2016. 02. 12  
俺バグ壁紙 Ⅰ章

↑【目次】Ⅰ章 波乱の高デ!革新的な一手やと?  
←Ⅰ章2話へ | Ⅰ章4話→




高校デビューを決意した僕が、自分に似合う髪型を町角で聞き始めてから10分が経過…

おばさん2人、ご老人3人にインタビューを終えた僕は、キャプテンとボブに言いました。

「おい!角刈り3人、坊主が2人や!オススメの髪型だっさすぎるやろ!」


「坊主も捨てがたいなー!けど、角刈りで決定!

この町の人々が言うんやから間違いない。とっしーは角刈りで高校デビューをかざる!」

「いや!それはあかんて!ちょっと待っとけよ!もっと調査してくる!」

そう言って僕は再び調査に赴きました。
今度は、おばちゃんたちには声をかけません。

若いお姉さんや女子高生にターゲットを絞りました。大量発生するじじばばたちから数少ない若い女子をみつけてインタビューをします。

僕は体から歴戦のナンパ師のような雰囲気を漂わせて、若いお姉さんに話しかけます。

「さーせん?僕の髪型、どんなんがええっすかね?」

「え?ど、どうでもいいです。」
お姉さんの反応は冷たいものでした。

「なんなんこの人?ナンパと思ったらおすすめの髪型聞かれた...この男の髪型なんてマジどーでもいい」

そんな感情が、表情筋からゴワゴワ滲み出ていました。
  
 しかし、へこたれる僕ではありません。「かっちょええ髪型となる」という目標に向けて挑み続けます。

普通の人なら、ジュノンボーイとかそーいう雑誌をみて、かっこいい人を真似します。

しかし、それをせずに、あくまで、`人に聞いてみる`というナゾな方法にこだわるのです。

 そのとき、学校帰りの女子高生3人組が、サササっとそばを通りました。
僕は'女子高生が松潤を見つけた場合'よりも猛ダッシュで彼女たちに近づきました。
 
「(ぜえぜえぜえ、無駄な吐息)さーせん!さーせん!僕は、今から公園で散髪するんスけど、どんな髪型にしますか!?」

なんのクイズやねん。
この頃になると、質問内容が意味不明になってきています。
人の女子高生は新種のウイルスを発見したかのような眼
で僕をチラ見して、早歩きで逃げて行きました。

後方ではボブとキャプテンが、途方にくれる僕をみて笑っています。


  若い女の人を諦めた僕は、またおばさんに聞いてみました。


「あんた、素朴な顔やからねー。角刈りなんてどう?」


 おばちゃんは安定して確実に答えてくれます。そして、たいてい角刈りをすすめてきます。僕は、2人にこう告げました。

「おい!さっきのおばちゃんな。君は、アシュメが似合う。やってよ!アシュメ。散髪してくれ!」
「嘘つけよ。どうせ角刈りやろ?角刈り、決定でーす!」

 渾身のホラを見破られ、調査は終了しました。

今回わかったことは、おばちゃんは三度の飯より角刈りが好き、若い女子は不審者に敏感ですぐ逃げる。この2点です。

「良いことを知ったぜ」と僕らは、誇らしげでした。
テストにも出ないし今後の人生に無益な情報ですが、何事も無駄なことはないのです、たぶん。

「あー角刈りだりーな。アシュメにしてくれよ。アシュメにしてくれよ。」
「まあ、とりあえずヘアサロン茎坂にいこう。」

そういいながら散髪する場所へ移動します。
ボブとキャプテンが、ヘアサロンと呼ぶその場所は、僕の家の前の公園でした。


「へ?ここのどこがヘアサロンやねん!?俺んちの前やん!」
「へっへっまあ待てよ」

ボブはカバンから、散髪用ハサミを取り出しました。...なんでそんなんもってるねん。

 すぐさま行動に写るのが僕らの良いところです。いろいろ突っ込みつつも、僕は素直にベンチに座ります。

そして、僕の髪をボブは即座に切り始めました。

ジョキジョキジョキ...

夕暮れの公園に鳴り響くハサミの音。(もちろん散髪免許は持ってない、無免許)

キャプテンは正面から指示を出します。
「前髪が重いねん!もっとふわっとせえや!」
「わかった」

ボブはさっきまであんなにふざけていたのに、急に真顔で髪を切っています。

ハサミを持てば人が変わる。これが生粋の職人ってやつか

 フュゥー。
時折吹く風がぼくの髪を公園に撒き散らします。無邪気に公園で遊ぶ小学生達は僕らの姿に驚きを隠せません。

「な、なんか髪切ってるおにいちゃんがおるー!あっどんどんかっこよくなってる!すっげえー!」「僕も切ってよー」
...純粋な心っていいですね。

僕は家の前の散髪しているということを忘れただひたすら
「かっちょええ髪型になったらええなー」と祈っていました。


20分後...
「とっしーできたぞ!アシュメの完成や!」
僕の髪は生まれ変わりました。
 さっと、鏡を出したきゃぷてん。だからなんでもってるねん。

ちなみにきゃぷてんの愛犬の名前はゴルバチョフ書記官です。きっと、とても偉い偉―い犬なんでしょう。
 
鏡で髪形を確認すると、わりかしかっこええアシュメヘアーになっていました。
しかし、襟足だけは妙にアンバランスに長く残っています。

なんともいえないニワトリアシュメヘアーとなりました。

左後頭部にある自慢の10円ハゲはピカピカ夕日に照らされています。

…あかん、それはみせたらあかん!

散髪後


 まあ、しかし、割とかっちょよくなったので大満足で 家に帰りました。すると母はこう告げます。

「あんた!髪の毛なんかおかしい!3000円渡したのに、ほんまに散髪屋行ったの?」
勘付かれて焦った僕は

「さ、散髪屋定休日やったから自分で切ったんや!」
「あんた凄いわね」

母は真顔で感心していました。っしゃあ!やったぜ!

約1年後、僕たちは高校の敷地内で散髪をするという暴挙にでました。

それが大きな事件を引き起こします。
いうたら革新的な一手というやつです。




次回予告
恐ろしい数学教師が現れた。彼の行動にボブはどう闘う!?

→4話 wait! wait?? まっとく

←2話 街角調査隊~僕の髪型どうしましょう?~ 


↑【目次】Ⅰ章 波乱の高デ!革新的な一手やと?  



作者がへたくそな歌とギターで弾き語る第三話エンディング曲
「カントリーロード」



俺バグ最後3
2016. 02. 19  
俺バグ壁紙 Ⅰ章

↑【目次】Ⅰ章 波乱の高デ!革新的な一手やと?  
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公園で散髪というぶっとんだ行動をする僕たちも、普段はフツーの高校生です。

学校では、それはとても真面目に授業を受けています。

ある日、数学の授業で起こった体験をボブは語り始めました...

数学の橋田先生の授業受けててさ。俺は言われたんや
「ここ解いて?」

俺は自信持って答えたよ。
「ルート1です。」

先生はキレ気味で言うんや。
「違う。」

違うと言われても、どう計算してもルート1や。俺はまた答えるよ。

「ルート1です」
「違う。じゃあ待っとく」


待っとかれるからな?

これがこの先生の恐ろしいところや...

「待っとくってなんやねん!」
「先生としては教えるべきやろっ」

へらへら笑いながら突っ込む僕らに、ボブは神妙な面持ちで話します。


「いや、お前ら。待っとかれる緊張感しってるか?授業を止めて、みんなが俺の解答をまってるねん。

そんときって、クラス全員が真顔やからな。授業の時が空気がとまり、時計の針は進む。

そして、全員が俺の解答を待つ。あーこわ!思い出しただけで震えるわ。」
…西野カナ?

「そんとき橋田先生ってどんな顔してるん?はよ答えろやみたいな感じ?」
「ちゃうよ、あの先生。俺にドヤ顔してくるんや。何が嬉しいんだか...」

「俺もその体験あるやで」
隣から、別の友人が話に割り込んできました。
彼のパターンはこうです。

「ここ解いて?」
「わかりません。」
「じゃあ待っとく」


しんぷるっっっ!

「いや!待っとくってなんやねん!!!待たんでええから教えるか、次のやつに聞けよ!」

全員が声を揃えました。

「で、そんときの橋田先生の顔は?」

「ドヤ顔」



僕らは素朴な疑問を尋ねます。

「てかさ、お前らって待っとかれたときどうするん?」

「どうもできんよ。考えたってわからんからな。だから、考えるふりをするねん」


「いや、それ考えるフリしてるってことは考えてないんやろ?
考えてないねんからできんままやん?」

「そうや、この待っとかれる状態からの回避方法は一つだけしかない。」

「回避方法ってなんや?先生の根負けか?」
「ちゃうよ。あの先生5分でも10分でも待ち続けるからな。」

「じゃあ、どうやって回避すんねん?」


「周りの誰かがそっーっと教えてくれるのを`待つ`。」

「お前も待つんかよ!」


「先生も待つ。俺も待つ。クラスのみんなも待つ。全員が待つ状況が生み出されるんや」


俺のときは前の'安宅っち'が後ろ向いて「いち」と教えてくれたから助かった。」
「安宅っちってあの、右足小指をタンスにぶつけて小指骨折したレジェンドか?」

「そうや。あのときは安宅っちのぼーっとした顔が女神に見えたわ。あれは惚れる」ホモかよ


橋田先生のおかしさに疑問が晴れない僕らの議論は、ヒートアップしていきます。

「'まだ解けてません'→ '待っとく' これはわかるねん。
けどさ
'わかりません'

'待っとく' 
これはほんまに怖い!」


「てか、あの先生いつからあんな教え方になったんやろな。」
「ほっかほっかの先生なりたての時代から'待つスタイル'とは考えづらい」

「あれは性格やろ。子供の頃から待つのが好きやったんや。」
「あー、たまにおるな!待つの好きなやつ!」
「それって、朝8時に駅集合やのに、4時半にすき家でずっと待ってるやつのことか?」
「それ`たけけ`やん」


その時、ふっと背後から気配を感じました。
背中がこわばるというのさこういうことでしょう。

話題の当人、橋田先生が僕らを見下ろすように、腕を組んで立っています。
じょ


僕らは身の危険を感じましたが、誰も足が動きません。
僕に至っては産まれたての子鹿のように足をプルプルさせています。

「どうした?何の話をしてる?」
「いやあ、なんでもありませんよ」

当の本人を小バカにして盛り上がっていたとは、口が'もげても'言えません
「言ってみろよ。気になるじゃないか。」
「だからなんでもないですって」

「そうか。じゃあ待っとく」

僕らは真顔。橋田先生はドヤ顔。みんな仲良く揃って廊下で立ち尽くしました。

無題





作者がへたくそな歌とギターで弾き語るエンディング曲
「まっとく!」 自作曲





次回予告
かつてスーパーマーケットのベンチでワックスをつける者がいただろうか?
迫りくる4つの腕...
100円ワックスを顔面にファンデーション...
その時とっしーは何を思う?

2月26日(金)
→5話 隕石にぁあ気をつけろ!

←3話 散髪は公園で~夕暮れジョキジョキ~


↑【目次】Ⅰ章 波乱の高デ!革新的な一手やと?  

俺バグ最後3

2016. 02. 26  
俺バグ壁紙 Ⅰ章

↑【目次】Ⅰ章 波乱の高デ!革新的な一手やと?  
←Ⅰ章4話へ | Ⅰ章6話へ→




町角での髪型調査、公園での散髪を終え、かっこよくなったはずの僕の髪型ですが、どうもそうではないようです。

部活終わりの帰路、ボブときゃぷてんは僕に言います。

「とっしーの髪型、相変わらずださいな。せっかく俺らが散髪したったのに活かしきれてない」

「隕石がドゥーンと落下したような髪の散らばりかたしてるやん。どないしたらそんなんなるねん。その髪型がヤバイことをわかってないことがヤバイ。」

僕は隕石ドゥーンという表現が気に入り、笑顔で言い返します。

「隕石ドゥーンって前髪の真ん中に隕石がおちた感じのこと?たしかにそうやな。」
「たしかにちゃうねん。全然ちゃう。

てかとっしー、'ワックス'つけてるか?」

「ワックス?親父が車に塗ってるやつか?」
「ちゃう。」

「文書をウィーンって送るやつ?」
「ファックスとちゃう。」

「スマブラで銃乱射できるキツネ?」
フォックス

フォックスとちゃう。

人間の髪につける変な物質や。あれを髪につけたら髪の毛がええかんじに散らばるんや」

「そんな魔法の製品があるんやなー、すっげえ。さっそくそれを買いにいこうぜ!」

ダッダッダツ...僕らの地元、西桜丘駅に着き、駅ビルのドラックストアへ向かいます。

ワックス売り場には、色んな会社のワックスが陳列されていました。僕たちはそれらを物色していきます。

「これどう?妻夫木聡が使ってるぞ?」

「アホか。妻夫木と、とっしーは顔のパーツが違うねん。同じワックス使っても無駄や」


「これは?瑛太やで?瑛太」
「瑛太?瑛太よりとっしーのんがかっけえわ」

思わぬ褒め言葉に僕は、柄にもなく照れます。てれしししししし

しかし、どの製品も600円以上する高級?品です。

高校に入ってまだ1週間、その頃の僕はどケチでした。
うまい棒か蒲焼きさん太郎、タラタラしてんじゃねぇよを好んで購入し、60円のガリガリ君の高さに肩をがっくし落としていたほどです。


その時キャプテンが掘り出し物を見つけました。

「これどうや?100円やぞ!やっす!」

「100円?1番安いな!これにするわ!」



僕は100円のワックスを手に取るなりレジにダッシュしました。
っすぐ買う。

デフレが続く100均全盛期の時代なので、感覚が麻痺していますが、一応頭皮につける商品です。

会社名はよくわからず、100円の割にどでかい容器に大量に入った得体のしれないワックスを使うことに抵抗があってもおかしくありません。

「さて、せっかく買ったしつけてみるか!」
僕はなぜか意気揚々です。

「よし俺らに任せろ。ワックスつけてやるよ。」
ボブとキャプテンもなぜか楽しそうです。

ワックスといえば、だいたい鏡を見て1人でつけるものですが、僕は、ドラックストアの横のベンチに座ってそこでつけてもらいます。

「さて、つけるか。俺たちがかっこよくしたるわ」

2人は両手に大量にワックスをつけました。そして、僕の髪にそれをつけていいます。

頭に合計4つの手が乗っかっている光景は異様でしょう。

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「これどう?はなわみたい」
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「こうしたらマルフォイやな!」
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キャプテンとボブはかっこいい髪型にすることを忘れ人の髪型で遊んでいます。

「おい!なんか髪の毛ベトベトしてきたぞ」

僕がそれに気づいた時、彼らは、ワックスの半分ほどを僕の髪の毛にすりつけていました。


「おい、なんでそんな大量につかうねん!ベトベトやないか!」

ワックスの液体は髪の毛に収まりきらず、タラタラと顔に垂れてきます。
100円ワックスは100円ワックスらしく、漂う匂いも不愉快な異臭です。


「ファンデーションみたいなもん!お肌もスッベスベにしたるわ!」

ボブはそういうと、残りのワックス全てを僕の顔につけました。


「うおぁっ!か、顔に塗るな!顔に塗るな!うっうおーー!ぐぬあわあ」

ドラッグストア横のベンチで1人の高校生が、顔と頭ワックスだらけで何かを叫んでいました。


ーーーーーーーーーーーー
良い子は真似しないでね...
ーーーーーーーーーーーー


次の日の朝、100円ワックスで顔面ファンデーションしちまった僕の顔をみて、キャプテンとボブは驚きました。

「と、とっしー。顔中ニキビだらけになってるやんけ!!どうしたんや?」

「お前らが昨日、ファンデーションしたんやろがー!」

僕はキレ気味に突っ込みます。

「顔中、ボコボコやな!昨日は髪の毛だけ隕石落下してたけど、今日は顔全域に隕石落下や!」FFで例えたらアルテマ

「けど、キレながら突っ込む感じは、野生的でかっこええな。狼、ウルフみたいや!」

ウルフと言われた僕はちょっち嬉しくなってニヤつきます。

この辺の単純さが、ミジンコ並みの単細胞アホと呼ばれる所以です。


「顔がニキビでボコボコのウルフか...
ボコボコのウルフ、ボコウルフ、
'ボコルフ'」


「そのあだ名かっちょよすぎやろ!よっしゃ!今日からとっしーは'ボコルフ'や!」

僕らの町、西桜丘に変な名前のやつが生まれました

'ボコルフ'




次回予告 
月明かりの下、歩道橋の上で肩から倒れこみ、荒れ狂う一人の少年…

→6話 毎日美容室に通います

←4話 wait! wait?? まっとく


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作者がへたくそな歌とギターで弾き語る第5話エンディング曲
「空も飛べるはず」 スピッツ


俺バグ最後3


2016. 03. 04  
俺バグ壁紙 Ⅰ章

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ボコルフとかいう謎のあだ名をつけられた僕ですが、あだ名には満足しています。かっちょええ
が、昨日かっこよくなるために買ったワックスをたった1日で全て使ってしまったことに気づきました。

「あれ?朝にワックスつけて、かっこええ状態で学校行きたいのに、昨日みたいに夕方つけたってしゃあないやん!」
「そやな。けど、朝はボコルフが1人でつけるしかない。」

「けど、俺つけ方わかんねーよ」
「なら毎日美容室いって、毎日ワックスつけてもらえよ!」

キャプテンの名案に僕は納得します。
毎朝美容室行って、そこで髪の毛セットしてから学校行く。それによって、かっちょええ髪型を毎日維持できる。

「わかった。毎日散髪いくわ」
「いや、学校始まる前に開いてる美容室なんてねーやろ。」

「美容室開店と同時に散髪してから学校へ行く。遅刻なんて気にすんな。
お前らは俺に構わず朝からしっかり学校いけよ!」


「かっこええ台詞なんやけど、なんかださいなあ...」

遅刻というのは3回重なれば欠席1となります。僕は、遅刻より毎朝かっちょええ髪型になりたかった。

「けど、毎日美容室行く金なんかないやろ?」
ボブは核心的な一手を放ってきました。


「そう。だから俺は工夫する。一回3000円の美容室を30回払いに分けてもらうんや!」

「は?ローンかよ」

「一回100円で30日毎朝、ちょっとずつ切ってもらって、ワックスをつけてもらう。」
「なるほどな、とっしー発想が天才やな!」

「今日は右サイドの前髪切ってください。明日は中央前髪切ってください。
明後日は襟足...あ、やっぱ襟足は残しといてください。」

「そういや、日本のセンターバック、トゥリオやな!」

この時代日本サッカーのセンターバックは田中マルクス闘莉王でした。
オウンゴウルしたりドログバ骨折させたり...


部活を終えた僕らは、わっけわからん会話をしながら、地元西桜が丘の駅まで帰ってきました。


そして3時間後...夜9時

月明かりの下、歩道橋の上で肩から倒れこみ、荒れ狂う一人の少年がいました。
「家に帰らしてくれぇー!もう9時や!門限7時なんやあ」

その荒れ狂う少年の服の袖を掴んでいるのはキャプテンと僕です。

荒れ狂う少年とか、かっこよくいってますがそれは僕です。
中学生時代はわりかし優等生だった僕は門限を破ったことがありませんでした。7時が門限と、言いいつもすぐ帰る僕にボブとキャプテンは言います。

「そういうところや!高校デビュー目指してるやつが門限7時でやっていけるはずないやろ!?
もう高校生やねんから親に反抗していけよ」
「ガリガリくんを買って持ち帰り、母から60円もらう。門限7時を厳守する。そんなんでええんか!」

2人に諭された僕は、親からの反抗を決意しました。
「確かに門限7時は早すぎるのだ。もっと遊ぼうぞ!」
「言葉使いガッシュベルやん」

ボブは言います。
「よし、じゃあ今からバグり島に行くか」

バ、バグり島?
ここは神戸市の田舎町。内陸に島なんてないぞ?
そこは一体どんな場所なのか?
期待と不安に胸躍らせ、僕はボブとキャプテンの案内するバグり島へ向かいました。




次回予告 
ボブときゃぷてんがとっしーをバグリ島という場所に連れて行く、そこはなんと...

→7話 バグり島生誕

←5話 隕石にぁあ気をつけろ!


↑【目次】Ⅰ章 波乱の高デ!革新的な一手やと?  




作者がへたくそな歌とギターで弾き語る第5話エンディング曲
「空も飛べるはず」 スピッツ


俺バグ最後3

2016. 03. 18  
俺バグ壁紙 Ⅰ章

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バグり島という謎の場所の存在を知らされた僕はボブとキャプテンに連れられてそこへ向かいます。

僕の家は西桜が丘のすぐそばですが、バグリ島は駅から20分ほどかかるようです。

「おい!俺の家の方向と逆やん!バグリ島いくのだりーよ。」

「あの場所はすげーからまあ来てくれや。物凄い場所なんや。ほんまに凄いぞ?あっこに来んとかどうかしてるわ。」

「帰りたきゃ帰れよ。いつまでも門限にビビったままか」


ミジンコに負けない単細胞生物の僕はボブとキャプテンに煽られ、帰宅する意欲を無くしました。

「こうなりゃバグリ島がどんなとこかこの目でみないと帰れねぇっ」

西桜が丘の夜はとても静かです。そんな中、僕は3人はケラケラケラケラと笑いあいながら歩いていきます。


僕はある話を切り出します。
「ある日俺らのクラスの男子が教室の入り口にたむろしてたんや。

そしたら、気の強い堀田って女子が
ドカドカ威厳のある歩き方でやってきてさ。堀田からしたら俺らが邪魔やったんやろな。

たむろする俺らに向かって 'ゲラウェイ!' って叫んだんや。」

「は?ゲラウェイ?どういうこと」
「ドラクエの呪文みたいやな」

「'ゲラウェイ!'言われた俺らは目が点なんや。意味がわからんからな。
そこで、'眼鏡かけててチビやからコナン君ってあだ名がついてる奴'が気づいたんや。

ゲラウェイの真相を」

「その話って世界変えれるほどのインパクトある?」
「なさそうやな、」

「ゲラウェイ、つまり'get away'
立ち去れって意味なんや。
まさか高1であんな発音うまい奴おるとは思わんかったわ。」

「当然その女子のあだ名は今後ゲラウェイになるわな。」

「ご名答」

「ゲラウェイはさ、発音が良すぎて英語の先生が下手に聞こえるんや。
英語の時間にゲラウェイの発音聞いた時の英語の豊田先生の顔がまたおもろいんや!」

カッカッカッ、ケラケラケラっ


いつも通り無駄話をしながらあるく僕らは、僕が両肩からうなだれて倒れこんだ歩道橋を超え、
南森山小学校の前を通りました。
ここは、僕とボブが通っていた小学校です。

「俺はドッジボールでボブに骨折させられたのが忘れらんねえよ」
「あれはお前の骨が弱すぎるだけ!」



「謝れや!」
「無理っ」



小学校時代を懐かしんでいると、小学校の石垣の上から僕らに向かって叫ぶ声が聞こえました。

「ハヨカエランカイ!」

「うわぁっっ!」 僕らは腰を抜かして驚きました。

初代ポケットモンスターで例えるとシルフスコープなしで、シオンタウンのポケモンタワーの幽霊に遭遇した的な感じです。

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「オマエラア!イマナンジヤトオモトンネン!?」
おじさんがさらに叫びます。

「9時半ですけど。」
冷静さを取り戻した僕らはしっかりと時間を答えました。

始めは急に声をかけられて動揺していましたが、よくみると普通のおじさんです。ビビるこたあありません。

「クジハン!?ハヨカエレランカア!」
早く帰れしか言ってこないおじさんですが、あの人は僕らと面識がありません。
初めて会う新キャラというやつです。

「あのおっさん誰やねん?」
「この町の守り神ちゃう?」

「いや、そもそも帰らす意味がわからん。別に俺らが何時に帰ろうがあのおじさんには関係あらへん。」

立ち止まってひそひそ話す僕らに対しておじさんは叫びます。

「ナニヲイウトンヤ!ハヨカエレ!ハヨカエレ!」

オウムのように片言言葉でカエレを繰り返すおじさんに対して、
「怖っ怖っっ、ひえっ!逃げろダッシュや!」ともならず、

「まあこの町には変わった人が多いから気にせず行こう」
ゆっくり歩いてバグリ島へも足取りを進めました。


意味のわからん謎イベントを終えた僕らは南森山小学校を越えて裏の坂道を登ります。

ボブは言います。


「言い忘れてた。バグリ島は島やから、水着いるぞ」

「俺は持ってるから大丈夫。」
キャプテンは用意周到です。


「は?水着なんてないわ!だいたいこんな内陸部の町に島なんてねーやろ!」

反論する僕にボブは言います。
「水着ないなら裸でいきゃええだけや。服とか水着とか着る方がおかしいねん。俺は水着履くけどな」


そこから1分歩きました。テクテク
「着いたぞ。バグリ島や」

僕は驚きで、目が転がり落ちました。
(三国志の夏侯惇みたいに食べへんし、すぐ拾ったから無事でした)


この場所、バグリ島は、水着なんていりません。水がありません。

道路なのです。

IMG_0014.jpg


バグリ島と言われる場所は厳密に言うとT字路の道路のことでした。

その道路の端に座り込んでボブは言います。
「このT字路は俺とキャプテンにとっての分かれ道なんや。俺はここから真っ直ぐ帰る、キャプテンはここから右に曲がる。」

キャプテンも続けます。
「つまり、ここまでが俺たち3人の帰路が同じ場所ってことや。ここ以降はみんなが帰路を別にする」


俺はバグリ島と2人に対する不満をぶつけます。
「いやいや!俺の家ってもっともっと手前にあるやん!俺どんだけ迂回してここまで来てるねん!

門限7時をとうに過ぎてもう10時や!携帯には親から鬼電きてカチキレなんやぞ!!?

バグリ島?来てみりゃただの道路やないかい!」


「そういう心の狭さがあかんのや。とっしーよ」
「自分のことばっか考えんなよ。ここが、俺ら3人の帰宅時の解散場所なんや。」

僕は怒りが収まりません。
「そもそもバグリ島って名前の由来はなんやねん!」

「今のとっしー感情。切れて叫んで発狂してるやろ?ここにきた奴はそうやってバグる。人をバグらせる島、だから、バグリ島や。」

「明日からも毎日ここに来てから帰ろな。
それが俺たちの青春や。


僕は夜中のバグリ島とかいう道路で月を見ながら叫びました!


「なんで毎日こんなとこまで来なあかんねん!絶対来るけども!」


バグり島生誕


2009.4.19 「バグジー親衛隊」ここにひっそり勝手にのっそり結成






次回予告 


母校の小学校へ遊びに来たバグジー親衛隊とたけけ
池の鯉を捕獲しようと悪戦苦闘するが、そこに、監獄長マゼランが現れて...

→8話 鯉を捕まえろ~明日へのプレイボール~

←6話 毎日美容室に通います


↑【目次】Ⅰ章 波乱の高デ!革新的な一手やと?  




作者がへたくそな歌とギターで弾き語る
第7話エンディング曲 「FREEDOM DREAMER ~夢追い人の応援歌~」



俺バグ最後3
プロフィール

神戸のルパン

Author:神戸のルパン
このブログでは小説を連載したり、
日々気になったことを記事にしています!

小説のタイトルは、「俺たちバグジー親衛隊」
楽しく生きよう!と思える、明るい作品です!
会話が多く、気軽に読める作品で、毎週金曜日に1話ずつ更新します。

1話完結が基本なので、何話からでも読み始めることができます!

<あらすじ>
 毎日をバカらしく生きた高校生のドタバタ日常ほんわかラブコメディ!
電車で謎のおっさんに殴られる。旅館の浴場に温泉の素を投入。迷子の末、線路を爆走…
  主人公は高校デビューを決意した、冴えない高1とっしー。親衛隊(友人たち)の助言を得て、様々なおバカ活動により垢抜けていく。
 浅倉さん、謎の美女レベッカとの出会いはさらなる波乱を生み…!
 次々と起こる謎イベントや、とっしーの恋のゆくえ!果たして物語はどう転ぶのか?
 読むと「っふぅほわっ」とした気分になり、人生が楽しくなる!?
 現代日本に送る「愉快痛快日常コメディ」

 ぜひ一読してみてください!

また金曜日には稀に、俺たちバグジー親衛隊の続編「俺バグ延長戦」を更新しています。こちらは、社会人となった主人公とっしーが、何を考えどう生きたかが描かれています。おなじみ、親衛隊メンバーとのおバカな掛け合いは健在ですが、高校生編よりも真剣な展開が多いです。

金曜日の「俺たちバグジー親衛隊」がみなさんの週末に欠かせないものとなり、
「今週もよく頑張った!また明日から頑張っていこう!」
 と思え、読んだ人々の心が軽くなって笑顔になる作品を執筆していきます!

 物書きとしては初心者で、稚拙な表現も多々あります。
 感想や指摘点はコメント欄でどんどん教えてほしいと思っています!
 物語の完結まで、一生懸命執筆しますので、応援よろしくお願いします!

また、他にも音楽や、サブカルチャー、社会問題への提言など幅広い話題の記事をアップしています。よろしくお願いいたします!
 夢は、書籍化→映画化!!!
日本列島に「俺バグ旋風」を巻き起こします!!!

↓ツイッターでブログ更新を通知しています!
やぎぬま るい (@hishintai08)

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