワイヤル
ついに完結っ!
たけけととっしーの命運や如何に?

6月3日(金)
PART9 JANKEN RIYALE(3)-THE END-

PART7 JANKEN RIYALE(1) -10second \1000-


↑【目次】 II章 Let`s `One-sided love`!  




作者がへたくそな歌とギターで弾き語るPART8エンディング曲
「DAY☓DAY」 BLUE ENCOUNT
 



俺バグ最後8
2016. 06. 03  
Ⅱ章

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10400円をかけたじゃんけんが始まります。

「じゃんけんホイッ」

チョキとチョキ

「じゃんけんホイッ」

チョキとチョキ

高度なせめぎ合いが続きます
ハサミの刃が飛び散り、スーパーマーケットはさながら闘技場に変わります。

「じゃんけんポンっ」

ぐーとぐー

予想外のaikoが続きます。

緊張の一時...

「じゃんけんポン!」

僕のぐーは、たけけのチョキを砕ききました。


「勝ったあっっ、うおおおっー!!」


唇をプルプルさせ、拳をブルブル震わせているたけけの横で僕は叫びます。

「さあ終わりやー」

そう言う僕にたけけは真顔で語ります。

「まだ終わらんぞ」

「へ?」唖然とする僕。

傍観者の2人は続けます。
「こうなったら、たけけが今まで連勝した意味がないな。」
「期待して喜んでた分落差がでけぇ!たけけが負けたから続行を決める権利はたけけや!」

僕は嫌な予感がしました。
いつまで続くねん...


そして、また戦いが始まります。

「じゃんけんほいっ」
「...」

たけけ100
200
300
200
300
400
500

僕はあれよあれよという間にあっという間に負け越します。

10400円がけで0に戻したものの、僕の勝率はとても低いのです。

「600っっっ」

「もっかい倍チャン!」
「じゃんけんほいっ」


「1200っっー!」

「続ける??続ける?」

僕はヤケになって叫びます。


「つっ、つ、

続けるに決まってるやろがぁ!!」



「じゃんけんほいっ!!」

たけけのチョキは、僕のパーを切り刻みます。

1200の倍。

2400円


「やめます。」
たけけは言います。


「はい、やめたあー!!終わりです!2400円!」

キャプテンとボブは嬉しそうに終わりを告げます。


「やめますって無理や!やめれへんやろ!
負けた方が挑む権利あるんちゃうんか?俺が負けたから俺が挑める!」


僕は慌てて否定します。

「いや、たけけの顔みろや。本気の顔や。
さっき10400円不意になってるし、本気の奴にはこんな適当なルール適応できひん。」

たけけはニンマリしながら両手で
2と4を示しています。


「本気?俺だって本気や!」
「たけけの方が顔が本気や。雰囲気がちょっと怖いしな...」

「ふっ、不公平やろがー!」

咆哮がスーパーに虚しく轟きましたが、そんなことは関係なく...

僕がどう叫んだところで、1対3の多数決で決まったことは覆らないのです。

歪んだ民主主義を呪う僕。


「とりあえず'王'いこうか。勝負はついた。」
ボブはそう言い、足取りの重い僕を引っ張りながら王将へ向かいました。

'餃子の王将'をかつて'王'と略した人たちはいたでしょうか?


4人は王に入り、ずかずかと座敷に座ります。

「さて、何食べようか」

全員が同じメニューに目をつけます。

ラーメンの隣に燦然と輝くこってりラーメン。

どのへんがこってりなのかは、そもそもこってりがどういう感触なのかは知りませんが相当こってりなのでしょう。

たけけが、得意満面の笑顔で僕らに告げます。

「お前らこってり食いたいんやろ?
俺の奢りや!」


「たけけ!俺もええか??」
たけけに確認する僕。



「おう」


そして、店員さんを即座に呼び、こってりラーメンを4つ頼むたけけ。

「せんきゅーっ、たけけ」
一番喜んだのは僕です。


「とっしーの金やろ?」
キャプテンは冷静に突っ込みます。

「そうやった...」
たけけがあまりにもドヤ顔で自分の金で奢ったような顔をするので騙された僕。

「これやがな!これやがな!」
こってりしたラーメンを満足げに食べる4人。


こってりを平らげた後のお会計。

しぶしぶ2400円をたけけに渡す僕。

そのままその金で僕らに奢るたけけ。


たけけは、
「お前らっ!俺の奢りや!」
と誇ります。

「おっ、俺の金やからな!」
と叫ぶ僕を横目に...

キャプテンとボブはどちらの金とかはどうでもよく
ただただこってりラーメンのこってりした余韻に浸っていました。

「またじゃんけんやろか。こってり食いたいわ」

「二度とやるか!!!」

TO BE CONTINUED 次回もおぶあかした! (2)



次回予告

電車で学校に行くことに飽きたとっしーは自転車で登校!
道中で、とっしーを襲う巨大な物体に...
真っ赤な血がたぎる!!!

6月10日(金)
→PART10 Bloody cyclist

←PART8 JANKEN RIYALE(2)-1minitu \10000-


↑【目次】 II章 Let`s `One-sided love`!  



作者がへたくそな歌とギターで弾き語るPART9エンディング曲
「DAY☓DAY」 BLUE ENCOUNT
 



俺バグ最後8
プロフィール

神戸のルパン

Author:神戸のルパン
このブログでは小説を連載したり、
日々気になったことを記事にしています!

小説のタイトルは、「俺たちバグジー親衛隊」
楽しく生きよう!と思える、明るい作品です!
会話が多く、気軽に読める作品で、毎週金曜日に1話ずつ更新します。

1話完結が基本なので、何話からでも読み始めることができます!

<あらすじ>
 毎日をバカらしく生きた高校生のドタバタ日常ほんわかラブコメディ!
電車で謎のおっさんに殴られる。旅館の浴場に温泉の素を投入。迷子の末、線路を爆走…
  主人公は高校デビューを決意した、冴えない高1とっしー。親衛隊(友人たち)の助言を得て、様々なおバカ活動により垢抜けていく。
 浅倉さん、謎の美女レベッカとの出会いはさらなる波乱を生み…!
 次々と起こる謎イベントや、とっしーの恋のゆくえ!果たして物語はどう転ぶのか?
 読むと「っふぅほわっ」とした気分になり、人生が楽しくなる!?
 現代日本に送る「愉快痛快日常コメディ」

 ぜひ一読してみてください!

また金曜日には稀に、俺たちバグジー親衛隊の続編「俺バグ延長戦」を更新しています。こちらは、社会人となった主人公とっしーが、何を考えどう生きたかが描かれています。おなじみ、親衛隊メンバーとのおバカな掛け合いは健在ですが、高校生編よりも真剣な展開が多いです。

金曜日の「俺たちバグジー親衛隊」がみなさんの週末に欠かせないものとなり、
「今週もよく頑張った!また明日から頑張っていこう!」
 と思え、読んだ人々の心が軽くなって笑顔になる作品を執筆していきます!

 物書きとしては初心者で、稚拙な表現も多々あります。
 感想や指摘点はコメント欄でどんどん教えてほしいと思っています!
 物語の完結まで、一生懸命執筆しますので、応援よろしくお願いします!

また、他にも音楽や、サブカルチャー、社会問題への提言など幅広い話題の記事をアップしています。よろしくお願いいたします!
 夢は、書籍化→映画化!!!
日本列島に「俺バグ旋風」を巻き起こします!!!

↓ツイッターでブログ更新を通知しています!
やぎぬま るい (@hishintai08)

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